- toshi3636_1
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あるピアニストの方に聞いた話がどうも忘れられない。その方はいくつかのコンクールに出ていらっしゃるのだけれども、日本のように楽器に恵まれている国だけではなくて、本番まで、グランドピアノで弾けないような参加者もいるのだという。それで、そのような方は、紙に鍵盤を印刷したもので練習する。
2019-10-04 07:37:01きちんとしたホールで、ちゃんとしたグランドピアノで弾けるのは本番だけで、それまでは、アップライトピアノでさえ十分には弾けない。そんな条件の中で、紙に鍵盤を印刷したもので練習する(それができる時点で卓越した技量があるとは言えるけど)。そんなハングリーなピアニストの話に心が動いた。
2019-10-04 07:38:20なぜその話が心に残ったかというと、世の中には練習の時から良いピアノを使わないとダメだ、鍵盤のタッチとかそういうので変な癖がつく、ということをもっともらしく言われる方がいられるからで、たしかにそんな点もあるのかもしれないけれども、一方では紙鍵盤で練習してくる参加者もいる。
2019-10-04 07:39:27ショパンコンクールだったか、なんかのコンクールに参加された方の話では、コンクールは会場出入り自由で、それは一種の「興行」のようなもので、聴く者を惹き付ける演奏をしないとどんどん人が減っていってしまうのだという。つまりそれは正確に優等生的に弾くという価値観とは違う世界のようだ。
2019-10-04 07:41:04反田恭平さんのロシア留学時の話を聞いても、まともなピアノが少なくて、それを練習では奪い合っている、みたいなことをおっしゃっていたと思うのだけれども、日本で思い浮かべがちな、調律のきいたピアノで整った環境で練習するというのとは違った環境で、這い上がってくるピアニストたちの群れがいる
2019-10-04 07:43:12分野が違っていても、似たような話はあると思う。環境が整っていてもいなくても、這い上がるやつは這い上がろうとする。アップライトピアノがなくても、ましてやグランドピアノがなくても、紙鍵盤で練習すればいい。紙鍵盤に相当するものは、いろいろな分野である。貧者の工夫は無限の宇宙につながる。
2019-10-04 07:44:38以上、連続ツイート2353回、「紙鍵盤で練習しても、這い上がってくるやつはいる」をテーマに、6つのツイートをお届けしました。
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