昼寝猫さん推薦図書「生きづらい明治社会 松沢裕作 著 岩波書店」:「通俗道徳」という日本人の自己責任論の源(2019.11.18作成)
- uchida_kawasaki
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生きづらい明治社会 - 岩波書店 iwanami.co.jp/book/b374925.h… 自己責任論~貧乏は努力が足りないの原点。明治150年呪縛。これ必読。
2019-02-05 16:39:50松沢は富国強兵・殖産興業下の自己責任、貧乏は努力が足りない、のし上がった奴が勝ち的な社会通念を「通俗道徳の罠」と呼ぶ。制限選挙だったために零れ落ちた階層への救済が絶望的だった中での政策的アリバイとして登場した観念。当時の恤救規則や施療券は「劣等処遇原則」。
2019-02-05 16:46:29政府の救済責任を放棄し、国民に自己責任という通常道徳の罠を刷り込むために、明治政府は恤救制度には劣等処遇の原則を導入した。通常労働者の生活水準より下位で遇するという原則によって、差別が発生。これが150年経過しても残滓として残り、ネオリベの原動力の一つになっているよね。
2019-02-05 16:51:14そうそう。明治の恤救規則自体が江戸時代からの儒教的価値観による仁成の延長。各藩で実施していた慈恵的救済制度を中央政府に置き換えただけなので、通俗道徳の罠としての自己責任論の根源はあるいは江戸まで遡るかもしれない。
2019-02-05 17:30:59本邦大衆の多くがのめり込んでいる通俗道徳としての勝ったもの至上主義・貧乏は自己責任、福祉?中央政府は知らんがなの解説をジュニア新書で出す岩波さんド根性座ってるw
2019-02-05 17:36:53しかも「無告の窮民」という条件が正に本邦の未来。政府が老後や病苦のケア・福祉を家族にぶん投げて兵器買ったり、特区で仲間に税金回したりしたいのと全く同じ構図。劣等処遇とは差別を扇情した、納税不能になって政府や社会からポンコツの烙印捺された人間の処分場としての家族回帰論の中心だよな。
2019-02-05 17:42:46@tcv2catnap 本に記述があるのかもしれませんが、フーコーの本に出てくる中世の慈善と、英の救貧法+産業革命+社会ダーウィニズムの魔合体の世界の断絶は、ディケンズの小説に詳しいところです。清教徒革命の頃のデフォー作のモール・フランダースもフーコー何それ感が 。
2019-02-05 18:48:31@tcv2catnap 宗教感情の次元で自由意志マンセーという、キリスト教世界の変り種だけに、大陸の新教の予定説世界とも違った独自の自己責任感情が光ります。
2019-02-05 19:48:38@tcv2catnap よりによってそういう所の自己啓発本を明治の意識高い人達は、聖典化してしまいました。 en.wikipedia.org/wiki/Self-Help…
2019-02-05 19:55:29言っとくけど、オッサンな、市民運動は無駄だから止めろなんて一言すら書いてないので念のため。緩慢な大量死に間に合わないが死亡数を減らせるとは書いてる。市民運動は滅亡するその瞬間までやらんとダメだよ。で、差別してた奴、不公平大好きな奴、自分らを足蹴にしていた奴らも救ってやるんだよ。
2019-02-05 22:34:32社会学者の橋本健二「日本の階級社会」だったか、アンダークラスの排外主義と中間層のそれの理由が違うと統計分析されてて、アンダークラスの排外主義がガチで、食うための排除になってて深刻化してる。橋本はこれがファシズムの導火線になるとしてる。
2019-03-31 21:31:12自民党支持とはやはり軍拡、自己責任、ネオリベ、レイシズムと相関があり、全体として支持率低下するなかで若年層の支持率(元々低い)は横這いだから、若年層支持率が高く見えると。これも今から来るガチファシズムの萌芽。
2019-03-31 21:41:42資本家層は格差拡大は無いと考えている。中間層としての上位労働階級は格差拡大を認識するが、是正のための再配分政策には消極的つ〜のもヤバい。一番再配分希求層が主婦パ−トというのも、男尊女卑が起因で泣ける。まっ、ヤバいな。
2019-03-31 21:47:07