【シナリオ】男の子ってこういうのが好きなんでしょ?

物語の冒頭で「男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」って言ったお姉さんが最後にラスボスとなって同じセリフを吐いてくる展開
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白閃 @kuroyodomi

物語の冒頭で「男の子ってこういうのが好きなんだよね」って言ったお姉さんが、ラスボス戦で同じ台詞をはいて参戦してくるシチュ

2019-09-07 09:22:58
めがねねこP @FakeFalcon

「男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」3形態 幼い主人公に近所のお姉さんが勇者の剣のオモチャをくれて ↓ 闇堕ちして敵ボスの側近になったお姉さんが露出度の高い衣装を着て ↓ 最終決戦中に自分を取り戻したお姉さんが、主人公の盾となってボスの必殺技を受け止め致命傷を負って

2019-09-07 12:22:34
@akuochiken

物語の冒頭で「男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」って言ったお姉さんが最後にラスボスとなって同じセリフを吐いてくる展開

2019-09-07 12:23:41
@akuochiken

「男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」 彼は、確かに敵首領にとどめを刺した。 そして、敵首領に囚われていたはずのお姉さんを助けることができた、ように見えた。 だが、彼女は始めからその状況を全て知っていたかのように、取り乱すことなく彼に語りかけた。 パチン、と彼女が指を鳴らす。

2019-09-07 12:30:41
@akuochiken

その合図に呼応するように、敵首領の姿が跡形もなく霧散してしまった。 先程まで敵に囚われ、泣き叫んばかりに彼の助けを求めていた彼女の姿はどこにもなく、いつも彼が接していたお姉さんの姿がそこにあった。 いや、いつも、よりは幾分大人びた、そして少し冷たい印象を彼は受けていた。

2019-09-07 12:33:03
@akuochiken

「……ある日突然、勇者の力に目覚めて、世界を救う旅に出る。幼馴染みのお姉さんの助けを受けながら幾多の困難を乗り越え、そしていつか敵に捕まるお姉さんを助けるために奮闘。ラスボスを倒すことでお姉さんを無事に助け出し、二人はめでたく結ばれる……だっけ?」

2019-09-07 12:35:53
@akuochiken

捕まっていたにしては妙に整った身なりで、静寂に包まれた空間を、カツン、カツンとヒールを鳴らしながら歩み寄ってくる。 彼がいつも助けられてきた笑顔で、しかし彼を食べてしまいそうなほど残酷な口元を見せながら。 「夢は見れたかしら? それなら、今度はその夢を私が食べてしまう番ね」

2019-09-07 12:39:40
@akuochiken

彼は、何が起こったのか分からず、呆気にとられた表情で彼女を見つめていた。 敵首領を倒すことに全力を尽くした満身創痍の体であったこともあるが、なぜか彼は抵抗することをせず、彼女の接近を受け入れようとしていた。 「驚いてる? いや、喜んでいるのかな? これが君が望んだことだもんね」

2019-09-07 13:20:21
@akuochiken

カツン、と彼の前で最後の一歩を踏み鳴らす。 彼が彼女をずっと眺めていたのも無理はない。 彼に向かって接近する彼女は、一歩近づく毎に、美しい肢体を晒しながら、その姿を人外のモノへと変貌させていったためだ。 サキュバス、そう、その世界では呼ばれている、女性型の悪魔の一種。

2019-09-07 13:29:15
@akuochiken

彼女の着ていた服は剥がれ落ち、代わりに、滑らかで透き通る肌を、そしてはち切れんばかりに実った両胸を見せつけるように露出が高く、艷やかな素材の衣装を身に纏っていく。 頭から伸びる巻角と、背中から生える蝙蝠の翼、臀部から生える長く靭やかな尻尾は、まさしく悪魔と呼べる出で立ちだった。

2019-09-07 13:32:40
@akuochiken

「君は私にその剣を向けることはできない。だって君の中で、私はどんな事があっても傷つけられない大切な人っていう刷り込みが行われてるからね」 彼女は彼の前に屈み込んで、その両手で優しく彼の両頬を包み込む。 「そして、私に全てを捧げるように、ともね」 その言葉を聞いた彼の全身が痙攣する。

2019-09-07 13:37:34
@akuochiken

「あはっ、いいよ、男の子の体は正直だからね」 彼女が満面の笑みで彼の顔を眺める。 「せっかくだから、君を食べてしまう前に本当のことを教えてあげる。私はね、この世界の全てが欲しかったの。言葉は幼稚だけど『最強』の存在になってみたかった。でも自力で辿り着くのは難しいでしょう?

2019-09-07 13:45:01
@akuochiken

だからね、餌を育てることにしたの。それが勇者である君だ。君がこの世界を救った勇者になれば、その勇者を食べた私はこの世界の覇者、魔王になれるでしょう? でもこれだけ時間を掛けた計画が頓挫すると残念だから、きちんと君がこの世界に最適化されるように整えてきた。それが私、君のお姉さん。

2019-09-07 13:47:40
@akuochiken

ここまで育ってくれた君が、あとはこの世界で最強の存在であると証明されてくれれば、それを世界は受け入れてくれる。君が倒したアレの正体が何かである必要はない、その事実だけあれば世界は認めてくれるの。あとは君を食べてしまうだけ。ふふ、心配しないで。最後まで気持ちよくさせてあげるから」

2019-09-07 13:51:20
@akuochiken

彼女はそう言い終えると、全身から彼女の尻尾のようにしなる触手のような器官を無数に生み出した。 そしてその触手は彼の全身に絡みつき、そして彼の表皮からズブズブと沈んでいくように同化していく。 「うふふ、ほら力を抜いて。君の心の奥底にある欲望に従えばもっと気持ちよくなれるんだから」

2019-09-07 13:59:44
@akuochiken

彼女は彼の頬を支えたまま、右手をそっと彼の股間部へと移動させる。 「だって、男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」 その言葉を聞いた彼は、びくん、と一瞬だけ身体をのたうち回らせたが、すぐに眠るように穏やかな表情になっていく。 「んっ……いいわ……君が、君の全てが私に入ってくる」

2019-09-07 14:00:45
@akuochiken

既に彼と彼女の体は溶け合っていた。 まるで粘液状の生物であるかのようにお互いの輪郭を崩し、彼だった部分が彼女に吸収される形で更に異形の変化が進行していく。 「んはっ、あはっ」 彼女が嬌声を上げたかと思うと、その全身がピシッ、ピシャ、とかすかな音を立てて引き締まっていく。

2019-09-07 14:03:41
@akuochiken

その姿は、素体となるシルエットこそ彼女のものであったが、サキュバスとしての彼女の衣装の上から、彼女を囚えていた敵首領の禍々しい姿と、彼女が先程吸収した勇者の神々しい鎧とが融合したかような、異形の暗黒鎧を身に着けていた。 「ふふ、成功ね。力が漲ってくるわ……」

2019-09-07 14:07:21
@akuochiken

ザクッと手に持っていた勇者の剣を地面へと刺す。 それと同時に背中から生える暗黒の翼がバサリと羽ばたき、彼女の長い髪をさらりと揺らした。 「……君も私と、世界と一つになれて気持ちよかったでしょう? これからは一緒に、私を象徴とした人と魔族が融和した世界を創っていきましょうね」

2019-09-07 14:09:39