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小学4年の時に作ったボードゲームから、ゲームデザインの基本を学んだ話

元ゲームデザイナーが考えるゲームデザインの基本とは?
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がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

僕は小学4年でRPGのボードゲームを作って、友達の反応を見ながらゲームバランスを調整していた。 バランスの参考にしたのはFCのドラクエ1だった。 2はまだ出てなかった。

2019-10-02 11:39:16
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

紙でドラクエのシステムを再現して、オリジナルのRPGを作っていた。 方眼ノートにマップを描き、端に行くと別のページに繋がっている。 5×5ページで、25ページ分の広さのマップ。 岩や海は通れないが草原や森、砂漠は自由に歩ける。 マップには番号が振られており、それは出てくる敵の強さを表す。

2019-10-02 11:58:59
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

サイコロを2つ振って、出た目の分だけ移動でき、止まったら番号の箱(ティシュの空箱)から敵のカードを引く。 1作目は一対一だったが、2作目以降はパーティー制になったので複数枚カードを引いていた。

2019-10-02 12:01:57
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

戦闘はお互いにHP、攻撃力、守備力があり、ターン制で主人公側からサイコロを振り、自分の攻撃力+サイコロの目-敵の守備力がダメージで、交互にサイコロを振り、相手のHPを0にすれば勝ちとなり、経験値とゴールドが手に入る。

2019-10-02 12:06:26
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

敵によって、サイコロの目で特殊行動や攻撃がある。 例えばプレイヤーが6を出せば避ける、敵側が2を出せば痛恨の一撃や魔法を使う、という具合。 これで色んな個性を出すことができた。 こちらは魔法は自由に使うことができるが、やはりMPを消費する。

2019-10-02 12:09:11
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

経験値があるという事はレベルアップもある。 レベル30までの表を作り、それぞれのパラメーターも決まっていた。 これで基本的にはドラクエは紙で再現できる。

2019-10-02 12:11:45
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

1作目を途中まで作っている時に友達何人かにやってもらったのだけど、皆サイコロ2つではエンカウント率が高いと感じるようで、云っても行かなくても良いけどサイコロを増やすイベントダンジョンを作ったらみんな行ったので、次回作からはサイコロ3つがデフォになった。

2019-10-02 12:16:12
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

街も最初はサイコロを振っていたけど、途中で意味が無いことに気が付いて、街の人に指をさせばメッセージや買い物が出来るようになった。 メッセージは吹き出しで書かれていて、上から紙を貼って隠していたけど、それも面倒なのでマスターである僕が指をさされた人のメッセージを読み上げた。

2019-10-02 12:22:26
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

3作目になると、話にも凝るようになり、オートイベントをどうするか問題が出てきた。 そこで僕はイベントを漫画にした。 イベントシーンになったらおもむろに「はい、これ読んで!」と漫画を渡すのである。 後のイベントムービーの様なことを漫画でやったわけだ。 これはかなりウケた。

2019-10-02 12:34:45
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

魔法やシステムは双六なので、サイコロに関するものが多かった。 移動や攻撃のサイコロを増やす魔法や、ゾロ目で特別な効果を持つものなど。 今ならもっと色んな事が考えられるだろうけど、小学生ならこんなものだろう。

2019-10-02 13:17:43
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

ドラクエの戦闘は単純な足し算引き算じゃなくて関数らしいぞ、というのは小学5年か6年の頃に頭の良い友達が教えてくれたが、複雑になるとテンポが落ちるので関数は採用しなかった。 逆に計算を減らすために守備力という項目を減らした。 計算の複雑さ、工数がそのままゲームのテンポに繋がるのだ。

2019-10-02 13:21:04
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

このシリーズは4作品くらい作ったけど、ちゃんと完成させたのは3作目だけだったと思う。 というのもマップの移動がそもそもダルくなってくるのだ。 作る手間もかかる。 そしてマップを人生ゲームの様にして、戦闘システムだけ踏襲した『人生ゲーム+戦闘』というスタイルが生まれた。

2019-10-02 18:09:17
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

これは規模を小さく出来るだけでなく、テンポも良く、面白さを凝縮することができた。 なにより複数人の対戦ができるようになった。 レベルを上げながら鍵やオーブを集めて、ボスを倒すまでを競う。 この形はとても強く、20歳くらいまでこういうタイプのボードゲームを何作か作った。

2019-10-02 18:30:47
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

中学の時に年賀状をこの『人生ゲーム+戦闘』にしたら、友達は滅茶苦茶喜んでいた。 割とどんなサイズでも成立させられるのがこの形の良い所。 職業システムやイベントカードなんかもやったなぁ。

2019-10-02 18:41:49
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

20歳の時に作ったのは、女の子とのお泊り会用に作ったちょっとエッチな双六で、本当にエッチな事になった思い出w

2019-10-02 18:43:46
がっきー@漫画家総合垢 @gakky88NSR

様々な改良をするのは、遊んで貰う人に喜んでもらうためだ。 『プレイヤーに楽しんでもらう』というゲームデザインの基本を小学4年の頃に気付けたのは、とても大きな事だったと思う。

2019-10-02 18:51:11