反出生主義の喝破方法を模索する前に､まずは出生主義を自分なりに喝破してみた

いよかんドール @gSacqZctcnyygx9

さて､私は前回の反出生主義に関する考察記事の締めに｢反出生主義の喝破方法｣について詳しく述べることを予告していましたが､それ以前に前回の考察内容を忘れてしまっては意味がないので今から前回のまとめをざっと説明しておきます｡

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【前回述べた反出生主義に関する考察内容のまとめ】 ･反出生主義は平たく言ってしまえば｢人は死ぬ必要も生まれる必要もない｣とする思想であり､そのシンプルかつ強力な論理も相まって少数ながらも一定数の支持者を得ている

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･しかしこの思想は世間の一般常識と相容れないところがある為､｢生き物の生態に対する配慮の欠如｣や｢主義そのものが広まった時の社会的悪影響｣を中心に多くの反論や批判の声が出ている

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･だが当の反出生主義者は｢生者必滅の絶対性｣や｢人生の不確実性｣の威を借りて主義の正当性を主張していることが多いので､結局のところこの手の議論は不毛化する可能性が高いのが現実

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･以上の3点から反出生主義は端から見れば人類の存在意義を逆説的かつ懐疑的に問いかける性質を持っており､それ故に主義の反論や批判を試みるのは容易ではない

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･もしどうしても反出生主義を喝破したいなら｢例えどれだけの不幸や苦痛､絶望を作り出しても俺は存在する意味がある｣という超人的な理論が必要になってくる

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……まあご覧の通り反出生主義はその内容を見ただけでも相手に｢一筋縄ではいかない｣と思わせるには十分過ぎる程の魅力を持っている思想であることがよく解ります｡

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それ故に今日も何処かで反出生主義に意義を唱える人がいつの間にか反出生主義者の思う壺になってしまうという状況が度々起きている訳ですが､実はつい最近になって私は今年の9月末頃に先述の状況がTwitterで発生した様子を別の人がTogetterに纏めていたことを知りました｡

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それがこちらのまとめです｡ 【反出生主義者とその主義の論破を試みる人による言い争いの内容を記したまとめの参照URL】 togetter.com/li/1410971

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んで､このまとめで掲載されている反出生主義に関する議論も例に漏れずお互い主張を譲らないまま時が過ぎていくというベタな展開が繰り広げられており､その様子を端から見た人達は｢根拠のない妄想で事実が否定されるなんて有り得ない｣､｢死後の世界まで持ち出さないと論破出来ないのか｣等と､

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もうぶっちゃけ言ってしまえばたかが反出生主義如きで躍起になっていた連中を｢同じ穴の狢｣だとしてバッサリと切り捨てるかのように呟いていました｡ つまり先述のまとめで登場している部外者達は反出生主義に関する議論に参加した人達のことを快く思っていなかったという訳です｡

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更にコメント欄の方を見てもその中にはお互いが｢死人に口無し｣というごく当たり前な事実を無視したことが泥沼の議論に至ったと推測している人物らしき呟きが確認されています｡

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以上の事例を挙げただけでも､反出生主義に関する議論はお互いが十分注意しないともれなく泥沼化という由々しき事態を招くことになるのがよく解りますね｡ ……まあこれ以上前置きが長くなっても困るので､そろそろ本題に入ります｡

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さて､今回の記事ではこれまでの流れを踏まえた上で反出生主義の喝破方法を模索していこう……と本来なら言いたいところですが､前回の考察記事がTogetterに掲載された時のコメント欄の反応を見た限りだとどうもただ反出生主義を喝破するだけでは今一つ決め手に欠けるみたいなので､

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そのコメント欄に書き込んだ人達から出された様々な意見を参考にした結果､反出生主義の対極に位置するであろう｢出生主義｣の方もついでに喝破しようと決めました｡

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何か前回の予告と全然違うような気がしますが､既に別の人が作った反出生主義関連のまとめの事例で述べたように反出生主義は人の生死の必要性を否定する思想である為､一度議論のテーマとして使われると高い確率で肯定派と否定派による醜い討論に発展しやすいという危険性を孕んでいます｡

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しかもその議論に参加している人達の中には明らかに反出生主義の対極とも言うべき立場を取っている者､所謂｢出生主義者｣が含まれていることも少なくありません｡

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またこの出生主義者と呼ばれる彼等は反出生主義に関する議論に参加すると､当然ながら人間がこの世に生を受けることに肯定的な主張とセットという形で反出生主義の穴を突こうとしますが､

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彼等の言動は人間の生死の必要性を否定している反出生主義者からすればいずれ滅びる運命にある者の悪足掻きという認識でしかありません｡ こういった反出生主義者と出生主義者がそれぞれ見ている視点の違いが反出生主義に関する議論の泥沼化を助長しやすくする原因の一つになっています｡

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そして議論の泥沼化は同じ穴の狢に陥りやすいことを意味しているので､この致命的な問題点に気付いた部外者の多くはそもそも最初から議論には参加しないと思うようになるのです｡

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つまり反出生主義は思想の性質からして多くの人の反感を買いやすい為､必然的に主義そのものに関する議論に参加する人を選んでしまうところがある訳です｡ 以上の理由から､私は｢反出生主義を喝破するにはその対極に位置する出生主義も同時に喝破する必要がある｣という決断に踏み切りました｡

いよかんドール @gSacqZctcnyygx9

まあそれ位思い切った決断をしないと私自身も部外者から反出生主義者や出生主義者と同じ穴の狢として見られかねませんからねぇ……｡ ということで今から反出生主義と出生主義の両方を喝破する方法を模索していきたいと思います｡