Xbox One後方互換のすすめ(またはひと昔前にリリースされたゲームを懐かしむまとめ)

日本ではマイナーすぎて、もはや「謎のゲームハード」と化したXbox Oneが持っている後方互換機能について説明しつつ、互換対応している中から個人的に思い入れのあるゲームについて好き放題書いています。
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「Hexic」シリーズ

パネルを回して揃えて消していくXBLAのパズルゲーム。「Hexic HD」と「Hexic 2」が両方とも互換対応。このうち「Hexic HD」は、初期型Xbox360のHDDに最初からオマケでインストールされていたので、古くからのXbox360ユーザーには大変思い入れ深い作品です。

この作品がちょっと変わっているのは、無心に高得点を目指すのではなく明確なクリア条件が存在していることで、単にパネルを消して点数を取ってもクリアには不利にしか働かないため、できるだけ無駄に消さずに規定の消し方を狙うという、この手のパズルではわりと珍しい戦略が求められます。2作目はちょっと余計な改変が入ってしまったので、やるなら「Hexic HD」です。星やパールをうっかり揃えて消してしまう恐怖に怯えながら、頑張って憧れの「ブラックパール・フラワー」を目指そう。

「Hitman」シリーズ

「作られた暗殺者」であるエージェント47としてターゲットを暗殺するステルスTPS。単に隠れるだけでなく、変装を駆使して潜入していくシステムが特徴となっています。「Hitman HD Trilogy」「Hitman: Blood Money」「Hitman: Absolution」が互換対応。初代Xbox向けに出ていた2作品は対応していませんが、両方とも「HD Trilogy」に収録されており、「Blood Money」と「Absolution」に関してはXbox One向けのリマスター版も出ています。

ただこれ、解法が無数にあっていろいろ試行するのが楽しい素敵なシリーズではあるんですが、Xbox Oneで展開されている新シリーズの出来が非常にいいので、正直なところ敢えて旧作を遊ばなくてもいいような気もします。マップにかなり頼る旧作のシステムを教養として体験しておきたいなら、同システムの最終作「Blood Money」がおすすめ。

「Hydro Thunder Hurricane」

XBLA配信されたボートレースゲームで、ニンテンド64などで発売されていた「Hydro Thunder」の続編にあたります。私が水上レースゲーム好きというのもあって贔屓目で見ていますが、それを抜きにしても遊び心のあるギミックが満載で、レースを放ったらかしてコースを探索する楽しみも用意されているなど、文句なしに楽しい作品です。「波を足場のように蹴って進む」という、地上レースでは味わえない感覚を存分に楽しめるので、普通の地上レースが好きな方もぜひ。

「Hydrophobia」

テロで一部水没した巨大艦船からの脱出を目指すXBLA配信のアクション・アドベンチャー作品。流体表現に特化したゲームエンジン「HydroEngine」のお披露目作品ということもあり、「水恐怖症」のタイトルに嘘偽りのない全編水びたしのゲームとなっております。扉を開ければ塊で襲いかかってくる大量の水、何でもない通路でもひざ上の水、部屋をダイナミックに彩る複雑に波打った水、という感じで、言わば「水責めシミュレーター」みたいな感じ。

この水は攻撃にも使えて、特に「弾薬無限のソニック弾を使って敵を水の中に倒れ込ませ、起き上がれないよう撃ち込み続けることで溺死させる」という悪魔のような戦い方は、弾薬が貴重な本作ではかなり実用的です。個人的には大好きな作品で、明らかに続きがある感じだったので続編にも期待していたのですが、残念ながら本作(と「HydroEngine」)の売上不振で開発会社が潰れてしまいました。無茶しやがって…。

「Ilomilo」

XBLAで配信された三次元パズル。ぬいぐるみをモチーフにした世界観と歯ごたえのあるパズルが特徴の作品です。ゲームの目標は「上も下もない世界で、離れ離れになったアイロとマイロを出会わせること」(なお、本作タイトルの読みは「アイロマイロ」ではなく「イロミロ」。当時「どっちだよ」と話題になって公式見解が出されました)。

本作のパズルは決して理不尽に難しいわけではないのですが、ファンシーな見た目でナメてかかると返り討ちに遭う程度には難しく、特に高次ステージは結構しっかり考えないと解けないので、配信当時は見た目に騙されたプレイヤーの悲鳴があちこちで上がっていました。最近は珍しくないですが、他のインディーゲームとのコラボをいち早く実現しており、背景にどっかで見たような奴らがいたりします。可愛いものとパズルが両方とも好きな人向け。

「インフィニット・アンディスカバリー」

Xboxが日本で頑張ろうとしていた頃に作られた日本製アクションRPG。開発はトライエースで、「イグナイト・ファング」AAの元ネタでもあります。題名からノリからヘンテコな作品ですが、慣れると不思議な愛着が湧いてきて最後まで楽しく遊べます(「ごっはん、ごっはん」で引いても諦めてはいけない)。遊んだ人たちから多く聞かれた評価が「なんか変なゲームだけど大好き」で私もほぼ同じ評価なので、信じて遊んで要所要所でズッこけるといいと思います。楽しいですよ。

「Jeremy McGrath's Offroad」

海外限定でひっそりとXBLA配信されたオフロードレースゲーム。XBLA作品らしくあまり飾り気がないですが、「BAJA: Edge of Control」と同じ2XL Gamesが開発しており、レースゲーム本体はなかなかの出来栄え。砂地が多い「BAJA」ほどではないながら「油断すると車が豪快に吹っ飛ぶじゃじゃ馬レース」を大いに楽しませてくれます。特にラリー系のレースゲームが好きな人は試してみる価値あり。

なお、Xbox360版の「BAJA: Edge of Control」は残念ながら非互換ですが、誰も発売を予想していなかったリマスター版がXbox Oneネイティブで遊べます。こっちもおすすめ。

「Just Cause」シリーズ

恐怖政治からの人民解放をテーマとしたオープンフィールドTPS。やたら広いフィールドとワイヤーを使ったダイナミックなアクションが売りのシリーズです。Xbox360版の「Just Cause ビバ・レボリューション」と「Just Cause 2」が互換対応(初代Xbox向けの1作目は非互換)。本シリーズはXbox Oneネイティブの3作目がいい出来なので、ストーリーを気にしないなら3作目からでもいいように思いますが、3作目だけでは物足りないなら2作目も、物語を気にするなら1作目から全部やってみたらいいと思います。

4作目は拠点占拠まわりのシステムが変わってしまったのが不満なので、続編では元に戻してほしい(「カオス」を増やすために占拠済みの拠点で暴れるのが推奨されるとかおかしいでしょうよ)。

「キングダム・オブ・アマラー:レコニング」

比較的オーソドックスなファンタジー世界を舞台としたオープンフィールド・アクションRPG。「わりと評判いいけどマイナーだから日本版は出ないだろう」とみんな思ってたところに奇跡の日本版が発売されました。

制作陣が「アクションゲーム的に楽しめる作品を作る」と宣言していた通り、戦闘がかなりアクション寄りになっています。舞台があまり代わり映えしない上に物語が薄いので若干ダレますが、アクション性の強さがそこらの問題を概ね補填しており、今遊んでも十分に楽しめます(令和の時代になってから互換で初めて日本版を遊んだ私が言うんだから間違いないです)。

「Left 4 Dead」シリーズ

4人ひと組でゾンビの溢れた街から脱出する協力型サバイバルFPSの傑作。「Left 4 Dead」「Left 4 Dead 2」が両方とも互換対応かつX-Enhanced。プレイヤーのスキルに合わせて絶妙に調整される難度、毎度微妙に違うアイテム・敵配置、静かな探索も乱戦もあるメリハリのある展開により、1プレイは短め(といってもシナリオを通しで遊ぶと数時間かかる)ながら何度でも新鮮に遊べる作品です。協力プレイ特化の作りですが、仲間のAIが優秀で1人でも十分に遊べるので、マルチプレイの苦手な人でも大丈夫。「2」は新要素の追加された正当進化作品ですが、シナリオが違うとだいぶプレイ感覚が変わるので、これは両方ともやったらいいです。

「LEGO」作品いろいろ

もはや「安定のマンネリズム」とでも言うべき領域に達したゆるアクションゲーム。東の「無双」に対する西の「LEGO」です。「LEGO Batman: The Videogame」「LEGO Batman 2: DC Super Heroes」「LEGO Indiana Jones: The Original Adventures」「LEGO Indiana Jones 2: The Adventure Continues」「LEGO Pirates of the Caribbean: The Video Game」「LEGO Star Wars II: The Original Trilogy」「LEGO Star Wars: The Complete Saga」「LEGO Star Wars III: The Clone Wars」が互換対応。これ以外は非対応ですが、Xbox Oneネイティブ版が出ているものも多いです。

人気映画/コミックの世界観に合わせた大量のレゴキャラが登場し、レゴブロックで作られた世界を舞台に、キャラごとの特殊能力を使って物語を進めつつアイテム回収をしていく、という基本はシリーズの最初から徹底していて、死んでも死ななくても大勢に影響しない緩さも相まって、ちょっと複雑な「プチプチ潰し」でもしてるような気分になります。どれもダラーンと遊ぶにはなかなか悪くないので、やったことがないなら好きなテーマのやつを1つ試してみるといいです。

「ロードランナー」

ええ、穴を掘って金塊を集めるあの「ロードランナー」です。XBLA作品。ルールは旧作のものをほぼ踏襲していますが、次々に壊れる壁など旧作には無かった要素もあり、全体的にアクションゲームに寄せた作りになっているので、「ロードランナーの新作」というよりは「ロードランナーのルールを使った新規アクションゲーム」と考えた方がいいのかもしれません。非常にテンポがよくて、私は「ロードランナー」では本作が一番好みです。

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