アコモデーションは金融緩和ではありません。或いは、MMTの金融政策無効論再訪

某界隈のMMT理解(および金融財政システム理解)を批判する。
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Miffy🌹💴反緊縮 @miffy41028586

基本的な質問で恐縮なんですが、 中央銀行のアコモデーション(準備預金の供給)って、いわゆる、買いオペという「金融緩和」とは違うんですかねえ🤔

2019-08-10 18:38:07
リフレねこ@豚バラ巻ーく運動🐽 @hayashi_r

@miffy41028586 ほぼほぼ一緒です(と言うとガチPKな人は怒るかもしれませんが) なので、リフレ派な僕らも納得できたわけです。なんだ、ちゃんと金融緩和と同じことやってるじゃん、ってw (*ΦωΦ)

2019-08-10 18:50:08
Miffy🌹💴反緊縮 @miffy41028586

@hayashi_r ありがとうございます😊 でも、日本の中央銀行は、 逆噴射してきた歴史があると…笑😅

2019-08-10 18:52:50
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

アコモデーションは金融緩和だ! などという笑止千万な虚言をばら撒く人々がいるらしい。 金融緩和は普通、政策金利を引き下げる政策か、量的緩和のことを指すのであって、アコモデーションのことでは断じてありません。

2019-08-11 04:46:35
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

ある政策金利目標(=準備預金の"価格")を指標にし、経済全体の準備預金需要変動に応じて受動的に準備預金を調節することをアコモデーションというのです。 例えば財政支出の場合は、国債発行の段階ではベースマネーを追加し、支出による還流の段階ではベースマネーを吸収することになる、

2019-08-11 04:56:03
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

民間の決済の場合は、例えば決算期などで銀行間決済が増え、全体の準備預金需要が高まれば、それに応じて(政策金利=コールレート目標値を基準にしつつ)準備預金を追加するわけですが、銀行間決済が減って準備預金需要が減れば、準備預金供給を(これまた政策金利を基準に)減らすことになる。

2019-08-11 04:58:52
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

「アコモデーションは金融緩和だ!」などという粗雑であるだけでなく誤った理解をしていると、 twitter.com/motidukinoyoru… 以下で論じたような金融調節が丸っ切り理解できなくなってしまう。 ここ30年で、日本銀行においてこうしたアコモデーションの放棄が試みられた事実も無い。

2019-08-11 05:01:23
Miffy🌹💴反緊縮 @miffy41028586

@motidukinoyoru 望月先生、ご丁寧にありがとうございます😊 三橋さんが作成した国債発行プロセスの図があるのですが、この図の4番(日銀から市中銀行に預金が入っている) mtdata.jp/20190427-1.jpg がいわゆる「アコモデーション」なんですか? 政府小切手を使っているツッコミはともかくとして…

2019-08-11 09:23:57
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@miffy41028586 その図は正直わかりづらいように思います。 有料で恐縮ですが、拙note『中央銀行の存在意義と機能限界』 note.mu/motidukinoyoru… で用いた以下の図が参考になるのではないかと。 pic.twitter.com/WrQJI1fjjq

2019-08-11 09:31:10
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@miffy41028586 twitter.com/motidukinoyoru… で重要なのは、 「政府支出に際して予めBMを供給して、支出後のBM増加に対して回収を行う」という現行スキームは、 「政府支出は中央銀行の直接発行のみで行って、定期預金ないし金融債としての中央銀行債を発行してBM回収を行う」というスキームや、 (続く)

2019-08-11 09:34:41
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@miffy41028586 (続き) 「中央銀行の国債直接引き受けで政府支出を行い、引き受けた国債の売却でBMを回収する」というスキームと結局は全く同じ構造になっているという点です。 特に、中央銀行と政府を統合政府で考え、中央銀行債を発行すると考える二番目のスキームが最も構造として分かりやすい。

2019-08-11 09:35:50
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@miffy41028586 また、twitter.com/motidukinoyoru… のスレッドでも論じたように、アコモデーションは財政取引だけでなく、民間の決済、銀行間決済にも適用される概念(というよりむしろそちらがメイン)であることには注意したいところです。 政府・民間を含めた準備預金需要に対し、受動的に応じるBM調節のことなので。

2019-08-11 09:38:15
nyun @erickqchan

@motidukinoyoru @miffy41028586 ちと横ですが、民間銀行間の決済は準備預金総量を変えないから、やっぱ金融調節の「メイン」と言えるのは、財政支出と徴税対応の方では。 現金の需給がサブで。

2019-08-11 09:47:32
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@erickqchan @miffy41028586 「民間銀行間の決済は準備預金総量を変えないから」「サブ」というのはちょっとよく分かりません。 時季的な問題で、民間銀行間のBM決済が変動する際に、中央銀行がBM調節するという趣旨だったわけですが。 そうした決済円滑化が中央銀行制度の肝かと存じます。

2019-08-11 09:55:39
nyun @erickqchan

@motidukinoyoru @miffy41028586 時期的な変動で自分がいちばんイメージしているのは、納税シーズンの需要だとか、連休前の現金引き出しだったりなんですね。 民間銀行間のBM決済の変動ってどういうものがあるのですが?

2019-08-11 10:09:48
Miffy🌹💴反緊縮 @miffy41028586

@motidukinoyoru @erickqchan なるほど。とにかく、アコモデーションと金融緩和政策は違うものだということは分かりました。

2019-08-11 10:10:32
Miffy🌹💴反緊縮 @miffy41028586

@motidukinoyoru @erickqchan では、MMTの言う、金融(緩和、引き締め)政策とは具体的にどのような場面になるのでしょうか? 政策金利を引き下げ、上げを目標にするのですよね?

2019-08-11 10:33:29
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@miffy41028586 MMTの言う、というよりは、ごく普通の一般的な認識として、金融政策は、政策金利目標を変更すること(利上げ・利下げ)を通常指すものと思われます。 [※当然ながら、どのような政策金利目標を置くとしても、アコモデーションは必ず為される]

2019-08-11 10:39:19
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@miffy41028586 発展的なパターンとして、例えば量的緩和なども金融政策の範疇に含める場合もあります。 量的緩和がいかなる意味で無効な政策であるかについては、拙togetterまとめ『ニューケインジアンの金融政策無効論、MMTの金融政策無効論』 togetter.com/li/1380539 でまとめました。

2019-08-11 10:40:52
まとめ ニューケインジアンの金融政策無効論、MMTの金融政策無効論 それぞれについてまとめました。 8465 pv 78 1 user
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@erickqchan @miffy41028586 例えば、仕入代金等を月締で支払う商慣行が普及している場合は、毎月ある特定の時期だけ民間非金融部門の決済が増え、その分比例的に銀行間の決済が増加することになる(その時期を過ぎれば非金融部門の決済も減少し、受動的に銀行間決済も減少する)というレベルの話です。

2019-08-11 12:00:15
nyun @erickqchan

@motidukinoyoru @miffy41028586 ども。でもそれって、今はほとんど現金払いでなく振り込みだから、インターバンク金利への圧力なしで収まっているのでは。 すると金融調節とメインで関係していることにはならないんじゃないかと。。。

2019-08-11 12:08:56
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@erickqchan @miffy41028586 銀行"内"決済で収まる場合は準備預金は必要ありませんが、銀行間を跨ぐ預金決済の場合は、グロス決済やネット決済が生じて、準備預金需要が一時的に増加することになります。 ここらへんの細かい銀行預金決済の話は、拙ブログ記事 ameblo.jp/nakedcds/entry… にてまとめたことがあります。

2019-08-11 12:13:00
リンク 批判的頭脳 『銀行預金の創造と決済』 noteにて、「経済学・経済論」執筆中!また、「望月夜の経済学・経済論 第一巻」、「望月夜の経済学・経済論 第二巻」も発売中!その他、「貨幣論まとめ」「不況論… 2 users
nyun @erickqchan

@motidukinoyoru @miffy41028586 その、ある銀行で「準備預金需要の増加」が起こる原因は、「銀行間決済そのもの」ではなくて、その銀行がかかわる「政府支出や徴税、および顧客の現金需要の動向」ではないでしょうかね?という疑問なんです。

2019-08-11 12:56:35