NSAIDS潰瘍について

2019/7/18ツイート分 NSAIDS潰瘍についての考察です。
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

先日フォロワーさんから質問があったので、今日はNSAIDs潰瘍についてお話しさせていただこうかと思います。

2019-07-18 07:16:30
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

NSAIDsを服用している患者さんには日常的に胃酸を抑えるお薬や、胃の粘膜を保護するお薬が処方されていますが、本当に必要な薬なのかと思われる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

2019-07-18 07:24:31
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

消化性潰瘍診療ガイドライン2015では、潰瘍の既往のない患者でも潰瘍予防を推奨グレードAで推奨しています。

2019-07-18 07:28:18
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

3週間以上、NSAIDsを服用されている患者に対して、hooperらのシステマティックレビューによると出血などの潰瘍合併症予防にはPG製剤、症状を有する胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防にはPPI,PG製剤,H2blockerが有用とされています。 BMJ 2004 ;329 (7472):948

2019-07-18 07:35:20
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ただし、これらのいわゆる胃薬に胃潰瘍の一次予防の保険適応がない、ということには十分注意してください。 臨床ではとてもありふれた処方ですが…

2019-07-18 07:39:10
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

では、NSAIDsを服用する場合、どれくらいの確率でNSAIDs潰瘍が起こるのでしょうか。

2019-07-18 07:40:19
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

海外のRCT20件をまとめたメタアナリシスによると、NSAIDs投与開始から1週間から6ヶ月の間で内視鏡で胃潰瘍が発見された割合は平均14.2%、十二指腸潰瘍で平均5.4%とされています。

2019-07-18 07:47:27
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

思ったより高い確率で潰瘍は発生している印象ですね。皆さんはどう思われますか?

2019-07-18 07:49:30
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

PPIの投与で胃潰瘍の発生を2/3に抑制することができたという報告もあるので、やはりNSAIDsを常用している方に、予防投薬は有用であるといえます。とはいえ、完全に潰瘍を防げるわけではないので十分な注意が必要そうですね。

2019-07-18 07:51:44
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

薬局で痛み止めを購入される一般の方は、胃粘膜保護の薬も併せて購入される方がいいのかもしれません。また、例え予防をしていても、潰瘍は起こるかもしれないので、胃が気持ち悪い等の症状があれば一旦その痛み止めをやめて、消化器科の病院を受診してくださいね。

2019-07-18 07:55:02
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

今日のまとめです。 ①NSAIDs服用時、消化性潰瘍対策の予防投薬は有用。 ②予防なしでは15%くらいの方が胃潰瘍になる恐れがある。 ③薬で予防しても、完全とはいえないので潰瘍には十分注意する。

2019-07-18 07:58:35
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

今日は急いでいたのでエビデンスつけてないものもあります。すみません💦 ご質問等ありましたら、気軽にリプ下さいね。

2019-07-18 07:59:45