茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2325回「脳の空白、時間の隙間の中で、default mode networkとよろこびの子どもが手に手をとってタンゴを踊りだす」

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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2325回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

2019-09-06 07:44:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

人生の岐路に立つ方に、ときどき、これからの自分をどう考えればいいのかと質問されることがある。そのとき私はふたつのことを答える。一つめは、「自分が子どものときによろこびを感じていたことを、うまく思い出すこと」。

2019-09-06 07:45:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

子どもの頃によろこびを感じていたことは、社会化、適応するまえの、自分のユニークな個性にかかわっていることが多い。たとえば、工夫してひとになにかプレゼントをあげることによろこびを感じていた人がいたら、それを抽象化して敷衍化したものを大人としてやったら素敵な生き方になる。

2019-09-06 07:46:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

いろいろと工夫して、ひとをサプライズしてよろこばせる。このようなプロセスにあたる仕事、職業はたくさんある。そのようなかたちで自分の中にあったよろこびの子どもを今の大人社会にテレポテーションして、自分の中に実装したら持続可能な職業、仕事が生まれる。

2019-09-06 07:47:40
茂木健一郎 @kenichiromogi

もうひとつ、迷い、まどい、不安の中で夢見るdefault mode networkを活性化すること。加齢とともにDMNはあまり活動しないというデータがある。大人になって役割が決まってしまってこれと決め打ちしていくと、DMNの出番はなくなって、まどったり迷ったりする時間が減ってしまう。

2019-09-06 07:48:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

ティーンエイジャーの頃の、私は誰なんだろう、誰になるんだろう、将来何をするのだろう、どこで何になるんだろうという不安の中の夢、あのようなdefault mode networkの活動に、大人になった今の自分を託す、そんな時間を持てばよい。

2019-09-06 07:49:40
茂木健一郎 @kenichiromogi

Default mode network を活動させるためには、外界からの情報を断って、たとえばいつもより一駅前で下りて、ぶらぶらと歩いてみればいい。そんなにむずかしいことではない。DMNは、脳の空白、時間の隙間をつくれば、勝手に無意識に活動始める。問題は、その空白、隙間をつくることができるかだ。

2019-09-06 07:51:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

Default mode networkを活性化させる脳の空白、時間の隙間をつくると、うまい具合に子どもの頃に何によろこびを感じていたかという、「よろこびの子ども」(joy child)をもう一度よびさますことができるかもしれない。隙間の中で、DMNとよろこびの子どもが手に手をとってタンゴを踊りだせばよい。

2019-09-06 07:53:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2325回、「脳の空白、時間の隙間の中で、default mode networkとよろこびの子どもが手に手をとってタンゴを踊りだす」をテーマに7つのツイートをお届けしました。

2019-09-06 07:54:07