妄想ツイート詰め

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ひでた @chika_512139

※現パロ 高校卒業後、ひょんなことから再開した鉢尾。 またちょくちょく会うようになって、尾浜が食べ物に関して無関心になってしまったことに気づく鉢屋。 高校時代は休み時間の度に何か食べてた尾浜が、平気で1日何も食べなかったりする。

2019-07-11 14:13:16
ひでた @chika_512139

これはおかしいと思って尾浜んちの冷蔵庫開けても蒲焼さん太郎とマヨネーズしか入ってない。 鉢屋が頭を抱えていると、「蒲焼さん太郎って冷やすとパリパリで上手いんだよ」なんて呑気に笑う尾浜。 俺が何とかしなきゃと思う鉢屋。

2019-07-11 14:13:18
ひでた @chika_512139

それから度々ご飯を一緒に食べるようになる。尾浜が鉢屋の家に泊まった時は朝ごはんだけでなく弁当までこさえてやる。「ありがとう三郎」ってへらへらする尾浜を見るのは満更でもなかった。 再開してから半年くらい経つけど、出されたものは食べる尾浜だが、一向に自分から食事を取るようにならない。

2019-07-11 14:13:19
ひでた @chika_512139

尾浜は雨漏りがひどいボロアパートに住んでいて、段々鉢屋のアパートに居着くようになる。 大体尾浜の方が仕事早く終わるから、どんなに寒くても部屋の前で耳と鼻を真っ赤にして鉢屋の帰りを待ってる。 そんな尾浜に鉢屋は合鍵を渡す。

2019-07-11 14:13:19
ひでた @chika_512139

「え、なにこれ」 「合鍵」 「かぎ? なんで」 「……要らないなら返せ 」 「え、要るよ、要る!! 」 鍵を両手で包んで眺める尾浜を見ながら、鉢屋は尾浜に友達以上の感情を抱いているのを自覚する。

2019-07-11 14:13:19
ひでた @chika_512139

尾浜は家庭環境が良くなくて、大人になって関わらなくなった今でも夢に見るとちょっと過呼吸気味になる。実はストレスとかPTSDとかなんやらで味覚障害になってしまい、何か食べても味を感じない。正直今は食事をする事が苦痛でしか無かったけれど、鉢屋が作ってくれるものだから頑張って食べれていた。

2019-07-11 14:13:20
ひでた @chika_512139

鉢屋が隣で寝てる時に過呼吸になりかけて、貰った合鍵を握りしめていっそいで外に飛び出す。気づかれたくなかった。惨めな姿を見られたくなかった。その一心で足を動かす。

2019-07-11 14:13:20
ひでた @chika_512139

何とか歩いて近くの河原まで来てしゃがみこむ。手が震えて上手く呼吸が出来ない。しばらく経ってやっと収まってきたけど、自分の手に鍵が握られてないことに気づく。落としたのだ。

2019-07-11 14:13:20
ひでた @chika_512139

どうしよう。せっかく三郎がくれたのに。俺にくれたのに。 劣悪な家庭環境の中育った尾浜に、初めて出来た帰りたいと思える場所の鍵。 ぐじゃぐじゃに泣きながら真っ暗な中来た道とか河原を探すけど見つからない。 雨も降り始めてきた。寒さで指が上手く動かない。それでも探すのをやめられなかった。

2019-07-11 14:13:20
ひでた @chika_512139

傘もささず走り回ってやっと見つけた勘右衛門は、ずぶ濡れの泥だらけで何かを探していた。 「っ勘右衛門! 何やってるんだよっ」 ゼェゼェ言いながら尾浜に駆け寄る鉢屋。 鉢屋に名前を呼ばれた尾浜は、「ごめん」って小さく謝る。「鍵、無くしちゃった」

2019-07-11 14:13:21
ひでた @chika_512139

ふと目を覚まし、隣で寝てたはずの尾浜が居ないことに気づく鉢屋。スマホも置いたままで連絡の取りようがない。コンビニに行ってるだけだろって最初は思ってたけど、なかなか帰ってこない尾浜。嫌な予感がして、尾浜の上着と傘を持って飛び出す。

2019-07-11 14:13:21
ひでた @chika_512139

この世の終わりみたいな声でほとほとと涙を零す尾浜を急いで開いた傘の下に引き寄せ頬を指で拭う。恐ろしいほど冷えている。 「そんなもの、こんなに冷たくなるまで探してたのか」 「俺にとっては、そんなものじゃないんだよ」

2019-07-11 14:13:21
ひでた @chika_512139

「鍵を貰った時、ここに帰ってきていいよって言われたような気がして、本当に本当に嬉しかったんだ………だから」 唇を噛み締め俯く尾浜の手を引き、鉢屋はアパートに向かう。傘は1本しかなくて、2人で入る。きつく握り締めてくる鉢屋の手が悲しいくらい暖かくて、尾浜は握り返せない。

2019-07-11 14:13:21
ひでた @chika_512139

「いいか、勘右衛門。鍵なんていくらでもくれてやる。何度失くしてもだ。帰れなくなったら迎えに行ってやるし、居なくなっても見つけてやる」 雨の音の中、突然足を止めた鉢屋がこちらを向かずに言う。 鉢屋は知って欲しかった。尾浜の事を大切に思う人が居ることを。 尾浜は何も言えなかった。

2019-07-11 14:13:22
ひでた @chika_512139

家に帰って風呂に放りこまれ、鉢屋にドライヤーされながら温まった勘右衛門はぽつりぽつりと話し始める。家庭環境がやばかった事。 やっと最近抜け出せたこと。 味覚障害になってしまったこと。

2019-07-11 14:13:22
ひでた @chika_512139

黙って聞いていた鉢屋が尾浜を背中から抱きしめる。そのまま寝転び、温めるように背中を覆う。「勘右衛門」と何度も名前を呼ぶ。 鉢屋の腕にしがみつきながら、ひんひん泣いてる尾浜の頭を鉢屋は撫で続ける。少しでも自分の熱が尾浜に伝わりますようにと願いながら。

2019-07-11 14:13:23
ひでた @chika_512139

鉢屋の料理も味がしなかったこと。でも美味しいと言ったのはは決して嘘ではないこと。 鍵を貰った時、自分にも居場所ができたと思ったこと。 夢を見て、息が出来なくなって、鉢屋に見られたくなくて外にでたこと。

2019-07-11 14:13:22
ひでた @chika_512139

そのあと2人は一緒に住むようになって、大切にされる事に慣れてなかった尾浜が大切にされる事に慣れてく過程を眺めていたいし書きたい…

2019-07-11 14:13:23
ひでた @chika_512139

5年生でちょっと怖い話書きたい… 勘右衛門→見えたり見えなかったり 兵助→見えないし全く信じてない 八左衛門→全く見えない 三郎→見えない。信じてなかったけど雷蔵といるうちに信じざるを得なくなる。 雷蔵→見えるし意思疎通もしようと思えばできる

2019-07-13 20:49:57
ひでた @chika_512139

クラス別実習の帰り道、木の根元に倒れている石を見つける勘右衛門。 明らかに人為的に置かれていた石。きっと誰かの墓石なのだろう。倒れていては可哀想だと直してやる。

2019-07-14 18:43:23
ひでた @chika_512139

その日から学園内ではおかしな事が起こり始める。 ある一年生は真っ暗な廊下で手を引かれたという。 ある二年生は、見知らぬ子供が輪の中に紛れていたと言う。 ある三年生は、知らない声で名前をよばれたという。 ある四年生は、誰かもわからぬ視線を感じるという。

2019-07-14 18:43:49
ひでた @chika_512139

「勘右衛門、君変なもの連れてきたでしょ」 「変なもの? 」 「子供。この世のものじゃない」 就寝前、部屋を尋ねてきた雷蔵から学園内でちょっとした騒ぎになっている幽霊騒動は、勘右衛門が連れてきた子供の霊仕業だと聞かされる。

2019-07-14 19:54:46
ひでた @chika_512139

「幽霊なんているわけないだろ」なんて信じない兵助と心当たりのある勘右衛門。 「俺、実習の帰りに倒れてた墓石直した」 「……それだ」 雷蔵が額を抑える。 「だからそんなのいるわけないだろ。いたとしても、直してやったのになんで勘ちゃんが憑かれなきゃいけないんだ」 ムスッとする兵助。

2019-07-14 20:17:14
ひでた @chika_512139

「いるよ。僕達が見えないだけなんだ」と雷蔵。 「…………寂しかったんだよ。その子、きっと長いこと忘れられていたんだ。勘右衛門に優しくされて他人から想われる事の温かさを思い出してしまったんだよ」 「うへぇ………なんだよそれ……」 げんなり勘右衛門に雷蔵は忠告する。

2019-07-15 12:45:00
ひでた @chika_512139

「いいかい、勘右衛門。 お前を呼ぶ声が聞こえても決してついて行ってはいけないよ。 寂しいあいつらは、どんな事をしてもお前を連れてこうとする。僕達はお前を連れてかせるつもりはないけれど、勘右衛門も気をつけろよ」

2019-07-15 12:45:38