トーマス・R・マルサス『人口論』読書メモ集

トーマス・R・マルサス『人口論』(斉藤悦則訳、光文社古典新訳文庫、2011)の読書メモをまとめました。Thomas Robert Malthus, An Essay on the Principle of Population, 1798.
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荒木優太 @arishima_takeo

「食糧があれば人口はひたすら増加する。これは、これまで存在したすべての国の歴史がたっぷりと証明してくれる」(マルサス『人口論』)。少子化という言葉を教えてあげたい。

2019-08-26 12:18:46
荒木優太 @arishima_takeo

貨幣によって貧しい人を上に引き上げ、以前よりもよい生活ができるようにするのは、同じ階級の別のひとびとをその分だけ下に押し下げることによってのみ可能となる。一見奇妙に思われるかもしれないが、私はこれが真実だと思う。byマルサス『人口論』

2019-08-26 12:20:41
荒木優太 @arishima_takeo

「貧しければ社会に依存するのが当然だとする積極的な制度によって、人間がもっともまっとうに生きるために備えておくべき恥の感情が弱まっていくのは、どう見ても大きな間違いだと思われる」(マルサス『人口論』)。いま生きてたら生活保護バッシングとかしてそう。

2019-08-26 12:22:12
荒木優太 @arishima_takeo

しかし、やっぱり「自己責任」という言葉がたまたまキャッチ―だっただけで、自己責任的思想ってネオリベの問題じゃなくって別に昔から普通にあるよね。マルサスもそうだし、スペンサーの救貧院批判の論理とかもそう。むしろ、個人主義の発生と紐づけた方が納得できる気が。

2019-08-26 12:26:09
荒木優太 @arishima_takeo

まあ、それこそ個人主義こそ射程が広すぎて早々に躓きそうな気もするが(近代の産物か否か論だけで百年くらいかかりそう)。むしろ、功利主義やイギリス的なものの探求から攻めていくのが吉なのかもしれない。

2019-08-26 12:28:59
荒木優太 @arishima_takeo

家族を養いきれないという思いから、結婚をあきらめる気持ちが少しでもわいたら、それもやはり一種の貧困と考えてよいだろう。byマルサス『人口論』

2019-08-26 12:56:41
荒木優太 @arishima_takeo

「他の事情が同じであれば、国の人口はその国で生産される食物の量で決まる。その国の幸福度は、食物分配の気前よさ、あるいは一日の労働で購入できる食物の量によって決まる。そう断言してよいだろう」(マルサス『人口論』)。断言されてしまった。

2019-08-26 12:59:37
荒木優太 @arishima_takeo

「ところが、愉快な仲間や、すてきな女性と楽しく夜をすごせば、私は元気が出て、生き生きとした気分になれるし、ほんとうに生きていることをエンジョイするのだ」(マルサス『人口論』)。エンジョイ…。

2019-08-28 12:57:26
荒木優太 @arishima_takeo

マルサス『人口論』読了。理性による無限の完成可能性に対して乗り越えられない自然(法則)としての人口増。基本的に29頁ですべての主張が終わっているのであとは蛇足というかなんというか。263頁の「中間層」の話は少し面白い。

2019-08-28 13:03:59