2010年4月12日

旧エヴァ+ユング・ノイマン的解釈-碇ユイの真の目的と初号機暴走のメカニズム-

戯れに、ユング・ノイマン的解釈による旧エヴァ考察とかやってみた。
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アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

ユングねたの垂れ流し。単なる遊戯であるのが前提。さて、ユングは無意識(ないし魂:Seele)について、精神的人倫的に明晰な意識の光明から、古より交感神経とよびならわされている神経組織にまで至る、心全体のことだといっている。

2010-04-11 22:26:47
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

「この神経組織は、脳脊髄組織のように知覚や筋肉活動を支えたり、それらによって周囲の世界を支配するものではなく、むしろ感覚器官によらないで生の平衡を維持し、「ともに興奮する」という秘密の道を通じて、他人の生の内奥をうかがい知るばかりか、そこへ内的作用を放射していくものである」

2010-04-11 22:31:21
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

交感神経はこの意味で最も集合的なシステムであり、あらゆる「神秘的融即」の固有の基礎である。

2010-04-11 22:34:13
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

「神秘的融即」(participation mystique):この概念は元々レヴィ=ブリュールが、未開人の心性が、因果的に関係のない物や、事柄を直接的に結び付けて同一視することに注目し、その性質をしてそう名付けたものである。

2010-04-11 22:40:11
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

たとえば、ある人の肖像・影・名前はその人と同一視され、それらが傷つけられるとその人も傷つけられると信じられている。また部族の人間と部族のトーテム動物の間に抽象的・合理的関係でなく、具象的・感情的・神秘的繋がりを持っている。

2010-04-11 22:43:48
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

このように自分と対象との間に何の差異も認めず、また因果的・合理的関係のないもの同士を、神秘的・直接的に同一視する心性を、ブリュールは「神秘的融即」と名づけたわけだ。ユングは、それが無意識の性質と似た性質を持っているということに気付く。

2010-04-11 22:49:27
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

簡単に言えば、主体と客体の区別が消失する独特の関係を言う。ブリュールの「神秘的融即」はユングの「無意識的な直接的同一化」といえる。ついでにユングの高弟ノイマンは、これに加えて、ウロボロス内における胎児的自我と母との直接的同一という独特の意味で用いているということも付記しておく。

2010-04-11 22:57:43
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

この「神秘的融即」が、神秘主義とかオカルトに関心のあるものであるなら、超越的存在との一体化をその究極の目標とする「神秘的合一(ウニオ・ミスティカ)」、すなわち神人合一と酷似しているということに気付くであろうか。

2010-04-11 23:06:38
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

さて、ここで、「始原の一体感へ戻ろうとする傾向」=「ウロボロス近親相姦」についてみることで、ネタにはなれど伏線も何も回収されないままに放り出された問題作、『新世紀エヴァンゲリオン』の最大の謎とも言える碇ユイの真の目的について、戯れに見解を導き出してみることにしよう。

2010-04-11 23:10:47
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

「ウロボロス近親相姦」の近親相姦という言葉は、具体的-性的な意味で理解されてはならない。これはあくまでも象徴的な意味で理解されるべきものであるということに注意されたい。

2010-04-11 23:19:29
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

「ウロボロス近親相姦」とは、人間がまだ自然と対立していない状態、あるいは自我が独立して無意識と対立していない状態であり、むしろ独自の存在であることが荷の重い、苦しい、克服されるべき例外的体験であるような状態を意味して言う。これは母の中へ入り込み母と一体化する一つの形態である。

2010-04-11 23:29:00
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

ウロボロス近親相姦における一体化は心地よさと愛を特徴としている。しかしそれは能動的なものではない。むしろ溶け込み吸い込まれようとする試みである。この一体化は奪われるという受け身の体験であり、無意識(=プレローマ)の中に沈み込むこと、快楽の海と愛による死の中で消滅することである。

2010-04-11 23:34:29
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

病的希求や憧憬の多くの形態はこの回帰(自己溶解のウロボロス近親相姦)を意味している。これが神秘的合一(ウニオ・ミスティカ)の欲求、飲兵衛の我を忘れんとする欲求(ディオニュソス的野蛮人も該当するだろう)などなどに該当している。

2010-04-11 23:46:02
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

あくまでも戯れに過ぎぬ。碇ユイの真の目的は「人が神に似せてエヴァを作る」ということであったが、そこに自分の魂を宿らせることも含まれていたかのようなことが仄めかされている。この魂がユングの言う無意識のSeeleであるということはシンクロ率400%と交感神経の話で説明がつけられる。

2010-04-12 00:04:01
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

ユイが初号機に取り込まれたことについては、冬月が「イレギュラーな事故」だと言ったことと「自らエヴァに残った」と言っていることで、表面的には意味が一致していない。別にそれを否定するつもりもない。ただし、それは前者の意味を「不慮の事故」的な意味で捉えた場合である。

2010-04-12 13:56:44
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

ユイの目的が最終的に明かされているとして、内容に一貫性を持たせるなら、言葉の意味的に苦しいが、「イレギュラーな事故」は「不規則的(変則的)なわけ」ととればいい。これは碇シンジが零号機に乗り込んだときや、彼が初号機に取り込まれた際に発せられたリツコの台詞で補足できる。

2010-04-12 14:14:06
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

「あの時と同じ」と言われつつ、不規則的(変則的)に生じる事故(わけ)ということである。ユイが自ら残ったと言っていること、魂のない肉体には人の魂が宿らされている、ということを考えれば、ユイの真の目的は神秘的合一であり、その不規則的に生じる事故に賭けたといった方が正論だといえる。

2010-04-12 14:42:29
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

単にお決まり文句として叫ばれる言葉になっているであろうが、シンクロ率400%というのは、身体・意識・無意識・集合的無意識を綜合しての数値であるといえる。碇ユイの時も、同じことが過去に起きていると説明されていることと、ウロボロス近親相姦をみればなお補足できるだろう。

2010-04-12 14:55:45
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

即ち、碇ユイのエヴァとの接触実験は、彼女にとっては、ウロボロス近親相姦における一体化[=溶け込み吸い込まれようとする試み]であったといえる。彼女は彼女の「魂」をエヴァの肉体に宿らせた、というのは、集合的無意識に同一化し、その一部になったということである。

2010-04-12 19:47:46
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

集合的無意識は、無意識[=Seele]の中で、個人的体験に由来するのではない部分(個人的無意識から区別される部分)であり、元型によって構成されている。

2010-04-12 20:04:09
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

無意識[=Seele]ないし元型は、「ヌミノーゼ」を伴っている。ヌミノーゼというのは、ルドルフ・オットーが『聖なるもの』の中で使って言葉で、一方で魅惑的であるが、他方では戦慄的な恐ろしい性質のことをさしていっている。

2010-04-12 20:17:41
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

ユング的にはSeeleないし元型がヌミノースなもの、即ち判的理性の手の届かない情動的なものという意味で使われている。ユングは神話や秘密の伝承といった類のものは、まず何よりもそれを遺した人間の心の表明であり、それは心の内部に秘められているものの本質だという。

2010-04-12 20:34:34
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

神話や秘密の伝承のイメージは、人間があらゆる外的な感性的な経験を無意識のSeeleの出来事と同一化させようとする、避けがたい欲求に基づいて記述されたものだとされる。もっとうまく言えば、無意識のSeeleはそうしようとする打ち克ちがたい衝動を持っているということである。

2010-04-14 01:40:32
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

Seeleないし元型は、「投影」の方法によって、つまり自然現象に映し出されることによって、人間の意識に捉えられるようになる。それでは、この「投影」と日本語訳では太母と訳されるグレートマザー、そしてそれとの母元型との関係を踏まえつつ、初号機暴走のメカニズムに触れてみることにしよう。

2010-04-14 01:52:36
アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

ユングにおいて「太母」は元型的イメージであり、これは母元型の派生物としてのシンボルであると説明されている。ひとえに太母イメージと言った場合、女性自身の持つ本性とでも言うべき性質の表れであるものと、母親が持っているように見えて子供の側からの空想的投影によって生じているものとがある。

2010-04-14 02:18:09
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コメント

アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon 2010年4月12日
不備がありました。ウロボロス近親相姦の説明⇒「自我が独立して無意識と対立していない状態」って言い方だとまずい気がする。訂正:「自我が独立して無意識と対立しているわけではない状態」。
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アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon 2010年4月13日
中途半端ですが、書き込みが下がってしまうので今のうちにリスト編集しておきます。続きはまた後ほど。続き予告⇒初号機の暴走メカニズム。「新世紀エヴァンゲリオン+ユング・ノイマン的解釈-ユイの真の目的について-」
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アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon 2010年4月14日
旧エヴァ+ユング・ノイマン的解釈-碇ユイの真の目的と初号機暴走のメカニズム- 題名・内容共に更新しました。続いてバール叙事詩の引用と、ハガレンの賢者の石とかにも関連ある元型論-錬金術論を展開します。
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アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon 2010年4月15日
バール叙事詩だけ追加。「旧エヴァ+ユング・ノイマン的解釈-碇ユイの真の目的と初号機暴走のメカニズム」
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アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon 2010年4月19日
初号機の自己再生について、元型-錬金術論に基づいてまとめてました。とりあえずこのネタはこんなところで一段落。『旧エヴァ+ユング・ノイマン的解釈-ユイの真の目的と初号機暴走のメカニズム-』
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アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon 2010年4月19日
デコりました。『旧エヴァ+ユング・ノイマン的解釈-碇ユイの真の目的と初号機暴走のメカニズム-』
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アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon 2010年4月24日
続きをトゥギャリました。『旧エヴァ+ユング・ノイマン的解釈-碇ユイの真の目的と初号機暴走のメカニズム』(ペルソナと拘束具、隠れたる神の顕出)
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