歴女+女医=歴女医🏯★糖尿病専門医★twitter大喜利専門医👩⚕ 危険物乙4、アマハム4級。歴史サイト『武将ジャパン』で不定期連載note.com/rekijoymary/ 1位⭐️ 労働衛生コンサルタント❤️
すごく分かりやすい✨ 妊婦さんもそうでない人も、男性も読んで損なし! twitter.com/nksensei_endo/…
2019-10-06 20:30:19🚺妊娠と血糖値の関係🚺 妊娠中に血糖値が上がることは実は結構よくあります。 妊娠糖尿病という疾患もあります。 では、なぜ妊娠中は血糖値が上がりやすいのでしょうか??🤔 (※女性だけでなく、男性にも勉強になる内容です)⬇️
2019-10-06 17:13:17総合内科専門医/糖尿病専門医/内分泌代謝専門医/甲状腺専門医👨⚕️30代。簿記2級/ファイナンシャルプランナー(FP)2級🆕。バドミントンと野球観戦(中日ドラゴンズ)とお酒が趣味みたいなもの。
🚺妊娠と血糖値の関係🚺 妊娠中に血糖値が上がることは実は結構よくあります。 妊娠糖尿病という疾患もあります。 では、なぜ妊娠中は血糖値が上がりやすいのでしょうか??🤔 (※女性だけでなく、男性にも勉強になる内容です)⬇️
2019-10-06 17:13:17それは、母体と胎児を仲介する胎盤から分泌されるホルモンに由来します。 胎盤から分泌されるホルモンは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きを悪くします。 なぜこんなことが起こるようになっているのでしょうか❓ 実はちゃんと理由があります。⬇️
2019-10-06 17:13:21インスリンはただ単に血糖値を下げるホルモンというだけではなく、全身の細胞に栄養を運びこむという側面があります。 (✔️インスリンの働きについてはリンクのツイート以降を参照) インスリンが足りないと、血液中に栄養が留まったままで、全身の細胞に行き渡りません。⬇️ twitter.com/nksensei_endo/…
2019-10-06 17:13:21ここでインスリンの働きを考えてみましょう。 インスリンの働きとは何か。 血糖値を下げるホルモン、確かにそれは正しいです。 ただ、これは血液中の糖濃度の側面からしか見ていない働きとも言えます。 糖は決して消えて無くなっているわけではないのです。
2019-06-27 18:17:03※引用先は下記まとめにも組み込んであります。
つまり、栄養を全て自分の体にとって有効なものとするためには、栄養を十分に取り込みきれるだけのインスリンが必要なのです。 では、全ての方が、このように栄養を全て自分の体に有効なものとしてしまって良いのでしょうか? 自分の体だけに。 じゃあ自分の体だけでない方は??⬇️
2019-10-06 17:13:22そうです、答えはNO🙅で、妊娠中の母体においては、母親の体だけで栄養を使い切ってしまっては胎児が栄養を貰えませんよね?? 胎児に運ばれてきた血液に栄養が残っているようにするため、胎盤から分泌されるホルモンにはインスリンの働きを敢えて落とす力が備わっているのです。⬇️
2019-10-06 17:13:22ただし、アジア人など、元々のインスリンを作れる上限がそれほど多くない方については、インスリンの効きが悪くなってくると、血糖値が上がりすぎてしまう方がいます。 これが妊娠糖尿病を発症する方がみえる理由です。
2019-10-06 17:13:22なので、妊娠中は非妊娠時と比べ、血糖値が上がるように(=胎児に栄養が行き渡るように)体は出来ているのです。 じゃあ、血糖値は高い方がいいのでしょうか?? 胎児は栄養いっぱいもらえますよね??🤔 これも実は答えはNOです🙅 理由は主に2つあります。⬇️
2019-10-06 17:13:231⃣巨大児の原因になる。 まぁ当然ですよね。 胎児にたくさん栄養が行き渡りすぎる訳ですからね。 運ばれた栄養は、胎児の体内で作られたインスリンの力で胎児の細胞へ栄養が運ばれていき、胎児の全身の細胞は栄養を受け取ります。 巨大児になると出産時トラブルの原因になります。⬇️
2019-10-06 17:13:232️⃣出産後新生児低血糖の原因になる。 これが1番の問題です。 母体血糖値が高い状態が続くと、胎児にも栄養を豊富に含んだ血液が行き渡ります。 胎児の体内では、その栄養を有効利用するためたくさんインスリンが出続ける状態になります。 その状態のまま出産を迎えるとどうなるでしょうか??⬇️
2019-10-06 17:13:24インスリンをたくさん作りっぱなしにも関わらず、突然母体からの栄養供給が途絶えますので、新生児低血糖の状態になります。 場合によっては低血糖脳症により脳がダメージを受ける可能性もありますので、新生児低血糖はできる限り回避したいものです。⬇️
2019-10-06 17:13:24以上の理由により、母体の高血糖は適切に管理する必要があるのです。 では母体に許容される血糖値はどの程度になるのでしょうか?? 妊娠糖尿病という疾患があり、これは通常の糖尿病に比べると遥かに基準が低く設けられています。⬇️
2019-10-06 17:13:24糖尿病の診断には75gブドウ糖負荷試験という検査を行いますが、妊娠糖尿病の診断時も同様です。 ただし、基準が違います。 この検査は10時間以上の絶食後に行います(通常は前夜に遅い時間に食事を取らないようにして朝イチで。)⬇️
2019-10-06 17:13:25妊娠糖尿病の場合は基準は次のようになります。 1️⃣負荷前血糖値で92mg/dl 2️⃣負荷後1時間血糖値で180mg/dl 3️⃣負荷後2時間血糖値で153mg/dl 上記のいずれか1つでも該当すれば診断に至ります。 この基準は通常の糖尿病の基準と比べても明らかに厳しいです。⬇️
2019-10-06 17:13:25それだけ母体胎児双方にとって適切な血糖値の範囲は狭いということでしょう。 妊娠中に通常の糖尿病の診断基準を満たした場合には『妊娠中の明らかな糖尿病』、妊娠前から糖尿病の診断がついていたか明らかに妊娠前から糖尿病があったことが分かる場合には『糖尿病合併妊娠』、として区別されます。⬇️
2019-10-06 17:13:25ただ、いずれも妊娠中の耐糖能異常であることには変わりはないため、治療の考え方は同じになります。 妊娠中は空腹時血糖値で100mg/dl以下、食後2時間血糖値で120mg/dl以下を目指すことが多いです。⬇️
2019-10-06 17:13:26食後高血糖が主体な方は食事回数を多くし、1回量を減らす分割食が有効なことがあります。 あくまで、母体と胎児の恒常性維持のために必要な栄養量は確保する必要があるため、食事を減らせばいいって訳ではありません。⬇️
2019-10-06 17:13:26最低限必要な量は摂取しなければならないので、できるだけ栄養指導を受けていただくことをオススメします。 ただ、分割食だけでは十分な管理に至らないことが多いです。 その場合はインスリン治療を行います。 効きにくさを量で何とかしてしまおうという訳です。⬇️
2019-10-06 17:13:27内服薬も治療上、使用できうるとは思いますが(実際海外では使える国もあります)、日本では妊娠中に使用できる糖尿病薬はインスリンのみです。 先程の目標血糖値目指して、インスリン注射を行っていきます。 元々糖尿病でなかった方は基本的には出産後はインスリンは不要になることがほとんどです。⬇️
2019-10-06 17:13:27ただ、注意点としては、妊娠糖尿病は出産後は血糖値正常化することが多いですが将来的には糖尿病を発症しやすい点です。 インスリンが効きにくくなって来た時にそれについて行くだけのインスリンを作り出せなかったわけですので、やはり潜在的にインスリン分泌能が低いと言えるわけです。⬇️
2019-10-06 17:13:27なので、妊娠糖尿病が出産後に改善したという方は定期的に健診等で、血糖値の状態のチェックを受けるようにしましょう。 結局、日本をはじめとするアジア人種はインスリンの効きが悪くなるような状況についていけないケースが多いというわけです。⬇️
2019-10-06 17:13:28