副腎皮質ステロイドの副作用と支持療法について

副腎皮質ステロイドの副作用と支持療法についてのつぶやきです。
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

今日も少し呟いていきます。 ステロイドについて第2回目です。

2019-08-11 00:05:12
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

前回の内容はこちらになります。 この間はステロイド薬の概要についてお話ししました。 togetter.com/li/1385621

2019-08-11 00:07:17
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前回、ステロイド薬には糖質コルチコイド作用、糖質コルチコイド作用があると言いました。 免疫系の疾患治療に期待される作用は糖質コルチコイド作用のうち抗炎症作用、免疫抑制作用だと思います。

2019-08-11 00:09:39
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副腎皮質ステロイドの使用で出現すると言われている副作用は、短期の使用でも起こりやすいもの、長期の使用で問題となるものがあります。

2019-08-11 00:10:35
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

あと、副腎皮質ステロイド薬は元々が副腎ホルモンから設計されていることもあり、かなりの大量投与を行なっても、薬剤自体での中毒や、腎機能障害、肝機能障害などの原因になることは稀です。

2019-08-11 00:16:05
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

そのため、強力な免疫抑制効果を期待する場合はステロイドパルス療法といった、大量のステロイドを静注するような治療方法もあります。メチルプレドニゾロン1000mgを3日間連続で点滴するといった治療方法です。1日でメドロール®︎錠250錠分の用量だと言うと量のイメージが湧くでしょうか

2019-08-11 00:19:32
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

しかしながら、中毒にはならなくても。元来持っているホルモンとしての作用は当然出てきてしまうので、それが副作用として問題になってしまいます。

2019-08-11 00:22:09
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

まず短期的な副作用として見られるのが 不眠、胃酸分泌亢進、易感染症、高血糖 などです。中でも注意が必要なのは感染症と高血糖です。

2019-08-11 00:46:07
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

パルス療法のみや、短期間での速やかな減量→中止の見通しが立っている場合は薬学的な介入は行わず、感染の予防に注意してもらいつつ、甘いものを控えてもらうことでステロイド治療期間を乗り切ることもあります。

2019-08-11 00:46:34
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

長期的に使用した場合は、 血栓症、骨粗鬆症、満月様顔貌、高血圧、ステロイドざ瘡に対する注意が必要になります。また、感染症に対するケアも短期での使用以上に注意が必要となるため、ニューモチスチス肺炎予防や、口腔カンジダ予防なども必要となってきます。

2019-08-11 00:49:39
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

副作用予防のための薬剤が大量に処方されることとなるので、事前の説明をしっかりしておかなければ、患者さんは不安になってしまいがちです。注意したいところですね。

2019-08-11 00:51:24
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

また、ステロイドの使用で鬱傾向になってしまう患者も見られるため、その部分も注意して見て行きます。

2019-08-11 00:52:28
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

また、長期間ステロイドの内服を継続していると、本来ステロイドホルモンを作っている副腎が機能低下を起こしてしまう、いわゆる副腎不全の状態になることがあるため、患者個人の判断で突然ステロイド薬を中断したりするとリバウンド症状が出てしまったり、倦怠感、食欲不振が見られることがあります。

2019-08-11 00:56:11
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

絶対に自己判断での減量、休薬はしないように!

2019-08-11 00:56:44
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ステロイドについて色々言いました。こう聞くと大変恐ろしい薬のように思えてしまいますが、免疫系が関係するありとあらゆる疾患に有効であり、高い治療効果を得ることができるため、ステロイド薬のおかげで命を繋いでいる患者も大勢いる、無くてはならない薬でもあります。

2019-08-11 00:57:25
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ステロイド薬を嫌悪する極端な姿勢の人がたまにいらっしゃいますが、ステロイドの中断は、症状を確認しながら長いスパンで漸減していく以外に方法はありません。 怪しげな広告や、極端なことを言う医師と出会ったら、必ず一度疑ってください。

2019-08-11 00:59:31
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

私の働いている病院で多い支持療法の1例です。 プレドニゾロン錠 スルファメトキサゾール/トリメトプリム錠 1T/day アレンドロン酸Na錠35mg 1T 週に1度起床時 アムホテリシンBシロップ 3mL /day ベンゼトニウムうがい液 3回/day ランソプラゾール錠15mg 1T/day

2019-08-11 01:09:23
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ステロイドの支持療法は施設によって差があると思います。当院ではPPIがよく使われますが、ステロイド単剤での消化性潰瘍のリスクは低いため予防投薬はガイドラインでは推奨されていません。(ただしNSAIDS併用の場合は推奨)。

2019-08-11 01:12:25
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

また、一般的に免疫抑制を強くかける患者さんに対しては肝炎ウイルス、結核の既往などの確認は重要です。 再活性化されると非常に問題となるので・・・もし既往がある方は必ず申し出るようにすると安心かと思います。

2019-08-11 01:14:33
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ステロイドの支持療法については今後また深く触れて行きたいと思うので、本日はここまでにします。

2019-08-11 01:15:06
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

一般の人用の本日のまとめです。 ①ステロイドの副作用は多岐にわたるが、一般的に予防をしながら治療を進めていく。 ②ステロイドの副作用は短期の使用ならば問題とならないものがある。 ③感染を起こさないように注意が大切。 ④ステロイドの自己判断での休薬、調節は絶対にしてはいけない。

2019-08-11 01:19:31
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

本日はここまでになります。 触れられなかった内容はまだまだありますが、今後折に触れてまとめて行きたいと思います。

2019-08-11 01:20:20