福島の小中学校の校庭で、いま部活していいの?(20ミリの誤解・続編)

「年20mSvという基準、何か誤解している人が多い気がして。」の続編です。夏休みじゃ遅い!今不安なんだ!って話を受けて、対策を具体的に考えてみました。
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佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

この前の続きを。「年20mSv基準を変えて!」と訴えるお母さんたちの不安は、本当は「年」ではなく、「いまこの瞬間」の不安だと思う。具体的な日々の不安だ。この数値で、いま校庭で部活していいの?外で部活させるのはやめて!とか。

2011-05-25 14:30:26
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

学校側は、「国が決めた基準の範囲内だから大丈夫です」と言う。でもお母さんは不安・・・不安なら部活を休ませるとか、それぞれが判断すればいいと思うんだけど、そうできない人も多いし、ラグビー部のレギュラーなら休めなかったりする。

2011-05-25 14:31:50
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

そうなると、お母さんとしては、学校から「外での部活はやめなさい」と指導してほしくなる。でも学校は国に従うから、国の基準ということになる。で、年20mSvの基準が問題になる。日々の不安が、国の年の基準の問題になる。

2011-05-25 14:34:34
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

だけど目的が日々の不安対策なら、国としてのやりようは他にある。たとえば、小中学校の生徒が浴びていい1日の放射線量の基準を決める。1日20μSvまで、とか。それぞれの学校の校庭の放射線量は違うから、「この放射線量なら何時間外にいていいか」という早見表を配る。

2011-05-25 14:35:35
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

1日20μSv基準として、校庭が1.5μSv/hなら外にいていいのは6.2時間。校庭が2μSv/hなら外にいていいのは0.6時間(意外と短い!)。こうした早見表を「夏休み前の追加の基準」として発表すれば、年20mSvを撤回しなくても対応できる(屋内=外の2.5分の1として計算)。

2011-05-25 14:37:29
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

実は、1日20μSv=年7.3mSv。だから本当は年7.3mSv基準にしたってことと変わらないんだけど、1日単位にすることで、年の基準を撤回しないで済む。過去はこれより多いし、未来はこれより少ないわけだから、年20mSv基準のなかで、1日の基準がどんどん変動しても不思議ではない。

2011-05-25 14:39:49
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

ちなみに、平常時の年1mSvから逆算すると、いまの空気線量では24時間屋内にいても無理、「全員避難」ということになる。でも僕は、いまの数値で即時全員避難はいい選択とは思えない。そこまで急を要していないと思う。夏休みに本格的な対応をしてもらえばいい。

2011-05-25 14:45:12
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

日々の不安は、日々の具体的な対策で解決する。たとえば、「校庭で部活していい時間」を指導すればいい。その一方で、平常時1mSvにどう近づけるかという大きな話し合いをする。それでよくない?

2011-05-25 14:46:56
佐藤哲康 Noriyasu Sato @norizos

年20mSvを撤回して年1mSvに!なんて現実的に無理だし、国が飲むはずもない。福島のお母さんたちの味方になるのは素晴らしいけれど、現実的に無理な要求ばかりしていると、「お母さんたちの日々の不安を政治道具に使っている」ように見えて、誤解されて損ですよ。

2011-05-25 14:47:42