【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第241話「平原の神卜」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第13巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」01】 第241話です。「神卜」と書いて「しんぼく」と読みます。 左慈の悪ふざけの影響をもろに受けたか、曹操は体の具合が悪くなってしまいます。もともと頭痛持ちとかという話もありますが、魏の中心人物が倒れるとは穏やかではありません。

2019-09-18 12:39:19
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」02】 なるべく静かな療養生活を送らせてあげたいところです。扉絵の寝込んでいる曹操と下の起き上がった曹操の枕が異なっていることで時間の経過を表しています。さて、ご気分はいかがでしょうか、とやってきたのは太史丞(天文観察官)の許芝です。

2019-09-18 12:42:48
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」03】 この時代、星の動きを観察することはとても重要なことでした。天文により吉凶を占っていたりしてたのでしょう。ついでに、曹操にとってちょうどいい相談相手でもあるようです。そんな許芝に、薬を飲んでもいっこうに良くならんと曹操は言います。

2019-09-18 12:45:34
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」04】 曹操は、易ができるという許芝に、卦ををたてて占ってくれないか、と持ちかけます。許芝は、易ならば管輅(かんろ)がよろしいといいます。占いの名人として知らないものはいない、という話に興味を持った曹操。

2019-09-18 12:48:00
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」05】 ここから、管輅の数々あるエピソードを許芝が披露します。管輅は字を公明といい、平原の人であります、と始まります。 7、8歳の頃から星を見るのが好きになり、夜も寝ずに星を見るように。父母が心配してやめさせようとするほどの天文オタクに。

2019-09-18 12:51:17
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」06】 「鶏や鵠(くぐい・白鳥の古名)でさえ、時を知り、風雨を知るのに、人たるものが天文ぐらい知らなくて人間と言えますか」と両親に主張する管輅。年を取るにつれ、易に精通、人相から、風の方向占いもする、占いオタ…スペシャリストになります。

2019-09-18 12:53:49
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」07】 ある時、利漕村の郭恩という者の兄弟三人が、片足が痛む病気になりました。そこで兄弟は管輅に占ってもらったところ、お前らの家に女の亡霊がいると。その昔、凶作の折におばを井戸に落として大きな石を投げ込んで頭を割ったであろう、と言います。

2019-09-18 12:56:20
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」08】 つまりは、おばの祟りだというのです。前非を悔い、おば御の墓を建てて弔わねばこの祟りはとれない、という管輅の言葉に、その通りでございますと、兄弟は悔い改めます。郭恩らは感謝の気持ちで管輅を数日家に引き留め、歓待します。

2019-09-18 12:58:22
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」09】 ところが、ある日、郭恩の家に一羽の鳩が飛んできて、悲しそうに鳴きます。管輅が占ってみます。郭恩に、今日、東のからお前達の縁者が手土産を持ってやってくるが、その後、いささか肝をつぶす事件が起こる、と出たといいます。

2019-09-18 13:00:13
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」10】 そうこう話しているうちに、おば婿なる者が豚肉と酒を持って訪ねてきます。郭恩兄弟は楽しく酒を酌み交わしますが、そのうち料理が尽きます。郭恩は下男に鶏を射殺し、酒のさかなにせよと命じます。

2019-09-18 13:01:28
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」11】 普通に網かなんかで捕まえればいいのに、わざわざ弓で鶏を射ようとする下男。手もとが狂って矢は隣の家に飛び込み、隣の娘の手に当たってしまい大騒ぎとなりました。 このように、管輅の占いはよく当たると許芝は言います。

2019-09-18 13:04:03
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」12】 他には、と言う曹操。夜、お話をねだる少年のようにかわい瞳になっているのが印象的です。そんな曹操に応えるかのように、まだたくさんエピソードはありますよ、と許芝は言います。

2019-09-18 13:05:34
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」13】 許芝は続けて、安平の太守、王基が、管輅の占いを受けた逸話を披露します。頭痛に悩む妻と心臓を病む子を持つ王基。その原因は屋敷の西かどに矛を持った男と弓矢を持った男の2つの死骸が原因と。その場所を掘ると、言った通りの棺が見つかります。

2019-09-18 15:42:39
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」14】 管輅は城外十里離れたところに埋めさせると、王基の妻と子の病気は忘れたようになったという話。 面白い話じゃ、と曹操。他には、と催促します。調子に乗ってきた許芝は、牛泥棒の話があると言います。

2019-09-18 15:44:57
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」15】 牛を盗まれてしまった老婆が泣きながら管輅に占いを乞います。すると、北渓の西へ行けば下手人が七人いる。皮と肉はまだ残っているだろう、という占い結果。老婆はいわらた通りに行くと、七人の盗賊は牛を殺し肉を煮て酒盛りをしているところでした。

2019-09-18 15:46:56
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」16】 老婆はすぐに役人に訴えます。七人の牛泥棒はその場で捕らえられたことはいうまでもありません…、というお話。 易というのはそれほど当たるものか、と曹操。ここで、許芝はとっておきのお話を持ち出します。趙顔の話がもっと有名だと話し始めます。

2019-09-18 15:49:48
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」17】 春先のこと。管輅が郊外を散歩していると、一人の若い農夫を見つけ、話しかけます。趙顔、年は十九という若者に対し、天命とは申せ惜しいと言う管輅。お前の寿命はあと三日だ、と告げます。

2019-09-18 15:51:40
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」18】 他ならぬ管輅の言葉に、肝をつぶした趙顔は、家にとんで帰り、父親に事の次第を話します。当然父親もびっくり仰天。父親は管輅のあとを追いかけ、なんとか一人息子を助けてくれと泣いて頼みます。

2019-09-18 15:53:09
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」19】 天命には逆らえないという管輅ですが、必死の頼みに折れた管輅は、人がしてはならない禁断の方法を教えます。 趙顔に、明日良い酒と鹿の干し肉を持って南山へ行けと言います。そこにある大きな木の下で碁を打っている二人がいると言います。

2019-09-18 15:56:28
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」20】 白い上衣を着ている醜い男と、赤い上衣を着ている美しい人だと特徴を述べます。二人が碁に夢中になっているすきに丁寧に酒を肉を勧め、飲み食いが終わったら泣いて寿命を延ばしてくださいと頼めと言います。ただし、自分が教えたことは言うなと念押し。

2019-09-18 15:59:03
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」21】 翌日、趙顔は南山に登り、言われたとおり、碁を打つ二人に酒と鹿肉をすすめます。二人はそのまま酒と肉をほおばり、いつしか飲み干してしまいます。そこで趙顔は土下座して寿命を延ばすように懇願します。

2019-09-18 16:01:02
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」22】 赤い衣の美男子は、これは管輅が教えたな、とお見通しの様子。しかし、酒と鹿肉という賄賂を受けてしまったからにはなんとかしてやらねばなるまい、と言います。白衣の醜男は、とそこまで醜いと言わなくてもいいですが、懐から紙を取り出します。

2019-09-18 16:03:11
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」23】 その紙を読むと、お前は十九歳で死ぬはずだと言います。落語の「死神」であの世にあるろうそくので寿命がわかるみたいな話がありますが、ここでは一人ひとりの寿命が明記された予定表がある模様。

2019-09-18 16:05:17
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」24】 そこで、醜男は筆を取り出し、十九の数字の上に九の字を書き足します。そうすれば寿命は九十九歳。趙顔は寿命を80年も延ばすことができました。書けばいいのなら、百とか千とか…いや、そこまではやりすぎですね。当時なら、99歳はとても長生きです。

2019-09-18 16:08:52
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【横山光輝「三国志」講座241「平原の神卜」25】 礼を言う趙顔に、赤衣の男が、帰ったら管輅に二度と天機をもらさぬように申せと言います。そうでなければ、必ず天のお咎めが降る、と言い残します。では参ろうか、と赤衣の男が言うと、二人は鶴の姿になって遠くに飛び去っていきます。

2019-09-18 16:10:49