漫画の絶版について
Jコミで自作を公開してはや5日。気がついたら二巻合わせた閲覧数が2万をとっくに超えていました。一巻の閲覧数はもう既に単行本の発行部数を超えています。たくさんの人が見てくれたのは嬉しいことですが、ちょっとフクザツ(^^;
2011-05-18 23:13:40アシさん達もあがったので今日は店じまい。およそ飛行機マンガを描く上で最強の布陣が揃った今週でした。ペン入れは…もうちょっとorz 今日はI-16ばかり描いてた気がする。
2011-05-19 00:26:00アンリミテッド・ウィングス #unlimited_wings #jcomi http://t.co/Vb8JlJj 作者の松田未来先生 @macchiMC72 が「絶版について」ツイートされています。勉強になります!
2011-05-19 00:53:29ところで、「アンリミテッド・ウィングス」のご感想で多かったのが。「2005年刊でもう絶版に?」と言う疑問。この「絶版」と言う言葉の意味は結構誤解されて使われているような気がします。
2011-05-19 00:29:35単行本を出す際に結ぶのが「出版契約」。単行本にまとめたものを独占して出せるというものです。これには印税などの設定も含まれていて、この契約書を書かないと作家は印税をもらえません。
2011-05-19 00:36:54「絶版」というとどういう状態を想像しますか?作家が不祥事起こしたとか、出版社が倒産したとか、あとはかなり昔の漫画だからとか…でも、それ以外でも「絶版」にする方法ってあるんです。
2011-05-19 00:32:03その前に、単行本が出版される過程をちょっと説明します。一般に連載作品を単行本にするとき、初めて作家は出版社と契約することになるのが一般的です。恐ろしい話ですが、連載にあたって出版社と作家が契約を結ぶことはあまりしません。
2011-05-19 00:34:25で、晴れて本が店頭に並び、お客さんの手に渡っていきます。でもしばらくすればさすがに売れ行きは減っていくので、バカ売れしない限りは増刷がかかりません。そうしていつしか在庫も尽きて、店頭に置いてるものも回収されてしまいます。注文が来れば出荷しますが、市場では存在しないも同然です。
2011-05-19 00:40:26そうして年月が経った頃、最初に交わした契約書が効力を発揮する瞬間が訪れます。この手の契約書には決まって「一定の期間を経ると自動更新される」と言う一節が存在します。これによって、出版社がその作品を本にする権利は勝手に保たれるのです。
2011-05-19 00:43:11この契約を手続きを経て解除しない限り、その作品の出版権は出版社に委ねたままになります。しかし、余程のニーズがない限りは増刷はしませんので実質「絶版」と同じ状態です。こうなっている作品は意外と多いかもしれません。
2011-05-19 00:45:13しかし、何かの事情で作家が出版社との出版契約を解除したとき、その作品は「絶版」となります。単に引き揚げたり、他所で出版するためだったり事情は色々ありますが、人気作品だと…まあ一モメありますね(^^; ちなみに「天空少女騎士団」を引き揚げるときはスムーズなものでした(涙)
2011-05-19 00:48:44「アンリミテッド・ウィングス」も同様の手続きをして富士見書房社から原稿を引き揚げています。こうすれば、あとは作品をどこから出そうが作家側の自由です。こうなると、富士見書房社刊の単行本は「絶版」になるわけです。
2011-05-19 00:51:45単行本もその時回収されますが、人気作品でない限り大抵はもう店頭からは消えているので、倉庫の在庫を裁断するぐらいですね。とにかく「絶版」になるためには作家側から契約解除をしないと「実質絶版なのに契約だけは生きている」状態のままで塩漬けになるというのが今の出版の仕組みです。
2011-05-19 00:55:31というわけで、2005年刊の作品が「絶版」になっているのは作家側が契約を解除したからなのです。この契約解除も出版社や編集者によって対応はピンキリでして、バカ売れした作品というわけではないのに何故か弁護士まで出てきて大いにモメると言う事例も知人が体験しています。
2011-05-19 01:02:07自分の場合は出版社側の理解と担当さんの真摯な対応に恵まれトラブルは体験していませんが、作家さんは自分の作品の契約管理はしっかりしておくことをお勧めします。アナログ原稿ならば確保しておいたほうが無難です。担当がいなくなった途端に対応がいい加減になって行方不明なんて話もよく聞きます。
2011-05-19 01:07:43@JComi_PR ”絶版″についてのお話、松田先生がされたものと同様のお話をされた出版社もありましたが、「そら☆みよ」は担当さんに問い合わせた所「すでに絶版扱いになってます」との返答でしたので、出版社によるのかなぁと思います^^;
2011-05-19 01:55:22@JComi_PR とにかく自分の本を見かけなくなったら一度出版社に尋ねてみるのがいいのかも知れません~。
2011-05-19 01:58:27@kazuming17 そういえば某先生は最新単行本に同社で出てる別の単行本の広告が載ってるのにAmazonで在庫が無く、そこで問い合わせたら「絶版だよ」と返事が来てそれから連絡が半年無かったとか…。こまめに問い合わせるべきなのかもしれないですね。
2011-05-19 02:02:03@JComi_PR 今は絶版になったらJコミさんがありますし!読んでもらえる場があるのは嬉しいです。
2011-05-19 02:36:09『漫画の絶版について』http://bit.ly/iGfdYf 手前味噌ながら、まとめてくださった方がいたので。この絶版についての認識は、表現規制が本格化した際には必要になるかもしれません。規制にかかって実質絶版状態→原稿引き揚げ(絶版)→別ルートで再刊行と言う例も増えるかも。
2011-05-19 14:40:20「現在は『絶版』というのはありません」と僕も編集者から説明を受けました。 RT @macchiMC72:…とにかく「絶版」になるためには作家側から契約解除をしないと「実質絶版なのに契約だけは生きている」状態のままで塩漬けになるというのが今の出版の仕組みです。
2011-05-21 21:58:29@tanakayutak @macchiMC72 重版が三年間かからなければ、契約続行の意志がないとみなされ、自動更新条項があっても途中で契約解除できます。契約続行のためだけに少部数重版をかけるメリットは出版社側にはないので、口頭でその旨伝えれば充分。契約は実態が伴わないと無効。
2011-05-21 22:07:20@mogura2001 自分が「フォーチュン+ブリゲイド」の契約を解除するときはいろいろ書類書きました。知人は某社の契約解除(というか作品の移籍)に弁護士が出てきてえらいことに…。編集部・出版社によってもずいぶん対応が違うようです。
2011-05-21 22:12:49