天才ゆえの苛立ちと孤独について

uroak_miku @Uroak_Miku

自説を相手にわからせるには日ごろの鍛錬にくわえ忍耐がいる。 語れば語るほど違うメッセージを発してしまうことがあるし。

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すでに染まってしまっているひとに、新たに教え込むのは難しい。 日本語に染まってしまっているひと（つまり日本語ネイティヴ）に何か外国語を教えこむようなもので、どう粘っても日本語を下敷きに理解しようとするわけです生徒たちは。

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私の母語（日本語）を外国人に教える場合、まだましなんですよ。「あたしはじゃっぱにーずよ、ねいてぃヴさまなんだからまちがいはなーい！」と開き直れるから。

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しかし「くじらをとってたべていけないりゆうはなーい！」といくら力説しても「残酷だ」「知性がある」と相手は自分たちのものさしをふりまわし、あげくのはてには『菊と刀』あたりがルーツの怪しい日本人論を押し込んでこちらの分析にかかりだす。

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いったん相手の土俵にのってあげないといけないのです、こういうときは。

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京アニ論を英語でやるとなると、腹を括ってかからないといけない。 「男性優位社会のなかで女性を活用し、女性向けの作品を数多く手がけてきたスタジオ」みたいな紹介のしかたをされている。アニメの世界では半世紀以上も前から女性戦力なんてごくありふれていた。NHKの朝ドラがそうでしょうが。

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女性監督の比率が１割を越している。しかしそれは京アニに限ったことではない。 女性が主役のアニメが多いのは、男より女が主役のほうがいろいろと縛りが緩むから。ハリウッド映画で女性ヒーローが増えているのとは事情が違う。向こうはPCのため、こっちはPC除けのために女性ヒーローが多い。

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日本のアニメ界で女性戦力率が高いのは、ハリウッドとは事情が違う。底辺産業ゆえに男女差が生じないのです。使えるものは猫でも使う、そういう世界。

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女性向けの作品…というのは相当怪しい。元気な女の子が主役になりがちなのは、先に述べたようにPC除け。男の側が男性ヒーローを嫌がるというのもある。ロールモデルとしてはしんどいから。それで女の子ヒーローが好まれる。男子にも女子にも受け入れられるぶん商売になる。

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版権イラストで性的想像力を刺激しつつ、本編ではそういうのを抑制する。『ユーフォ』でいえば版権イラストでエロいＪＫポーズを描き、本編では百合ごっこを匂わせて視聴者との共犯意識を演出している。 この「共犯意識」というのは、往年の深夜ラジオで編み出された技。

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それが深夜アニメに転用されている。

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日本製アニメ（の絵）がしばしば欧米メディアから児童ポルノと誤読されてしまうのは、こうした文化的文脈を押さえないで第一印象だけで論評したがるから。

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ああいうのはむしろ「ごっこ」に近い。「通報しました」という私たちの定番ジョークは、この「ごっこ」感覚から生まれたものだし。

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面白いところに思考が進んでいる。続きは後で。