
反出生主義の喝破方法を本気で模索してみた
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前書き
※このまとめは下記2ページのまとめの続きですので、あらかじめそちらを読んだ後に読むことをお勧めします。
【前編】

【中編】


さて、私は前回の考察記事で「次回から本格的に反出生主義の喝破方法を模索する」という風に宣言していましたが、その前にまずは前回の考察記事で述べた内容をおさらいしたいと思います。
2019-12-04 18:09:58
【前回の考察考察で述べた内容のまとめ】 ・出生主義は平たく言ってしまえば「この世に生を受けた者は皆子供を作るべき」、つまり人間の本能を第一に尊重する思想である為に一見反出生主義の喝破材料として相応しいように見える
2019-12-04 18:09:58
・しかしこの思想は実のところ「『個人の尊重』や『闇雲に出産を促した場合の悪影響』が考慮されていない」という弱点を抱えており、それが時に取り返しがつかない事態を招くことも十分有り得る
2019-12-04 18:09:58
・だがそれ以上に致命的なのが主義の根底からして非論理的な要素が極めて強いことで、この弱点こそ出生主義が反出生主義への反論材料として不適格である決定的な原因となっている
2019-12-04 18:09:59
・その為反出生主義を喝破するには理性的かつ事実に基づいた論理による反証が必要だが、実はそれと同時に「苦痛こそ生存の主体」という皮肉な現実に惑わされないように注意することも必要
2019-12-04 18:09:59
・以上のことから反出生主義の喝破は極端な話人間を辞める覚悟がある人でもないとやってられないので、多くの人は反出生主義者と関わった時点でお手上げするしかないのが現状
2019-12-04 18:09:59
……まあ見ての通り反出生主義を喝破するには大変な労力を要する上に、そもそもそれ自体が反出生主義者に塩を送るような行為であることが理解出来ると思います。
2019-12-04 18:10:00
しかも例えこっちが反出生主義を喝破したところで相手がその内容を理解・受容出来るかどうかはまた別の話なので、そういう意味でも割に合わないのが本当に辛いですよね……。
2019-12-04 18:10:00
とは言え反出生主義の考察からここまで来てしまった以上は今更引き返す訳にもいかないので、さっさと反出生主義の喝破方法を模索していきたいと思います(ぇ
2019-12-04 18:10:00まず反出生主義を喝破する為の材料を用意してみる

まず反出生主義を喝破する為の材料についてですが、実はこの前私は先月末に青土社から発売された「現代思想」の2019年11月号で反出生主義が特集されていたことを知りました。
2019-12-04 18:10:01【青土社の参照URL(※リンク先の文章の一部に「現代思想」という雑誌へのリンクも載ってあるので、出来ればそちらもクリックすること)】
https://ja.wikipedia.org/wiki/青土社

とは言っても私はまだその雑誌を買ったことがないので何とも言えませんが、その後Togetterでは案の定発売数日後にとある人が前述の雑誌で取り上げられている反出生主義特集の読書メモを集めたまとめを投稿していました。それがこちらのまとめです。
2019-12-04 18:10:01
【先月末に発売された「現代思想」で取り上げられている反出生主義特集の読書メモを集めたまとめの参照URL】 togetter.com/li/1424999
2019-12-04 18:10:01
んで、私はそのまとめのコメント欄を観覧している最中に反出生主義の喝破のヒントを多数見つけた訳なんですが、そのヒントの内容がどれも秀逸なものばかりでとても感心しました。
2019-12-04 18:10:02
中でも私が特に感心したのが「犬の茶碗蒸し(※ツイ垢:@Inuchawan)」さんというツイッタラーのコメントで、この人は主に「思想の実践」や「現実との接続性」という二つの観点から反出生主義の問題点を指摘していました。
2019-12-04 18:10:02
しかも彼はその数日後に私が作った出生主義の考察記事をTogetterに転載したまとめのコメント欄の方にも先程述べた反出生主義の問題点について語ってくれたので、そういう意味では非常に助かりました。その具体的な内容をざっくり要約するとこんな感じになります。
2019-12-04 18:10:02
【「犬の茶碗蒸し」さんというツイッタラーが語る反出生主義の問題点とは?】 ・反出生主義はその性質上どの人に対しても繁殖行為を禁じる程の強制力を持っている為、現実の社会で反出生主義的な施策を実施するとどうしても倫理的な悪が発生してしまう
2019-12-04 18:10:03
・しかも前述の施策が行われると真っ先に下位層が割を食う可能性が高く、その流れでいくと最終的には倫理によって支配される優生主義的な社会が出来上がってしまう恐れがある
2019-12-04 18:10:03
・また近年の自然科学研究は今や意識という現象の解明に手を出すレベルにまで発展していることを考慮すると、反出生主義の流布はそれを阻害する結果を招く危険性があると言える
2019-12-04 18:10:03
・その上反出生主義の内容は多くの人が理解するには難し過ぎるので、支持者が出生を自ら封じていることもあってとても実現性を考えられる程の多数勢力にはなれない可能性が高い
2019-12-04 18:10:04
・よって反出生主義は人口調節による人類文明の繁栄に寄与する画期的な思想にはなり得るが、やはり思想の実践や現実との接続性という二つの視点から見ると論外だと言わざるを得ない
2019-12-04 18:10:04
……まあぶっちゃけ言うと先程挙げた問題点だけでも反出生主義を喝破するには十分ですが、流石にこのままだと理解し辛いと思うので今からその理由を自分なりに説明していきたいと思います。
2019-12-04 18:10:04