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アンド・ユー・ウィル・ノウ・ヒム・バイ・ザ・トレイル・オブ・ニンジャ #2

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
第一巻「ネオサイタマ炎上」 最終エピソード「ネオサイタマ・イン・フレイム」  #3「アンド・ユー・ウィル・ノウ・ヒム・バイ・ザ・トレイル・オブ・ニンジャ」-2
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
フゥーン。ニンジャスレイヤーは突然、暗闇に包まれた。空調機器が停止する呻き声めいた音。彼はジュー・ジツを構え、ニンジャ聴覚を研ぎ澄ませてアンブッシュに備えた。だが数秒の沈黙を経て、照明・空調ともにすぐに復旧した。ニンジャスレイヤーは淡々と階段をふたたび駆け上がる。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
辿り着いた扉は金庫を思わせる大仰なロック式の隔壁だ。そこに「二重機構」「施錠される」と書かれている。これを破るのは一手間かかるやもしれぬ。ニンジャスレイヤーは岩をも砕く渾身のポン・パンチを構える。……と、その時。
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イヨォー、という認証音が鳴り、「施錠される」の液晶表示が消滅。「権限ドスエ」と合成マイコ音声が告げる。液晶表示にあらためて浮かび上がった文言にニンジャスレイヤーは目を細めた。「進んで。NtoNS」……ナンシー=サンか。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(ドーモ)心中でニンジャスレイヤーは礼をした。表示が再び切り替わった。「この先シックスゲイツ」「なんらかの大掛かりなカラクリ」「こちらからアスセス難」「オフライン可能性」……(十分だ、ナンシー=サン。何とかする)ニンジャスレイヤーはロック扉を開いた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
扉の先に、さらに扉!二重隔壁である。いかなる理由であろうか。「総会六門」と威圧的なオスモウ・フォントでモールドされたカンバンが、重々しい扉の上に掲げられている。さらに、扉の表面には赤い丸と大きく「三」の文字。ニンジャスレイヤーは意を決して扉を開けた。
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彼を迎えたのはキューブ状の巨大な空間であった。先の二戦と比べると小さいが、異様である。床はタタミではなくむき出しのコンクリートだ。壁も同様である。気になるのは床の複数の排水溝と、壁一面にペイントされたフジサンの絵だ。
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赤と黄色で表現された曙の光を背後に、口にナスをくわえたイーグルが飛び立つ躍動的な絵画……たちの悪い冗談めいている。そして絵でいえばフジサンの火口のあたりに、入ってきたのと同様のロック式ドアがある。当然、歩いて行ける高さではない。まるでトリックアートか設計ミスのようである。
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ビーッ。警告音が鳴り、背後のドアーが強制ロックされた。そして壁の四隅に設置されたライオンの口から、滝のように水が流れ出す!水責めだ!
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水はあっという間に床を満たす。水位はニンジャスレイヤーの膝下まで上がってきた。だが彼はうろたえない。この巨大な玄室のもの言いたげな様子から、ある程度予想はできていた。ニンジャ肺活量の持ち主を水で殺す事など不可能だ。十分な水位を確保して、あの天井近くのドアを通って先に進むのだ。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ドブン!ライオンの口の中から水とともに落ちてきた影をニンジャスレイヤーは警戒した。当然ながらそれはニンジャだ。シュノーケルめいたメンポとウェットニンジャ装束!すでに水はニンジャスレイヤーの胸のあたりまで来ている。「コーッ。ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ウォーターボードです」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ドーモ、ウォーターボード=サン。ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーはアイサツを返した。水位は首まで来ている。ウォーターボードはニンジャスレイヤーを指差した。「コーッ。トラップ群とゲートをどう破ったか知らんが、うぬぼれるなよ。この水槽が貴様の棺となる」
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水位はすでにニンジャスレイヤーの身長を超えた。立ち泳ぎをしながら、ウォーターボードの出方を窺う。「コーッ。コーッパ。デビルフィッシュ?レイザーエッジ?俺をあの程度のニュービーめいたサンシタと一緒くたにするなよ。シックスゲイツにウォーターボードあり!」
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「成る程、つまりオヌシが言うサンシタでもシックスゲイツの六人になれるのか。ソウカイヤも知れたものよな」ニンジャスレイヤーは不敵に指摘した。「コーッ。ああ言えばこう言う!黙れニンジャスレイヤー=サン!貴様などアクアカラテのサンドバッグだ!イヤーッ!」ウォーターボードが水中に潜った!
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ドブン!ニンジャスレイヤーもまたウォーターボードを追って水中に潜行した。ウォーターボードは身をねじり、矢のようにニンジャスレイヤーへ突進する。「イヤーッ!」速い!ウェットニンジャ装束の脚部等になんらかの推進機構があるに違いない。マグロめいた高速突進からの蹴りが襲いかかる!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはチョップを合わせてガードを試みる。「ヌウッ!」蹴りが重い!ウォーターボードの装束から細かく空気が噴き出し、反動をつけた再度の回し蹴りが襲いかかる!「イヤーッ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはチョップを合わせてガードを試みる。「ヌウッ!」蹴りが重い!ニンジャスレイヤーはウォーターボードの胸板めがけ前蹴りを放つ。「イヤーッ!」「イヤーッ!」ウォーターボードの胸から空気が噴き出し、蹴りの間合いの外へ後退!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーの両腕がムチのようにしなり、二枚のスリケンを投擲した。だが水の抵抗に阻まれ、その速度はニンジャを仕留めるには不十分!「イヤーッ!」ウォーターボードは両手の人差し指と中指を使って二枚のスリケンを易々と挟み取る!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「コーッ。これがアクアカラテだニンジャスレイヤー=サン」ウォーターボードのメンポにはスピーカーが内蔵されている。彼は笑いながら勝ち誇った。「コーッ。水中にいる限り貴様に勝ち目はない。ここへ来た時点で貴様は負けているのだ。地形を味方につければ無敵。これぞフーリンカザンよ」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーは水面を見上げた。水位は天井近くまで上がっている。フジサン絵の火口付近のドアも既に水の中だ。どちらにせよ、あのドアがどんな機構で開閉するのかわからぬ以上、このウォーターボードを排除しない事には話は始まらぬ。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「コーッパ。余所見のヒマは無いぞ!イヤーッ!」ウォーターボードが両腕をニンジャスレイヤーへ向けて突き出す。逆棘のついたハープーン(銛)が二発同時に射出された!ナムサン!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ワー!スゴーイ!」「それでは一旦CMに入りましょう。チャンネルはそのまま!ミッドナイト・オイラン……」高級オフィスチェアに腰を下ろすシバタの端正な顔に猥雑なモニタ内の光景が照り返し、深夜のネオンめいた小宇宙を浮かび上がらせる。灰色の瞳は虚無的で、感情を読み取る事は不可能だ……。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「……だとよ……」深夜立ち飲み囲炉裏バー「不夜城」の囲炉裏カウンターに寄りかかってショチューを飲みながら、無精髭の男は隣の男に暗く呟いた。安モニタに流れるドンブリ・ポン社のヒステリックなCM映像が発するストロボライトが、陰気な横顔を照らす。
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2011-05-21 02:01:54
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