Xbox One後方互換のすすめ(またはひと昔前にリリースされたゲームを懐かしむまとめ)

日本ではマイナーすぎて、もはや「謎のゲームハード」と化したXbox Oneが持っている後方互換機能について説明しつつ、互換対応している中から個人的に思い入れのあるゲームについて好き放題書いています。
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「Far Cry」シリーズ

今やUBIの看板作品の1つとなった、オープンフィールドFPSシリーズ。まだほぼ一本道だった初作を移植した「Far Cry Instincts: Predator」「Far Cry Classic(XBLA)」、かなりシビアなオープンフィールド作品になってしまった「Far Cry 2」、現在の形がほぼ完成した「Far Cry 3」、そのSFスピンオフである「Far Cry 3: Blood Dragon(XBLA)」が全て互換対応しています。

シリーズの歴史を辿りたいなら全部やってもいいですけど、初期作は結構辛いものもあるので、純粋に楽しむなら日本軍も絡んだ舞台設定が興味深くシステムも完成してる「3」と、80年代B級SF映画と16bitゲームを意識した極彩色の「Blood Dragon」がおすすめ(特に「Blood Dragon」はぜひ多くの人に遊んでほしい)。「3」はXbox One向けのリマスター版も存在します。

「ファイナルファンタジーXIII」

これは私はやったことないですが、重要な作品ではあると思うので情報だけ。「ファイナルファンタジーXIII」「ファイナルファンタジーXIII-2」「ライトニング・リターンズ:ファイナルファンタジーXIII」が全て互換対応かつX-Enhancedです

「From Dust」

いわゆる「ゴッドゲーム」と呼ばれる、神の視点で世界を作り民衆を助けるタイプのシム作品。砂や水を操って地形を変えて、謎の原始部族を新天地へ導くのが目的です。

本作で特徴的なのは、砂や水の挙動が綿密に物理演算されており、砂場で本物をいじるように世界を形作れること。ステージによっては一定時間が経つと大津波が全てを流し去ってしまうため、水を防ぐ呪術を時間内に発動させる必要があるのですが、この大津波が絵的に本当に怖い。高い技術、独創的かつ完成されたシステム、アート性の強いビジュアルが揃っており、小ぶりながら異常に洗練された作品です。

「Fuel」

マップがとにかく無闇に広く、フリー走行が楽しいオフロードレースゲーム。世界はなぜか核の炎で(?)文明が滅んでいるので、対向車は自動走行の輸送トラックくらいしかおらず、また夜間は自分のヘッドライトの範囲以外何も見えない「真の闇」を体験できます(この闇がまた心細くて実にいいんです)。マップも荒れた山岳地帯から塩湖までそこそこバラエティがあり、無心でバイクやバギーをぶっ飛ばすには最高のゲームの1つ。

ただ難点もあって、マップをきちんと開放するにはレースモードでの勝利が必須で、このレースモードが特に中盤以降はなかなか難しいんですね(竜巻レースとかもあって楽しいのは楽しいんですが)。ライバル車のスピードに調整が入ってるようで、序盤で首位争いに絡まないとまず勝てなかったりします。海外版だと本来使えない車種を使えるようになるチートがあるので、個人的には海外版をおすすめしたいところ。なお、レースでマップ開放できてないエリアでも、他のエリアから入りこんで普通に走るだけなら問題なくできます。

「Full Spectrum Warrior」

4人ひと組みの部隊を駒のように進めて作戦を遂行していく、初代Xbox向けのミリタリーRTS。X-Enhancedです。RTSとしてはかなりシンプルなルールとなっており、操作するユニットも少ないため、「自分で射撃はしないTPS」のような感覚で遊べるのが特徴です。「交戦で敵を釘付けにしておいて、別動隊で横から倒す」というのが基本戦略となっており、ちょっと詰め将棋っぽくもある。RTSに苦手意識のある私でも素直に楽しめたので、RTSの好きな人だけでなくFPSやTPSの好きな人にもおすすめしたい作品。あまり類似作品がない、わりと唯一無二なゲームです(強いて言えば「ブラザー・イン・アームズ:ヘルズハイウェイ」が近いですが、それでも結構違う)。

予告編はオリジナル版のもので、互換版は遥かに綺麗になっています。

「Gatling Gears」

完全武装の二足歩行戦車で戦場を進んでいく、XBLA配信のツインスティック・シューター。同じくXBLAで配信されたレトロフューチャーな戦略ゲーム「Greed Corp」(残念ながらこちらは互換非対応)のスピンオフにあたります。

本作はゲーム的には新奇性や派手さはないものの堅実に作られており、偏執的なまでにディテールの描かれたスチームパンク世界を舞台に、心ゆくままに戦闘と破壊を楽しむことができます。往年の名作シューティング「ガンフロンティア」に思い入れのある人は、本作に同じものを感じるはず(ゆっくりとした棒状の敵弾がまたそれっぽい)。

「ギアーズ・オブ・ウォー」シリーズ

カバーTPSの代表作であり、Xboxの看板作品でもある人気シリーズ。「ギアーズ・オブ・ウォー」「ギアーズ・オブ・ウォー2」「ギアーズ・オブ・ウォー3」「ギアーズ・オブ・ウォー:ジャッジメント」の全作品が互換対応、「2」と「3」はX-Enhancedです

アンリアルエンジン3の技術ショーケース的な意義もあった1作目から、「現行ゲーム機の性能を出し切ったグラフィックで、美しくも凄惨な世界を描くこと」がシリーズのアイデンティティの1つとなっており、映像の頂点を極める製作スタンスは今もなお健在です。TPSとしてはバランスが良く遊びやすいので、「マッチョな人類とマッチョな地底人が血みどろでグログロな銃撃戦を繰り広げる野蛮なゲーム」という見た目で恐れをなさずに遊んでみるとよいです。

本シリーズは全部出来がいいので、「ジャッジメント」を含め全作がプレイ推奨(時間がないなら「ジャッジメント」は省いても可)。1作目はリマスターもされていますが、なぜか日本語化されず日本未発売なので、オリジナルの1作目を互換で遊んだ方がいいでしょう。あと1作目はちょっと難度高めなので、最初は「カジュアル」難度で遊んだ方がいいかもしれません。

「Geometry Wars」シリーズ

レースゲームのオマケゲームから派生した、幾何学図形の戦うツイン・スティック・シューティング作品。一瞬でも気を抜くと死ぬというシビアなプレイ感覚が特徴で、毎プレイ本当に疲れます。「Geometry Wars: Retro Evolved」「Geometry Wars: Retro Evolved 2」「Geometry Wars 3: Dimensions」の3作品が全て互換対応

これは全作品遊んでみる価値がありますが、かなり刹那的で好みが分かれる作品ではあると思うので、まずはシリーズの原点に近くシューティングとして純粋な1作目を遊んでみて、合いそうなら2作目か3作目に手を出す、という感じがいいんじゃないかと。2作目か3作目かに関しては、ゲームの性質で選ぶなら、引き続き刹那的に遊びたい人は2作目、ステージクリアやアップグレードを積み上げて遊びたい人は3作目。アートスタイルで選ぶなら、ものすごいパーティクルエフェクトを楽しみたいなら2作目、立体的な世界で遊びたいなら3作目。私は2作目派です。
なお、3作目はXbox Oneネイティブ対応版もあります。

「Ghost Recon」派生シリーズ

「Ghost Recon」のテーマをだいぶ改変・翻案して生み出されたミリタリーTPSが幾つかあります。「Ghost Recon Advanced Warfighter(G.R.A.W.)」「Ghost Recon Advanced Warfighter 2(G.R.A.W. 2)」および、もう少しSFっぽくした「Ghost Recon: Future Soldier」が互換対応

これらに共通の特徴は、シューターとしての「カジュアルなんだけどちょっとだけリアル寄り」くらいの絶妙なリアリティ設定と、「極めて近い近未来」くらいのガジェットが使えるところ。たとえば、潜んだ敵をあらかじめドローンでマーキングして戦闘を大幅に有利にできたり、物陰に隠れたままカメラで見て撃てる銃があったり、「Future Soldier」に至っては光学迷彩まで使えます。個人的には「Future Soldier」はちょっと光学迷彩に頼らせすぎな印象だったので、「G.R.A.W.」の2作品がおすすめです(2作目はそこそこカジュアルなゲームなので、本作のコンセプトを強く感じたいなら1作目)。

なお、もっと「Ghost Recon」寄りのリアルなのがやりたい人は、「オペレーション・フラッシュポイント:ドラゴンライジング」「オペレーション・フラッシュポイント:レッドリバー」も互換対応なので、そちらをどうぞ。私は「ドラゴンライジング」しかやってませんが、無能な司令官の下についた小隊長の気分を味わえる作品でした。

「Grand Theft Auto(GTA)」シリーズ

オープンフィールドゲームの代表格とでも言うべき、世界で最も金が掛かってることで有名なクライムTPS。「Grand Theft Auto IV」およびその大型DLC「Episode from Liberty City」とXBLA配信/初代Xboxの「Grand Theft Auto: San Andreas」が互換対応です(「San Andreas」は初代Xbox版のディスクを入れてもXBLA版が起動します)。「Grand Theft Auto V」は互換非対応ですが、Xbox Oneネイティブ版あり。

「San Andreas」はさすがに古いですが、「Grand Theft Auto IV」は最新作の1つ前で、あまり見劣りしません。特にXbox One Xでの互換ではフレームレートが大幅に改善しており、既にXbox360実機で遊ぶよりも高品質なプレイ体験が可能ですが、個人的には解像度の向上などの改善もいずれあるのではないかと見込んでいます。

「Half Life」関連作品

「The Orange Box」、XBLA向けの「Portal: Still Alive」、そして「Portal 2」が全て互換対応かつX-Enhancedです。このうち「The Orange Box」は、古いが名作として名高いFPS「Half Life 2」とその追加シナリオ2本(たぶん世界一続編を待ち望まれてる作品)、「実験室系3D物理パズル」的な新ジャンルまで生み出したアクションパズル「Portal」、クラス制対戦FPSの大御所「Team Fortress 2」がセットになった、ちょっとどうかしてるレベルのバンドル製品で、やらない理由がありません。

「Portal 2 」は、かなり短い作品だった「Portal」から大幅にボリュームアップし、協力専用モードまで付いた続編で、これまたパズルゲーム嫌いでもない限りはやっておいた方がいいです。協力モードの主人公ロボ2体がかわいいですが、パズルはめちゃくちゃ硬派です。

「Portal: Still Alive」は「Portal」日本語字幕のない本編に加えてオマケで追加ステージが幾つか遊べるものですが、追加は「Portal 2」で十分すぎるほど遊べるので、どうしても全部遊びたい人以外はスルーしてもいいんじゃないかと。「Portal」だけ遊びたい人も、「The Orange Box」収録の「Portal」は日本語字幕があるので、そっちの方がいいです。

「Halo」シリーズ

Xbox最大の看板作品であるFPSシリーズ。FPSである「Halo 3」「Halo 3: ODST」「Halo 4」「Halo: Combat Evolved Anniversary」「Halo: Reach」のほか、RTSの「Halo Wars」とツインスティックシューターの「Halo: Spartan Assault」が互換対応しています。「Halo 3」のみX-Enhanced

ただ、FPS作品は全てXbox Oneネイティブの「Halo: The Master Chief Collection」で遊べる(「ODST」「Reach」はDLC提供)のと、「Halo: Spartan Assault」はXbox Oneネイティブ版があるので、未所持ならそっちで遊んだ方がいいです(特に「Halo: The Master Chief Collection」はXbox Oneを持ってたら買わない理由が全くないほどのマストバイです)。互換で遊ぶべき作品として唯一残ってる「Halo Wars」も、RTS入門者を考慮して作られてるそうですので、やってみる価値は十分にあると思います(私自身はRTSがあまり向いてないことを再認識させられましたが)。

動画はXbox360版ではなく「The Master Chief Collection」です。

「Heavy Weapon」

大挙して責めてくる敵軍を戦闘車両で迎え撃つツイン・スティック・シューター。最初期のXBLA作品です。

シンプルながら「敵の大群を高火力で殲滅する」という爽快感あふれるプレイ感覚が魅力で、パワーアップがランダムで毎度違ったプレイになる耐久モードが特に楽しいです。小難しいゲームの息抜きに。動画はXBLA版のいいのがないので、ゲーム機向けに配信されてた動画の低画質版です。基本は同様なPC版のプレイ動画は結構あるので、興味があったら探してみて下さい。

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