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お昼食べたらこのソロベンチャーをやってみようと思う #4215tk note.mu/e_areta3/n/n38…
2019-10-27 14:37:10挑戦者はこいつ。 #4215tk ニンジャ名:チェインドッグ 【カラテ】:2 【ニューロン】:3 【ワザマエ】:4 【ジツ】:2(キネシス) 【体力】:2 【精神力】:3 【脚力】:2 持ち物など: ・ウイルス入りフロッピー ・バイオサイバネ ○実家のカネ pic.twitter.com/0tUUUcUqo7
2019-10-27 14:44:15「アイエエエ……」トコロザワピラーの廊下を、おどおどと周囲を見渡しながら進む少女あり。通行人の気配を感じ取っては、慌てたように柱の影に隠れてやり過ごす。迷子?否。彼女にはここを歩く権利がある。それは首からかけられたクロスカタナのエンブレムを見れば明らかだ。1 #4215tk
2019-10-27 15:25:24少女はネイコ・ナコハカ……昔は。カチグミだった父親が事業の失敗で一家心中を試み、そこで生き延びてしまった彼女はニンジャとなった。そしてジアゲに来たヤクザにスカウトされ、流されるままにネオサイタマを牛耳るソウカイヤの一員となったのだ。今の名はチェインドッグという。2 #4215tk
2019-10-27 15:30:35両親が亡くなってからというもの、部屋に引きこもっていたチェインドッグはこうした広い空間やすれ違う他人に耐えられない。なのでこのようなスニーキング行為に及んでいるのだ。が「で、出口どこ……?」ナムサン。彼女はまだこのトコロザワピラーの構造も把握していない。「よお」3 #4215tk
2019-10-27 15:35:06「キャンッ!?」突如背後から声をかけられたチェインドッグは飛び跳ね、逃げ出そうとして……首根を掴まれ阻止される。「人の顔も見ねぇで逃げようとすんじゃねぇよ」不機嫌そうな声に恐る恐る振り向くと、そこには不機嫌そうな男のニンジャがいた。「ドーモ。サンダーボルトです」4 #4215tk
2019-10-27 15:40:17「ど、ど、ドーモ。チェインドッグです」アイサツは絶対だ。いかに相手が威圧的アトモスフィアを漂わせたニンジャであろうと。チェインドッグを見下ろしたサンダーボルトは眉間にしわを寄せる。「さっきからウロチョロしてんな、お前。暇なのか?」「そ、その、出口……」「アア?」5 #4215tk
2019-10-27 15:45:02「わ、わたし、連れてこられて。ど、ど、どっちに行けば出られるか、わからなくて……グスッ」必死に説明するチェインドッグ。早くも涙目である。一方のサンダーボルトも事情を察したらしく、大きく溜息をついた。「ンだよ、ニュービーかよ……道くらい教えてやる。ありがたく思え」寛大!6 #4215tk
2019-10-27 15:48:38チェインドッグは茫然と彼を見上げ……勢いよくオジギした。「アリガトゴザイマス!」「おう。いいか。一回しか言わねえぞ」「ハイ!」「そこ曲がった先にエレベーターがある。エントランス直通だ」「ハイ!」「そこを出て、サカエ・ストリートに行く」「ハイ!」7 #4215tk
2019-10-27 15:52:20「で、そこの奥の自販機まで歩く」「ハイ!」「そこにあるバリキドリンクのユーバリ・メロンフレーバーを買ってくる。テメェのカネでな」「ハイ!」「で、来た道を通ってここまで戻ってくる。簡単だろ」「ハイ!……あれ?そうすると戻ってきてしまうような……」8 #4215tk
2019-10-27 15:56:17「ア?じゃなきゃお前、買ってきたバリキドリンクを俺に渡せねえじゃねえか」「アッ、そうか……あれ?」「道を教えてやった授業料だろうがよ。行って戻りゃ道も覚えるだろ。早く行ってこい!」「は、ハイ!」チェインドッグは駆け出した。彼女は世間知らずで素直なのだ。9 #4215tk
2019-10-27 16:00:23ナムサン。彼女は知らぬ。このサンダーボルトというニンジャが「貸したカネを返さない」から「ザイバツと密通している」までのロクでもない噂を網羅した男であることなど。……ついでに、今すれ違ったヤクザスーツ姿のニンジャがスカウト部門の所属であり、彼らの会話を聞いていたことなど。10 #4215tk
2019-10-27 16:04:17「……ハァーッ……」慌ててエレベーターに駆け込んでいくチェインドッグの背を一瞥し、ヤクザスーツのニンジャは携帯IRC端末で自身の上司に報告を済ませて休憩スペースへと向かった。彼の目当てはひと時の休息とケモ・缶コーヒーである。11 #4215tk
2019-10-27 16:08:48