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2019年8月9日

「家族の幸せの経済学」は自殺統計の記述(または引用元論文)に問題がありそう

ベギルスたん先生は自殺統計の専門家だと思います
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山口慎太郎 |『子育て支援の経済学』発売! @sy_mc

東京大学経済学部教授。『子育て支援の経済学』(https://t.co/A17BgU7BYs)が最新刊。前著『「家族の幸せ」の経済学』(https://t.co/8L9j1wZEGj)はサントリー学芸賞、週刊ダイヤモンドベスト経済書に選出。これまでの執筆記事などはHPからどうぞ。最近、息子がポケモンGO一緒にやってくれなくて寂しい。

sites.google.com/site/shintaroy…

山口慎太郎 |『子育て支援の経済学』発売! @sy_mc

『「家族の幸せ」の経済学』光文社新書より本日発売です!結婚・出産・子育てについての経済学研究を解説した一冊です。研究の最先端に触れ、ぜひそのエッセンスをご家族とあなた自身の幸せに活かしてください。#家族の幸せの経済学 amzn.to/2xBsU0s pic.twitter.com/tLMifnJVdM

2019-07-18 08:00:36
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ベギルスたん @kmgstr

p.236、米国女性対象期間の自殺死亡率10万人当たり54人は一桁誤り。元の論文では 百万人当たり54.4人なので 10万人当たり5.4人。 pdfs.semanticscholar.org/cdc6/187b71a9d… twitter.com/sy_mc/status/1…

2019-07-23 01:01:16
ベギルスたん @kmgstr

元の論文で非常に気になるのは、離婚法改革を挟んだ、ペンシルバニア、イリノイ、サウスダコタの婚姻状態別の自殺死亡率の変化を出していないこと。 pdfs.semanticscholar.org/cdc6/187b71a9d… これはすごくまずいのではないか?

2019-07-23 01:01:17
ベギルスたん @kmgstr

NCHSが婚姻状態のコード化を始めたのは1978以降なので、離婚法改革が1978より前の州については婚姻状態を入れた分析は出来ません、それは分かる。

2019-07-23 01:01:17
ベギルスたん @kmgstr

しかしペンシルバニア、イリノイ、サウスダコタについては、婚姻法改革が1978より後と書いているのだから、離婚法改革を挟んだ、婚姻状態別の自殺死亡率を出せるはず。前後が揃わなくて分析に乗りません、でも数が少なくてばらつきが大きいです、でもグラフだけは出せるはず。

2019-07-23 01:01:17
ベギルスたん @kmgstr

もし、有配偶と未婚、離別、死別の変化が別だったら元の論文の仮説のサポートになるが、変化が同じようだったら元の論文の仮説は破棄ではないかな?

2019-07-23 01:01:18
ベギルスたん @kmgstr

離婚しやすくなると不幸な結婚から逃れやすくなるので自殺が減るというのは、お話としては分かるが、離婚が自殺のリスクファクターということとどう折り合いをつけるつもりなのかちょっと気になる。

2019-07-23 01:01:18
ベギルスたん @kmgstr

『「家族の幸せ」の経済学』光文社新書 236頁の離婚法改革関連で次の論文もある模様。 The Impact of Unilateral Divorce on Crime pdfs.semanticscholar.org/8cb4/c3fd10301… " we find that unilateral divorce caused an increase in violent crime rates of approximately 9 percent during the period 1965-1996. "

2019-07-25 01:00:15
坂井豊貴 @toyotaka_sakai

本日7/28 付けの読売新聞に、山口慎太郎 著『「家族の幸せ」の経済学』(光文社新書)への書評を寄せています。誰もが何らかの家族のなかで、育児をされて大人になる。だからこれらのテーマでは、個人的な信念や思い込みから離れることは難しい。そこに風穴を開ける一冊です。yomiuri.co.jp/culture/book/r…

2019-07-28 09:29:07
坂井豊貴 @toyotaka_sakai

あと、離婚の制度を、離婚しやすく変更すると、女性の自殺率が下がるそうです。これに限らず、実は本書のテーマや内容は、重いものを色々と含んでいます。でも読み口は非常に優しく、面白いのですね。本書はもっとシビアに、あるいは悲嘆にくれたように書くこともできたでしょう。

2019-07-28 09:41:44
ベギルスたん @kmgstr

ある研究によると離婚法改革で離婚しやすくなったら夫殺しが約21%増えた、それは財産分けが夫に有利な州に集中していたとのこと。 Until death do you part: The effects of unilateral divorce on spousal homicides cepa.stanford.edu/content/until-… twitter.com/toyotaka_sakai…

2019-08-05 23:52:14
ベギルスたん @kmgstr

ある研究によると離婚法改革で離婚しやすくなったら夫殺しが約21%増えた、それは財産分けが夫に有利な州に集中していたとのこと。 Until death do you part: The effects of unilateral divorce on spousal homicides cepa.stanford.edu/content/until-… twitter.com/toyotaka_sakai…

2019-08-05 23:52:14
ベギルスたん @kmgstr

"However, the easy access to divorce created by such laws increased spousal homicides of husbands by approximately 21%. These increases were concentrated in states where the division of marital property favored husbands."

2019-08-05 23:52:14
ベギルスたん @kmgstr

また別の研究によると離婚法改革が通った州では他殺率が16%増えたとのこと。 The impact of unilateral divorce law on murder "I find that the states which passed the law experienced an increase of 16 percent in murder rates."

2019-08-05 23:52:15
ベギルスたん @kmgstr

一方カナダでは、1968と1985の2回、離婚しやすくなる改革の後で離婚率も自殺率も急増。 www150.statcan.gc.ca/n1/pub/82-624-… fathersforlife.org/divorce/dvrcra…

2019-08-05 23:52:15
ベギルスたん @kmgstr

殺伐とした「エビデンス」はさておき、この話の元になった論文では、 Bargaining in the Shadow of the Law: Divorce Laws and Family Distress pdfs.semanticscholar.org/cdc6/187b71a9d… Table1 離婚法改革の最初を1969のカンザスとサウスカロライナとしているが、

2019-08-05 23:52:15
ベギルスたん @kmgstr

アメリカ全体の離婚率の急増は1968にはすでに始まっている。 robslink.com/SAS/democd80/u… なので、(自殺死亡率ではなく)離婚率の増加の原因を離婚法改革をとするの無理がありそう(結果が原因に先行する)。

2019-08-05 23:52:16
ベギルスたん @kmgstr

離婚法改革の離婚率への影響は小さい、という論文もあるようで、 DID UNILATERAL DIVORCE LAWS RAISE DIVORCE RATES? A RECONCILIATION AND NEW RESULTS nber.org/papers/w10014.… Chart 6 US Divorce Rate: Effect of Unilateral Divorce Laws ActualとCounterfactualの比較

2019-08-05 23:52:16
ベギルスたん @kmgstr

離婚よりもさらに影響が間接的と思われる自殺や他殺に離婚法改革が大きな影響を与えたというのは甚だ疑問。 (離婚法改革より前に始まった変化を離婚法改革のお手柄にしていないか?等。)

2019-08-05 23:52:17
ベギルスたん @kmgstr

なお、州の離婚法改革の年は研究者により違っている模様。ニューメキシコは1973と1933で40年違っている。 How Unilateral Divorce Affects Children pdfs.semanticscholar.org/9962/85b2e457e… Table1

2019-08-05 23:52:17
uncorrelated @uncorrelated

元の論文は州ごとに法制度の変化したタイミングが異なることを利用した推定になっていて、制度変化前から離婚率が上昇していること自体はコントロールされている気がしなくもなく。ちゃんと読んでいないのであれなんですが。 twitter.com/kyslog/status/…

2019-08-10 01:39:26
uncorrelated @uncorrelated

自然実験と言うか差分の差分法(DiD)を使っている。雑に回帰式を書くと、[自殺率] = Σβ・片側離婚可能ダミー + Ση・州ダミー + Σγ・年ダミー + … + εになっていて、離婚率が全体としてあがっている効果はγに反映される一方、制度変更の影響はβで議論しているから大丈夫と言うこと。

2019-08-10 02:21:47
uncorrelated @uncorrelated

ベギルスたん氏の、分析期間を1978年から1996年に絞って、被説明変数を婚姻中の女性の自殺率にして推定しなおせ、1978年から1996年までも制度がかわった州はいくつもあるだろ?と言うような主張には同意。

2019-08-10 02:28:00
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コメント

ベギルスたん @kmgstr 2019年8月13日
>ベギルスたん先生は自殺統計の専門家だと思います てきとーに調べたことをてきとーに書いている素人と思われます。 結局、離婚法改革が不幸な結婚からの離脱を容易にして女性の自殺死亡率を下げるというストーリーに対しては、オランダが詳細な反例となりました(1971に離婚法改革で、1956-1978の性別婚姻形態別の自殺死亡率データがある)。
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