(メモ)茂木さんのつぶやきまとめ

茂木さんのつぶやきをいつでも読めるようにメモってみました。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(1)人を動かすものは、いったい何なのだろうかと考える。どうやら、論理や言葉だけでは難しいらしい。身体性としか言いようのない、その人の存在自体を揺るがす事態が起こらなければ、人は動かないものらしいのだ。

2011-05-30 08:58:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(2)忘れもしない3月11日、菅直人首相は外国人献金問題を追及されて、メディアの論調から言えば「辞任直前」だった。それが、震災で、外国人献金問題を議論する論調はほとんど消えた。この一連の出来事は、私に、深い衝撃を与えた。

2011-05-30 08:59:14
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(3)以前から、理を尽くし、言葉を尽くして説得していた件について、その限りにおいては聞き耳を持たなかった人たちが、外部の突発的事態によって、手のひらを返したように態度を変える。ここに、私は人の態度を変えるという上での理性的アプローチの限界を見た。

2011-05-30 09:00:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(4)たとえば、ここに、やる気のない人、覇気のない組織があるとする。変えるには、どうすればいいか? 理や言葉を尽くすことは大切だが、それだけでは足りない。何か、身体自体を揺るがすような、そんな状況の変化を図らなければならないのだ。

2011-05-30 09:02:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(5)どんなに言葉を尽くしても、「この人はなんでこんなことを言っているんだろう」とか、「そうは言っても現実は」などと動かない。それでにやにやしている。そんな経験を、何回してきたことだろう。人を動かすのは言葉ではない。言葉では足りないのだ。

2011-05-30 09:03:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(6)レッシグは「コードが法だ」という。ファーストフード店の回転率を上げるためには、お客さんに「20分以内で食べてください」と言うよりは、椅子を硬くすればよい。日本を変えるためには、コードを変えるしかないのだろう。

2011-05-30 09:04:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(7)旧態依然たる大学入試、愚かな新卒一括採用。何の合理性もない記者クラブ。これらの、日本の病理を本当に変えるためには、言葉だけではどうも足りない。本気で動くはずがない。社会のコード自体を変えなければならないのだ。

2011-05-30 09:05:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(8)3月11日を境に、メディアが手のひらをかえしたように変貌した。それ以前の愚かな論調が、一気に消えてしまった。その事の意味を、私は、ずいぶんと悔しく、そして厳粛な思いで繰り返しふり返っている。

2011-05-30 09:06:33
茂木健一郎 @kenichiromogi

人動(9)人を本当に動かすものは何なのか。それを模索している。言葉は大切である。しかし、言葉だけでは足りない。身の回りのあの人、この人。そして、何よりも自分自身。人を動かすものについての模索は、これからも続く。

2011-05-30 09:07:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「人を動かすもの」についての連続ツイートでした。

2011-05-30 09:07:45
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(1)人には、それぞれ才能というものがある。そのことは小学校の低学年くらいにはわかっていたんじゃないかな。ワルガキ仲間とギャグ・マンガを描き比べた。そしたら、オレよりはるかにうまい線をすいすい描くやつがいた。これが、才能というもんだな。

2011-05-31 07:57:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(2)勉強は全く苦労したことがなかった。蝶をおいかけたり、草野球をやったりして、本を大量に読んで、あとは机にすわってすっと集中すればすらすらできた。だけど、短距離走や、サッカーはオレよりもうまいやつらがたくさんいて、いつもそいつらに才能の上での劣等感を抱いていた。

2011-05-31 07:58:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(3)先日、ある番組でサッカーの前園さんや小倉さんと話していたら、小学校2年や3年でもう6年生のチームに入っていたのだそうだ。「みんなそうですよ」と涼しい顔で小倉さんが言っていた。才能というものは、そんなものなのだろう。

2011-05-31 08:00:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(4)回路の働きのメリハリは、出っ張るところがあれば引っ込むところもある。才能というのは、つまりは自分の脳の個性。なぜか、人よりもうまくできてしまうことがある。それを見つけることが肝心だ。

2011-05-31 08:01:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(5)やりたいな、とあこがれることと、自分が実際に得意で、人よりもうまくすらすらできてしまうことがずれている場合がある。人生とは、つまり、自分の才能がどこにあるか見つける旅路のこと。一直線上ではない。みんなばらばらなんだ。一人ひとり違うんだ。

2011-05-31 08:02:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(6)「わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、 とべる小鳥はわたしのように、地面をはやくは走れない。」金子みすゞさんのこの詩は、才能という個性を、なんとのびやかに歌っていることか。できないことがあってもいいんだよ、できることがあるんだから。

2011-05-31 08:03:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(7)そもそも、みんなが同じことをする必要はない。人間社会は、ひとつの巨大なエコロジカル・システム。それぞれが、できることをして、みんなに贈り物をすればいい。つまり、才能とは、ニッチ(生態的地位)のことなんだ。

2011-05-31 08:05:00
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(8)才能は、一直線上に並べて人に順位をつけるためのものではない。みんな違ってみんないい。それぞれが異なるニッチ(生態的地位)を見つけて、そこで努力して、全体としてすばらしい宝物があふれるような、そんな世界を目指せばいいんだよ。

2011-05-31 08:06:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

サニ(9)自分の才能がどうなどと、簡単にわかるものではないから、あこがれたらとにかく努力してみるしかない。ぎりぎりまでやって、それでもダメだったら、他の生態的地位を探すしかない。力をふっと抜いた時に、自分が実はものすごく得意なことが見えたりするんだよね。

2011-05-31 08:07:52
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「サニ=才能とはニッチ(生態的地位)である」ということについての、連続ツイートでした。

2011-05-31 08:08:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

はと(1)昨日の東浩紀さんとの対談は面白かった。東さんが、日本の知的状況に深く絶望しているということがよくわかった。ぼくも同じだが、抵抗して、一人空気清浄機としてがんばりたいと思う。諦めたら、おしまいだと思うからである。

2011-06-01 07:58:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

はと(2)日本人は、論理や言葉では動かない、説得されないと東さんは言った。ぼくも実はそのような実感を持っている。それでも、諦めずに、理を尽くし、説き続けるしかないと思う。東さんには「政治的に正しいなあ」と言われてしまったけれども、私はあくまでも正攻法でいきたい。

2011-06-01 08:00:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

はと(3)東さんは本当に頭のいい人で、日本の非常に困った状況が見えてしまっているのだと思う。それで、東京大学の話になった。私は、東大を解体的に改革するか、ハーバード日本校のような強力なライバルを作るしか、日本再生への道はないと思っている。ここの議論が面白かった。

2011-06-01 08:02:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

はと(4)東大に入る人は、受験の偏差値エリートである。しかし、そのことと、独創的なことをやる「才能」はほとんど関係がない。東さんは、「それはそうだ」と認めた上で、「しかし、東大生は事務処理能力が高い」と言った。確かに、テクノクラートとしてはすぐれているのだろう。

2011-06-01 08:03:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

はと(5)東大とハーバードの差は何か? 東大は、ペーパーテストの結果だけで序列をつけて合否を出している。ハーバードは、学力だけでなく、全人格的能力を見る。この価値観の差が、子どもたちの教育や国の成り立ちにも広く影響を及ぼす。ハーバードの方が、才能を見いだしやすい。

2011-06-01 08:05:31
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