日本人はいつまでジャングル大帝を被害者のままにしておくのか？

※まず手塚眞氏の主張が大前提です。

エセ著作権事件簿著者 友利 昴一級知的財産管理技能士の見解

ディズニー社は、確かに権利侵害に対して毅然とした対応を取る傾向がある。しかし、それは相手が確実に権利侵害をしていた場合の話である。小さな罪でも「黒」は見逃さないという意味での厳しさだ。

（中略）一方、作品の設定が少々似ているだけというような合法行為に対して、エセ著作権を振りかざすことはほとんどしていないのではないか（少なくとも表立っては聞かれない）。

（中略）正確な知識を身に付けることなく、「著作権は大事」「特にディズニーは厳しい」という思い込みだけを強め、その結果、合法な表現行為まで過剰に自粛してしまっているのだ。

もちろん、自己判断で自粛するのは勝手だ。だが同じレベルの自制を『ライオン・キング』に求めるというなら逆恨みも甚だしい。「こちらはここまで自粛しているんだから、自粛をさせたお前も自重しろ」と言っているのと同じである。

ディズニー社からしたら、お前が勝手にした自粛に、何故付き合わなきゃならんのだ、といったところだろう。

──有利昴著　エセ著作権事件簿: 著作権ヤクザ・パクられ妄想・著作権厨・トレパク冤罪 (過剰権利主張ケーススタディーズ) p68~69より引用

合法な表現行為を日本のオタクファンダムが間違った知識で20年以上弾圧し続けた例

2020/6/27追記　2021/02/08さらに追記

YMSという海外Youtuberがジャングル大帝とライオンキングの騒動に関する動画を発表しました。音声は英語ですが、英語(自動生成)→自動翻訳→日本語でも大体の意味が分かるようになります。

• 盗作の証拠とされる映像ソースの大半はライオンキングの公開日（94年7月23日）以降に公開された劇場版ジャングル大帝（97年8月1日）からであること。
• ジャングル大帝は歴代TVシリーズを含めて3000分以上あり、ライオンが主人公の創作物でやれるシチュエーションの殆どをやり切っており、レイアウトやコンテ、個々のイベントが劇場単発作品のライオンキングと被る場面が出てくるのは当たり前だ。
• ライヤとラナ、ココとザズー、ラフィキとマンディ爺さん、ブブとスカーの性格の細かな違いの指摘……etc
• そもそもジャングル大帝がTVシリーズであることを知らないユーザーが増えている。
• 雑な盗作検証まとめ動画をソースにして論文を書いたり、TEDトークに出る大学教授までいることの方が作品に対する重大な加害である。

こちらはYMS氏が実験的に作成した1940年に描かれたアメコミ:SIMBA KING OF THE BEASTSとジャングル大帝とのなんちゃって検証動画　
ジャングル大帝側の元ソースは原作漫画・65年版（手塚はノータッチ）66年進めレオ編（手塚は1話・8話の演出のみ）89年版（制作中に死去）97年劇場版・10年谷口版……と多数のスタッフが携わった作品を使用しており、編集でこじ付けようと思えばこじ付けられるだけの映像ソースに充ち溢れているのが現状である。この誰も知らなかったであろう漫画一作だけ見てこれらの映像が作れるとは誰も思わない。

多くの人がディズニーを叩くことに夢中になっていたばかりに、ジャングル大帝という漫画・アニメその物が風化している現状があるのです。
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