表裏一体? 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト』から『ミスター・ノーボディ』を語る
「ウエスタン」改め「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト」 劇場で観るのは初か。 レオーネは演出として音を大事に使うので、極上音響上映は嬉しい! ガンマンたちの物語だけならず、変わりゆく西部を切り取る物語のスケール、そして描かれる空間も劇場で堪能する価値あり! pic.twitter.com/4WWESDYmQo
2019-09-28 21:35:41「やっと本物の西部を撮れる!」という嬉しさ?意気込み?なのか、引きで西部の姿を映すカットの美しさよ… やはりスペインの西部(マカロニウエスタン)とは違うスケール感ですなあ… モリコーネの音楽も素晴らしい…
2019-09-28 21:35:42ところで「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」と「ミスター・ノーボディ」って裏表としての映画の部分があるのではないのかな…?と思うのですよね。 どちらもヘンリー・フォンダ演じるガンマンをつけ回すガンマンの物語。 そしてどちらも子どもの頃の出会いにその理由がある…
2019-09-28 21:35:43「最後のウエスタン映画」として「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」を撮ったレオーネが、製作とはいえ関わった「ミスター・ノーボディ」(そして一部分は監督を務めたとも言われている)で同じ構造を持ち込んでいるワケで…
2019-09-28 21:35:43@NISHINOB ノーボディがボーレガードに、子供の頃あんたは俺のヒーローだった…って言うところが印象的でした。レオーネ自身が、ワンスアポン…では悪党にしちゃったけど、本当はヒーローをやってほしかったんですよ! って告白したとすると、やはり映画の肝になるセリフだったのかも。
2019-09-28 23:50:44@fusuian ですねー。 今回、ふと思ったのがまさしくそれで「ウエスタン」においてヘンリー・フォンダに悪役を演じてもらったことに対しての罪滅ぼし?お礼?負い目?みたいなところもあっての「ミスター・ノーボディ」であったのではないのかな…?という事でした。 自身を投影させていたのかもしれませんね。
2019-09-29 10:09:15@NISHINOB ヘンリー・フォンダの悪役は西部劇史上の事件で、レオーネ監督の野望の実現だけど、やっぱりあなたは憧れのヒーローなんです! というノーボディの方が、本音っぽい感じしますよね。結局どっちも過去の人として引導渡しちゃうんですけど。
2019-09-29 10:46:02@fusuian まさしく裏表だと思うんですよね。 あまりそういう語られ方をしてるのを目にしてないんですけど、多分目にしてないだけで、そう感じている人は結構いると思うんですよね。
2019-09-29 11:00:58@NISHINOB 両方見た人は、なんとなく感じてると思います。僕なんか、ウエスタンはずいぶん前にVHSレンタルで見たきりで、正直ハーモニカの正体のくだり以外ほとんど覚えてないくらいのいいかげんな観客ですが、西村さんのツイートを見たとき頭の中で南米大陸とアフリカ大陸がバシッとハマった感じがしました!
2019-09-29 11:20:35@fusuian いやあ、むしろハーモニカの正体さえ記憶していれはそこにたどり着くにはあと少し、でしょう(╹◡╹) そういう意味ではキャラクターの相関関係こそ似てるけど、関係を出だして提示するノーボディと、最後に提示するウエスタンと、それぞれの作品に合う構成なんですね。
2019-09-29 11:29:56@NISHINOB こないだMXTVでノーボディ見たときは、ノーボディと怒りの荒野のスコットを対比して見てたんです。スコットは銃の腕はあるけど駆け出しだから、師匠の教えを守って師匠を殺す悲劇になった。ノーボディはヒーローオタのくせに達観していて、それをどこで身につけたかは謎。
2019-09-29 11:48:13@NISHINOB ノーボディは目の前の相手の拳銃を先に抜くとか、木人の裏に隠れながら木人の腕で殴るとかの場面で、しばしばコマ落としで笑いを取るけれど、あれは本編監督ヴァレリのギャグ演出じゃなくて、夢の西部劇異世界に転生したレオーネ監督のチート能力だった!(笑)
2019-09-29 11:56:15@fusuian どっちの持ち味なんですかねえ… 序盤の床屋はレオーネだと思うんですよね。 髭剃りの音と時計の音を重ねて静かながらうるさい、長い緊張感…そしてその後の一瞬にして片がつくメリハリ。 本作がラブレターだとしたら間違いなくここはレオーネが手掛けてるんじゃないかと(あくまでも推測です)
2019-09-29 12:06:29@NISHINOB もちろんチート云々は冗談で、コマ落とし演出はヴァレリだと思います。冒頭の床屋のシーンはウエスタンの駅の再演でもあり、レオーネ節を感じますよね。あとはやはりボーレガードとノーボディの決闘。
2019-09-29 13:46:38@fusuian 音の演出で緊張を盛り上げるのが見事なんですよねえ、レオーネは。 決闘もそうかもしれないですよね。 こちらの妄想が事実だとしたら… 悪ふざけはヴァレリの持ち味なのかもですね。
2019-09-29 13:52:58@NISHINOB ネットの海にこんな評論を見つけました! 『風来坊』アンチ要素の強いレオーネの原案に、ガンマンの引退というテーマを加えたのはヴァレリなのだそうです。レオーネ→フォンダの視線に、ヴァレリ→レオーネの視線が重なっているのか! userwww.aimnet.ne.jp/user/django-ki…
2019-09-29 13:50:26@fusuian なるほど、これは面白い!というか素晴らしい…! たしかにこうなのかもしれないですね。 我々は「レオーネ映画」としてノーボディを紐解こうとしてるわけで、だとしたらそれはもうスタート地点から間違ってる。 でも、映画は鑑賞者による誤読もアリですよね。(とも読めなくもない、という事で)
2019-09-29 14:07:11@NISHINOB 少しでもレオーネが手伝ったら、世間ではレオーネの映画って言われるぞってフレーズが胸に突き刺さりますね(笑)実際マカロニウエスタン史でもそう言われてますし。そういうファンタジーも含めて、二人のアーティストの相互作用によって生まれた奇跡の一本がミスター・ノーボディなのでしょう。
2019-09-29 16:57:56@NISHINOB ひょっとしたらトニーノ・ヴァレリ監督は、観客が想像するよりずっと上手いことレオーネ演出にオマージュを捧げて撮っていて、レオーネファンはそこに「セルジオ・レオーネの娯楽映画をもっと見たかった」思いを重ねて見ちゃうのかもしれません。
2019-09-29 17:01:57@fusuian いや、おそらくきっとそうなんだと思います。 ちょっと見返しましたよトニーノ・ヴァレリ。 いや、一連の談義楽しかったです!
2019-09-29 19:09:43@NISHINOB こちらこそ、楽しかったです! 映画を読み解く楽しみですね。一連のやりとり、togetterにまとめてよろしいでしょうか?
2019-09-29 21:42:04