スーザン・J・ドルフィン女史による「現代日本視覚文化風習論」における発言メモ

通年授業なので講義毎に追加予定。
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new @new_ja

スーザン「ハーイ、私の名前はスーザン・J・ドルフィンです。これから、私と一緒に、日本の現代に息づくユニークかつトラディショナルな文化や風習についての勉強をしましょう」

2010-04-13 21:13:26
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スーザン「ストライクウィッチーズというアニメは、江戸の町人文化を基に作られています。あなたがあの有名な歌川広重の浮世絵を見るとき、そこにたくさんの、ズボンを穿いていない男性の姿を見ることができるでしょう」

2010-04-13 21:14:38
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スーザン「オタがガイナックスの諸作品の元ネタ解説を後輩に教えるのと同じように、会社の上司は最近の宮崎駿諸作品の神話やフロイト的解説を部下に行うことが観測されています。これは師弟関係を重んずる日本のトラディショナルな文化をよく表しています」

2010-04-13 21:16:01
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スーザン「また、元ネタ解説だけでは十分なサティスファクションを得られなくなった日本人男性の中には、無意味に外来語を使い自分の言説は一段エスタブリッシュなものであると権威付けを行う物もいます(例:appleはevilじゃない)」

2010-04-13 21:17:44
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スーザン「『もうフィクションとかいいかな』と思った日本人男性は、次に偉人をマジリスペクトします。偉人とは、例えばイチロー、スティーブジョブス、任天堂の岩田社長のようなものを指します」

2010-04-13 21:22:46
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スーザン「日本における最もポピュラーな祭りである阿波踊りはネットでも見られます。『踊る阿呆に見る阿呆、同じあほなら踊らにゃ損ソン』という有名な文句は、ネットでは『緊急事態です!RTお願いします!』という言葉に変わりました」

2010-04-13 21:32:34
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スーザン「空のかなたから来る文明の利器を待つカーゴカルトの風習は、現代日本にも息づいています。この奇妙な風習は、テレビで放送された空飛ぶ女性用下着に対する日本人SF作家の異常なまでの執着により証明されています」

2010-04-13 21:33:09
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スーザン「平安時代、学問の神である菅原道真の荒ぶる魂を鎮めるため北野天満宮が建立されたように、日本では荒ぶる神を祭ることで神の怒りを治めてきました。現代、学問の神である東浩紀荒ぶる魂を鎮めるため、波状言論、GLOCOMなどが建立されました。現在は思想地図に安置されています」

2010-04-13 21:34:19
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スーザン「日本では神と悪魔が絶対ではありません。悪魔が祀られて神になり、祀り上がらない神が悪魔になることもしばし存在します。例えば有名な学問の神であるオタキングは、現在金銭(1万円)を奉納しないと災厄が降りかかると言われています」

2010-04-13 21:36:56
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スーザン「アニメ批評において重要な概念の一つに、『上手(かみて)』『下手(しもて)』があります。この歌舞伎由来の言葉は、トラディショナルなものを重んじる日本人男性の心性に強く訴えかけるものであるために、この言葉を使いさえすれば大抵の読者はコロッと騙されるでしょう」

2010-04-13 21:39:25
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スーザン「ちなみに過去、あまりにトラディショナルな概念を重んじたがために、日清・日露戦争では日本が上手に位置したため勝利し、太平洋戦争では日本が下手に位置したために敗北に終わりました」

2010-04-13 21:39:30
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スーザン「日本人が好む説話構造に『判官贔屓』というものがあります。これは平安時代のムシャである源義経が優れた才能を持ちながら、計略により静御前と別れ少ない部下とともに奥州へ落ち延びた姿に日本人は思わず同情してしまう様子を表します」

2010-04-13 21:45:44
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スーザン「この『判官贔屓』の構造は現代日本にも受け継がれ、優れた才能を持ったアニメ制作者であるヤマカンが京都アニメーションの計略により涼宮ハルヒと別れ、少ない部下とともにA-1 Picturesへ落ちのびた姿に日本人は思わず同情してしまうでしょう」

2010-04-13 21:45:55
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スーザン「日本には『区切りのまじない』というものが存在します。言葉を分解することで、言葉に宿された霊性を解き放つこの呪文は、昔は臨兵闘者皆陣列在前の九字を切ることで身を守り、今はヘ/タ/リ/アと一字毎に切ることで身は守られます」

2010-04-13 21:48:21
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スーザン「日本人が大切する感傷の一つに『もののあはれ』があります。日本人は平家物語を読み盛者必衰のことわりに涙します。日本人は『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』で誰も死ななかったことにブチ切れます」

2010-04-13 21:50:40
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スーザン「日本文化は“はげ”に霊性を見出してきました。その中で有名なものでは妖怪が多く、『海坊主』『大入道』『大蛸』『富野由悠季』などがあります」

2010-04-13 21:52:44
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スーザン「日本文化は“両性具有”に霊性を中略その中で中略『富野由悠季』後略」

2010-04-13 21:55:37
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スーザン「比叡山延暦寺で生活する若い僧は千日回峰行という修行に挑み、大阿闍梨に達します。これはごく限られた僧のみが許される修行であり、一般的な日本の若者は、『クッキンアイドル アイ! マイ! まいん!』を何度も見て賢者に達します」

2010-04-13 22:32:17
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スーザン「日本の多くのフォークロアにおいて、荒ぶる土地神は自分が何万年生きたか、何千の眷属を従えているかを自慢しました。現代日本では、アルファブロガーがTwitter始めて何年目かやfollow数などを自慢します」

2010-04-13 22:34:07
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スーザン「皆さんは龍安寺の枯山水の石庭をご覧になられたことがありますか?石と砂という灰色で無機質な素材が『見立て』により、生き生きと美しい景観を立ち上がらせるこの日本の神秘を、京都まで行かなくともテレビで見ることができます。そう、『ミラクルトレイン』がそうです」

2010-04-13 22:38:32
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スーザン「日本はとても格式を重んじる国です。日本人男性はアニメではなくガンダム、ロボットではなくモビルスーツと言うことで、『いい歳になってロボットアニメを見てプラモ遊びをする俺』を正当化します」

2010-04-15 21:53:32
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スーザン「多くの若オタは小難しい話をしているフリをすることを望みますが、難解な話は『アニメの見方は人それぞれ』と言って好みません。そしてこの心情をうまく読み取って大ヒットしたのが、『交響詩篇エウレカセブン』と『東のエデン』でした」

2010-04-15 21:55:08
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スーザン「クジャクが羽根を広げて求愛行動を演出するのと同じく、多くの日本人男性はトゥギャッターのまとめにコメント無しのRTを紛れ込ませて多数派を演出します」

2010-04-22 19:52:02
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スーザン「クジャクが羽根を広げて求愛行動を演出するのと同じく、多くの日本人男性はトゥギャッターのまとめで自分のpostを赤字強調させ、自分の意見の正当性を演出します」

2010-04-22 19:52:42
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スーザン、pixivの面白いところはどこか?という問いに対して「やはり、普段からtwitterでオタ(というくくりで決定されるよく分からない何か)を小ばかにした発言をしている人が、同じアカウントで絵が○Favとか○点行ったとか気にしまくっているのを眺めることですね」

2010-04-29 23:04:50