2019年8月6日

「今日からしつけをやめてみた」レビュー

しつけは親のつとめ、とは、現代の常識。けれど、世間の子どもと親に向けられる目、厳しすぎやしませんか?子どもが子どもらしくいることを、もっと温かく見守れる社会でありますように。
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shinshinohara @ShinShinohara

Eテレ「すくすく子育て」の先生でもある柴田愛子さんのこの本、超、超、超、オススメです。私もどこかで、「しつけ、いらないんじゃないかな」と思っていたのですが、「いや、さすがにしつけは必要でしょ」という思いも錯綜し、思い切れない部分が残っていました、が。 amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%8…

2019-08-06 20:50:53
shinshinohara @ShinShinohara

貝塚を発見したモースを始め、「逝きし日の面影」に登場する、幕末の日本を訪れた外国人たちの証言の数々を見ると、現代的な意味でのいわゆる「しつけ」を、日本人はしていなかったようです。叱られることなく、おおらかに見守られながら、子どもたちがのびのびと遊ぶ、「子どもの天国」。

2019-08-06 21:27:14
shinshinohara @ShinShinohara

ところが、外国人が一様に驚いたのは、子どもたちの礼儀正しさ、そして「しつけ」られもしないのに、大人の振る舞いを遊びの中でまね、いつの間にか大人に成長してる姿でした。教えもしないのに、しつけもしないのに、子どもたちはちゃんと大人になっていく。これは西洋人にとって驚きでした。

2019-08-06 21:29:31
shinshinohara @ShinShinohara

西洋人にとって、幕末の日本の子育ては、西洋における最新の教育学を地で進めるものでした。ルソーの「エミール」という本が、それまでの西洋の、鞭で子供をしつける教育方法を覆し、「しつけないしつけ方」を提唱し始めました。しかし西洋人は、なかなか鞭を手放せませんでした。

2019-08-06 21:32:43
shinshinohara @ShinShinohara

子どもは、放置すれば悪い人間になる。だから鞭でしばき、言葉で厳しく叱責しなければ、人間としてまともに成長しない、と長らく信じられていました。だからルソーが最新の学説で、体罰の無意味さを主張しても、なかなか信じられず、子どもは厳しくしつけなければならぬ、と思われていました。

2019-08-06 21:35:36
shinshinohara @ShinShinohara

ところが、幕末の日本に、すでにルソーが目指した理想の教育が施されていました。子どもたちは鞭を振りかざされることもなく、叱責されることもなく、おおらかに温かい目で見守られながら、自然と節度ある人間に育っていく。これは、西洋人にとって、激しいカルチャーショックだったようです。

2019-08-06 21:38:02
shinshinohara @ShinShinohara

なぜ幕末の日本の子どもたちは、叱られもせず、殴られもしないのに、節度を身につけ、大人として立派な振る舞いをするように育ったのか。単純だと思います。憧れてるから。大人みたいなことが早くできないかな、と常に憧れてるから、能力が追いついてきたら、自然と真似るようになったのでしょう。

2019-08-06 21:50:33
shinshinohara @ShinShinohara

叱られないから、強制されないから、常に大人の振る舞いは、憧れの対象。だから、できそうになったら、少しでもまねようとする。ああしなさい、こうしなさいなんて言う必要なし。憧れがあるから、自然と、能動的に、大人っぽい振る舞いをしようとし、自然と身についていったようです。

2019-08-06 21:52:57
shinshinohara @ShinShinohara

西洋人は日本での実例も見たせいか、ルソーの最新の教育論(しつけないしつけ方)を次第に信じる気になり、デューイなどの子どもの自発性、自主性を重んじる教育法が根付いていきます。ところが皮肉なことに、育児では世界の最先端を走っていたはずの日本が、西洋式「しつけ」を採用していきます。

2019-08-06 21:56:39
shinshinohara @ShinShinohara

大きな原因は恐らく、日露戦争後の軍隊教育の転換でしょう。明治維新以来、日本は庶民を徴兵して軍隊にしました。しかし一部の人間を除けば、ケンカが嫌いな平和主義な人たちばかり。人を銃で撃つなんてとんでもない。逃亡兵が相次ぎました。日露戦争後でも戦線から逃げる兵隊がたくさん。

2019-08-06 21:59:50
shinshinohara @ShinShinohara

これに業を煮やした軍隊は、鉄拳制裁を軍事教練に導入するようになりました。何か不始末する度に鉄拳が飛ぶという、それまでの日本の伝統にない、非常に乱暴な指導法。これにより、上官の命令には、四の五の言わずに従う兵隊が育てられました。

2019-08-06 22:02:15
shinshinohara @ShinShinohara

当時、成人男性は基本的に全員徴兵されていました。国民的体験として共有するようになった体罰を、次第に日常生活にも導入するようになったようです。それにより、体罰なしの指導方法を、日本人は忘却してしまい、西洋人も顔負けの暴力的教育法が根付きました。教育学的には退歩といえる現象。

2019-08-06 22:05:22
shinshinohara @ShinShinohara

戦後も、体罰による教育は当然であり、他人に迷惑をかけない「しつけ」は、親がきちんと子どもに施すべき、というのが「常識」になっています。しかしこれは、外国人たちが驚嘆し、絶賛した、幕末日本人の「常識」とは正反対であることに注意が必要です。

2019-08-06 22:07:51
shinshinohara @ShinShinohara

体罰、あるいは怒鳴り声、叱責により子どもを「しつけ」た場合、子どもはどう感じるでしょうか。その行為を嫌悪します。大人しい子はそれでも言うことを聞くかも知れません。しかし、気性のしっかりした子どもの場合、どうしても承伏できません。命じられるものはキライになります。

2019-08-06 22:26:21
shinshinohara @ShinShinohara

気性のしっかりしている子は、嫌なことは決してしません。特に、命じられたことはどんなに言われてもイヤ。すると、親の「しつけ」とは裏腹に、逆の行動を取るようになります。問題行動だけが、自主性、自発性、能動性を保てる最後の砦になるからです。

2019-08-06 22:29:17
shinshinohara @ShinShinohara

しかし、どんな子どもも、本当は大好きな親の姿に憧れを持っています。だからいつかは真似たい。けれど、まだ遊びたい、関心が強いものがある、もっと楽しみたいという気持ちが勝っている間は、大人の命令にどうしても従う気になれません。だから反発してしまいます。

2019-08-06 22:31:34
shinshinohara @ShinShinohara

気性のしっかりした子どもは、自分で決めたい。だから、命じられたことはやりたくなくなります。憧れがあるのに、命じられてしまったから、今はやりたくなくなる。しかし一向に命令がやむことがないので、ついに本当に嫌いになります。

2019-08-06 22:34:50
shinshinohara @ShinShinohara

子どもは、必ず自発的に、大人の振る舞いを学びます。だって、大好きな親が、大人がそうしてるから。憧れがあれば、必ずその子は、自然にできるようになります。幕末の日本人は、そのことをよく知っていたのでしょう。だから、危険なことを止める以外は、叱ることもほとんどしませんでした。

2019-08-06 22:37:22
shinshinohara @ShinShinohara

命令することで、子どもの憧れを損なわないこと。憧れを損ないさえしなければ、子どもは自分の成長に合わせ、大人の振る舞いを自発的に採用していきます。ただし、それには時間がかかります。身体能力の獲得に時間がかかるように、振る舞いを習得するのも、心の成長が、段階的に必要です。

2019-08-06 22:39:53
shinshinohara @ShinShinohara

赤ちゃんは、無駄に腕を動かし、爪で自分の顔を引っ掻いて傷つけたりすることもあります。けれど、これは「学習」の過程です。まだ赤ちゃんは、どう命じたら腕がどう動くのか、分かりません。そこで手当たり次第に腕を動かし、どう命じたらどう動くのかを、じっと観察しています。

2019-08-06 22:42:23
shinshinohara @ShinShinohara

たぶん、乱暴だったり、声が大きかったり、人見知りだったりするのも、彼らにとって大事な「学習」をしている最中なのでしょう。その学習が済まないことには、次に進めません。ハイハイをすっ飛ばして歩いたら、転んだときに手をつく腕力がなく、大怪我してしまうように。

2019-08-06 22:45:43
shinshinohara @ShinShinohara

子どもは、今の自分にできること、できなさそうなことを実によく見抜きます。そして、「今の自分ならできるかも」と感じたら、挑戦します。憧れがあるから。しかし、命じられて嫌悪感が出たり、まだその成長段階に来てないのにやらされて恐怖感を感じてしまうと、憧れは失われ、挑戦しなくなります。

2019-08-06 22:48:26
shinshinohara @ShinShinohara

待ちましょう。子どもは必ず、成長します。今できていないのは、まだその成長段階に心が追いついていないだけ。心に憧れがある限り、子どもはいつかそれができるようになりたいと願っています。 「しつけないしつけ方」として、柴田愛子さんの冒頭の本、超オススメです。

2019-08-06 22:52:28

コメント

肉・ローステッド @Roasted_Meat102 2019年8月6日
だがかつての日本とは環境が変わりすぎたので、そうは育たない
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lily @katsuasada 2019年8月7日
躾けられてない、叱らない育児とかいうやつをやってる人の子の振る舞いを見てたら一切同意はできないわ。躾けないなら世に放たないでおくれ
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ゆゆ @yuyu_news 2019年8月7日
現代の場合、家庭でのしつけを放棄して、保育園や学校に丸投げすることになってるだけでは。
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ゆゆ @yuyu_news 2019年8月7日
あくまでも「子供は鞭でしばくのが当たり前」な西洋人の視点だからね。過去の日本にしつけがなかったなんてことはなく。「躾」は国字だ。
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