講義「日本仏教の思想:「論争」から考える日本仏教の思想」(上七軒文庫)

上七軒文庫 @kami7ken_bunko における亀山隆彦 @TakaKame7 の連続講義「日本仏教の思想:「論争」から考える日本仏教の思想」に関するまとめ。
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上七軒文庫 @kami7ken_bunko

【予約受付中】日本仏教の思想:「論争」から考える日本仏教の思想(ゼミ形式、講師:亀山隆彦 @TakaKame7 )11月9・16日(土):論争という視点から日本仏教の歴史を再検討するゼミ。coubic.com/kamishitiken-b…

2019-11-03 17:54:00
Takahiko Kameyama @TakaKame7

いよいよ始まります。特別連続講義。僕自身、大いなる挑戦ですが、全力を尽くします。よろしくお願いいたします。 twitter.com/kami7ken_bunko…

2019-11-03 17:57:06
Takahiko Kameyama @TakaKame7

今週末、上七軒文庫・連続講義「日本仏教の思想:「論争」から考える日本仏教の思想」始まります。まだ空席ございます。皆さま何卒よろしくお願いいたします。講義では、日本仏教史上の様々な「論争」に注目し、その分析を通じて日本仏教独自の「哲学」を解説するつもりです。coubic.com/kamishitiken-b…

2019-11-05 16:29:35
Takahiko Kameyama @TakaKame7

「仏教」と/の「論争」という言葉の並びに、少し疑問を感じられる方もおられるかも知れませんが、禅宗の「法戦式」、奈良仏教の「竪義」等、儀礼的なものも含めて、広い意味での「論争」=ディベートは、今なお仏教僧にとって重要な教育の機会ですし、それは日本以外の各国の仏教も同様です。

2019-11-05 16:35:38
Takahiko Kameyama @TakaKame7

また広く仏教史を眺めた時、インドの学僧と中国の禅僧間で行われ、その後のチベット仏教の動向を規定したと言う「サムイェーの宗論」のように、しばしば「論争」は、仏教思想の展開の結節点に位置します。それは日本も同様で、「大原談義」「安土宗論」等、日本仏教思想を動かした「論争」があります。

2019-11-05 16:42:39
Takahiko Kameyama @TakaKame7

また仏教内部だけでなく、仏教と他宗教の「論争」も、釈尊の時代から存在します。日本についていえば、安土桃山時代の仏教対キリスト教の宗論が有名です。また、これら議論は具体的な内容も興味深いのですが、末木文美士先生によれば、構造的に「一元論」をどう理解するかに論点が集中しており(続く)

2019-11-05 16:46:33
Takahiko Kameyama @TakaKame7

まだまだまだ、お席ございます。当日の具体的な内容ですが、たぶん、歴史学者の黒田俊雄先生の中世仏教論(顕密体制)を踏まえて、末木文美士先生と阿部龍一先生、二人の仏教学者の重要な平安仏教論を確認し、その中で「論争」がキーワードである点を議論するような内容になるかと。 twitter.com/kami7ken_bunko…

2019-11-07 09:01:50
師茂樹 MORO Shigeki @moroshigeki

ちょっと補足しておきます。日本の仏教研究は歴史的な経緯等もあって、偉いお坊さん(龍樹、世親、法蔵、親鸞…)やすごい文献(法華経、大乗起信論…)、すごそうな概念(空性、如来蔵思想、正定聚不退転…)に関心がもたられることが多く、多くの成果をあげてきました。(続く) twitter.com/TakaKame7/stat…

2019-11-07 11:17:28
師茂樹 MORO Shigeki @moroshigeki

(続き)こういった特定の個人、著作、思想などに焦点を当てる研究に対して、近年、人々の活動を集団を単位としてとらえるような(社会学的な?)研究が増えています。その際に研究のキーワードになるのが、亀山さんが焦点を当てようとしている「論争」であるとか、儀礼のようなメディア的なものです。

2019-11-07 11:20:48
師茂樹 MORO Shigeki @moroshigeki

最近、仲間たちと日本印度学仏教学会で「越境する教義問答:「唐決」による相互交流とその周辺」というパネルをやりましたが、ここでもテーマになっているのは、特定の学僧や思想ではなく、交流を生み出し、思想を作り上げる「問答」というメディア(あいだをつなぐもの)です。

2019-11-07 11:24:14
師茂樹 MORO Shigeki @moroshigeki

こういったテーマ設定は、日本(韓国、中国)などでは、まだあまり普及していませんが、アメリカではけっこう普及していて、上記パネルの研究会にアメリカの研究者が来たときも、「問答とは何か」に興味を持っていました。マクルーハン的に言えばメディア=メッセージですので、当然の問いです。

2019-11-07 11:27:43
Takahiko Kameyama @TakaKame7

師先生、ありがとうございます!そうですね。まさにメディア、mediation=媒介がテーマの内容です。その意味では、話の位相は変わりますが、実は先の「五蔵曼荼羅」の議論を通じて話そうとしたこととも共通点は多かったりします。 twitter.com/moroshigeki/st…

2019-11-07 11:30:26
Takahiko Kameyama @TakaKame7

これ、僕も聴講していましたが、良いパネルでした。 twitter.com/moroshigeki/st…

2019-11-07 11:30:57
師茂樹 MORO Shigeki @moroshigeki

ということで、米国留学経験のある亀山さんが、日米を代表する日本仏教研究者の議論をふまえながら、「論争」というメディアに焦点を当てるのは、私から見れば自然に思えます(亀山さんの意図を聞いたわけではありませんが😅)。大学でもこういうテーマ設定はなかなかないかもしれません。

2019-11-07 11:31:00
師茂樹 MORO Shigeki @moroshigeki

もちろん、仏教に関心のある方の多くは、龍樹や親鸞聖人などの天才(ヒーロー)によって繰り広げられた傑出した思考に触れてみたい、というのがあるんだろうと思います。一方で亀山ゼミが見せてくれるのは、名もない思想家たちの群像劇(有名人もいるが)といっていいかもしれません。

2019-11-07 11:35:15
師茂樹 MORO Shigeki @moroshigeki

天才が作り出す思想か、群像のなかで立ち上がる思想か。研究対象としては、どちらも重要ですし、どちらもおもしろいです。ただ、後者についてはなかなか触れる機会がないかもしれません。その意味で亀山ゼミは貴重な機会かと思います。(終わり)宣伝→ twitter.com/kami7ken_bunko…

2019-11-07 11:38:17
Takahiko Kameyama @TakaKame7

上七軒文庫連続講義「日本仏教の思想:「論争」から考える日本仏教の思想」第1回、まだまだお席ございます。皆さま、何卒よろしくお願いいたします。当日の講義の具体的な内容ですが、先ず法然、親鸞、道元等、鎌倉「新」仏教の祖師を思想的達成の頂点とみるいわゆる「鎌倉新仏教中心史観」(続く)

2019-11-07 11:45:32
Takahiko Kameyama @TakaKame7

上記史観を批判、政治・経済・流通等の多様な言説領域を含み込む包括的な日本仏教史観を提示した歴史学者、黒田俊雄氏の顕密体制論と呼ばれる中世仏教論から話は始まります。そして黒田氏の問題提起を引き受けて、ポスト顕密体制を模索した二人の仏教学者、末木文美士氏と阿部龍一氏の議論(続く)

2019-11-07 11:47:06
Takahiko Kameyama @TakaKame7

末木氏と阿部氏の議論に進み、その概要と、ポスト黒田=顕密体制を考える上でそれらが持つ意味を確認します。実は末木氏と阿部氏はほとんど同じ時期に、黒田氏が中世仏教に特徴的な構造として提示した顕密体制の射程、その限界を推し量るかのような仏教思想論を提出しています。(続く)

2019-11-07 11:47:57
Takahiko Kameyama @TakaKame7

そして、それぞれ空海と安然という平安初期の仏教思想家の考察を通じて、顕密体制論の一つの起点をその時代に求めていく点でも両者の論は相似しています。もう一つ注目すべき点として、平安初期の空海と安然の思想を理解する上で鍵となる背景として、両氏はその時代の「論争」に注目します。(続く)

2019-11-07 11:48:52
Takahiko Kameyama @TakaKame7

諸宗・諸僧の間で活発に行われた論争の重要な結節点として、空海と安然それぞれの思想活動があり、それが、後の顕密体制と呼ばれる中世仏教を生み出していく。そのような内容になるかと思います。なので、個別のお坊さんの生涯や、重要な教理思想について話すというより(続く)

2019-11-07 11:49:29
Takahiko Kameyama @TakaKame7

師先生(@moroshigeki)の言葉を借りれば、「論争」という「メディア」を通じて、空海や安然が生まれ、彼らの動向が後の中世仏教を形成していく等、そんな感じの話になるかと思います。(続く)

2019-11-07 11:51:19
Takahiko Kameyama @TakaKame7

@moroshigeki それが別の視点からみれば、平安仏教と論争を題材に、日本思想にとっての「メディア」、mediation=媒介概念について考察する講義になるかとも思います。先の講義に来ていただいた方は気づかれるかも知れませんが、その点では先の「五蔵曼荼羅」の講義と構造的に連続しています。(続く)

2019-11-07 11:52:31
Takahiko Kameyama @TakaKame7

@moroshigeki 必ずしも仏教に詳しくなくても楽しんでいただけて、理解出来る講義に出来るよう、頑張ります。皆さま何卒よろしくお願いたします。coubic.com/kamishitiken-b…

2019-11-07 11:53:20
Takahiko Kameyama @TakaKame7

おぉぉありがとうございます。。先生がおっしゃるほど、クリアに考えていたわけではないのですが、いつの間にか自然とそちらに視点が向かった、という感触は間違いなくあります。 twitter.com/moroshigeki/st…

2019-11-07 11:59:13