千葉俊二『文学のなかの科学』読書メモ集

千葉俊二『文学のなかの科学――なぜ飛行機は「僕」の頭の上を通ったのか』(勉誠出版、2018)の読書メモをまとめました。
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荒木優太 @arishima_takeo

あらゆる小説はフラクタルな構造に仕上がっているといってもいい。もしそうでないとしたならば、それは失敗作である。by千葉俊二『文学のなかの科学』

2019-08-12 10:20:56
荒木優太 @arishima_takeo

「寅彦の思考の根底には、故さを温ねて新しさを知るという温故知新の考えが横たわっており、温故知新ということは思考上のフラクタルといっても差し支えない」(千葉俊二『文学のなかの科学』)。フラクタルとは。

2019-08-12 10:33:05
荒木優太 @arishima_takeo

「もはや明らかだろうが、漱石の「F+f」は二葉亭が「小説総論」において種々の「形(フォーム)」のなかから「一致」するものを穿鑿して、小説中に感得すべきものとした「意(アイデア)」(「自然の情態(意)」)を微分的に表現したものといっていい」(千葉俊二『文学のなかの科学』)。そうか。

2019-08-12 13:33:30
荒木優太 @arishima_takeo

千葉俊二『文学のなかの科学』、基本的にいいと思うんだが、この副題あんまピンとこないのでは。「物語のフラクタル」とかじゃダメだったんだろうか。

2019-08-12 13:48:29
荒木優太 @arishima_takeo

堺利彦の飼い猫の名前はナツメ。

2019-08-12 18:23:28
荒木優太 @arishima_takeo

「まさに『浮雲』は、学問はあるが役所を免職となった文三の 「居所立所」を問う小説だったといえるのではないか」(千葉俊二『文学のなかの科学』)。面白い。

2019-08-12 20:42:24
荒木優太 @arishima_takeo

文学といふものは、多くの場合、この自分のどうしやうもない心を知った人の、脳中から溢れ出て来た美しさであります。by横光利一「文学と科学」

2019-08-13 02:53:35
荒木優太 @arishima_takeo

「同病者の群の中では、誰も彼も眠てしまはれては、国民が保たなくなります。誰か一人か二人は、苦しくても起きてゐなければ、いつどのような急変が起つて来ないものでもありません。この病気の番兵が、文学者といふものであります」(横光利一「文学と科学」)。ん、この評論って千葉本に初収録なの?

2019-08-13 02:59:00
荒木優太 @arishima_takeo

スゲーいいこと言ってるけど全集で読んだ記憶がない。

2019-08-13 03:00:49
荒木優太 @arishima_takeo

「ここに紹介した横光利一の「文学と科学」は、おそらく文字としてはこれまで一度も発表されたことのない原稿と思われる」(千葉俊二『文学のなかの科学』)。やっぱそうか。や、これ貴重な資料だよ、うん。

2019-08-13 03:04:03
荒木優太 @arishima_takeo

千葉俊二『文学のなかの科学』読了。少し繰り返しが多いものの、面白かった。扱ってるテクストが『仮説的偶然文学論』と割と被ってたのでもっと早くに読んでも良かった。横光利一「文学と科学」はいとうせいこうがぜひとも読むべきだろう。

2019-08-13 03:12:39
荒木優太 @arishima_takeo

「リズムの近代文学ーー志賀直哉・小林多喜二・横光利一」みたいな論文が書きたい。

2019-08-13 03:14:22