@P7VMEJNAUHl5Qoy 次回のエアミス同人誌の競作テーマが、まさに「作中作」なのですよぉ(ダイレクトマーケティング)。
2019-10-25 18:10:38フミさん(@P7VMEJNAUHl5Qoy)の徹底的な熱烈コールを受けて、今から自分が影響を受けたであろう、短編小説を発表します。
2019-10-25 18:26:35@P7VMEJNAUHl5Qoy 木々高太郎「文学少女」。 ミヤの熱烈な文学愛が突出した作品。自分はこの作品に影響を受けて、少女小説を書いてみたいと思いました。 太宰治「女生徒」。 上と同じ理由で、これをエントリー。少女小説の決定版。
2019-10-25 18:29:32@P7VMEJNAUHl5Qoy 太宰治「駆け込み訴え」。 再び太宰より。これは信頼ならざる語り手の最高峰として推したい。ミステリであり、そして饒舌文体を駆使した実験小説でもある。 江戸川乱歩「押絵と旅する男」。 乱歩の静謐な狂気と、当時の日本ならではの幻想怪奇の世界が美しすぎる一編。
2019-10-25 18:30:55@P7VMEJNAUHl5Qoy 江戸川乱歩「人間椅子」。 乱歩からもう一遍。エログロナンセンスの中にもどこか、子供じみた無邪気さを隠す物語。これは推したいものがある。 中井英夫『とらんぷ譚』。 『虚無への供物』が有名だが、わたしはこちらの全編を推したい。幻想文学の傑作であり、名文としてもこちらはイカしてやがる。
2019-10-25 18:35:32@P7VMEJNAUHl5Qoy 連城三紀彦『夜よ鼠たちのために』。 幻影城出身作家としてもう一人。 連城といえば、不可能犯罪には向いていないとの声も多いが、これは全編傑作。『戻り川心中』とどちらにしようか迷ったが、あえてこちらで。
2019-10-25 18:39:17@P7VMEJNAUHl5Qoy 海野十三「俘囚」。 時代が戦前になったり戦後になったりするが、この辺りは、気を付け(思い出し思い出しやっているので……)。この作品はエログロナンセンスの当時の探偵小説を、きっちりミステリにハメた時点で興味深い。京極夏彦の某作はこれをお手本にしたんじゃないかと勝手に思っている。
2019-10-25 18:43:39@P7VMEJNAUHl5Qoy 高木彬光「白雪姫」。これは物理トリックだけが有名になっているが、そのトリックが解き明かされた後の過程にある物語といえる。ネタバレ無しでいうと所謂、今でいうあるミステリに付きまとう問題点を扱っている。しかしそれを「もういいや」で済ましてしまうこの潔さ! 雪密室物の傑作。
2019-10-25 18:48:35@P7VMEJNAUHl5Qoy 泡坂妻夫「DL2号機事件」。 『亜愛一郎の狼狽』収録の一編目。日常のとある謎と、人間が持つある種、特異な論理が合致した時、それは狂人の論理となる。
2019-10-25 18:53:36@P7VMEJNAUHl5Qoy 法月綸太郎「死刑囚パズル」。急に新本格作家かよ! と思われるかもしれないが、あたい好き! クイーンの『Zの悲劇』に挑戦した消去法推理。動機がいきなりすぎてこれなら、後の『功績』の方が良いやと思っている人も多くないだろうが、自分はあの注射器のロジックがあれば良いやという人間なので。
2019-10-25 19:00:18@P7VMEJNAUHl5Qoy 綾辻行人「伊園家の崩壊」。新本格作家は全員網羅したいなぁという事でここから。『どんどん橋落ちた』からの一編。基本的に純粋な犯人当てとあるトリックの組み合わせは性質が悪いものだと思っているがここまでフェアにされるとこちらがお手上げ。「アッシャー家の崩壊」を感じさせるアレも良い。
2019-10-25 19:04:13横溝正史「本陣殺人事件」。 もう順番なんてどうでもいいや、ツリーもいいや、という事でこの作品。金田一耕助デビュー作にしてトリックからミスリードまで完璧なのは今更いう事もないだろう。三本指のアレは今でもトラウマものだし、犯人の人物像もきちんと描かれていて良いのだ!
2019-10-25 19:13:29横溝正史「開かずの間」。 横溝でもう一遍短編を選べと言われれば自分はこれを推す。 金田一シリーズでも由利シリーズでもないし、捕物帳なんてうわーみたいな意見もあるが、ある反転を最初にやってのは案外この作品と思うので。
2019-10-25 19:16:01麻耶雄嵩「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」。 『メルカトルと美袋のための殺人』収録。 元祖、キチがっております短編。犯人を特定するまでのロジックも前提もどれも狂っている。おそらく初めて読んだ人は途方にくれる一篇であるのは間違いない。
2019-10-25 19:20:34麻耶雄嵩「収束」。 『メルカトルかく語りき』より。「答えのない絵本」とどちらにしようか迷ったが、今回は自分が影響を受けた短編を呟いているので。まず、これを先にやられたというのがあり、これをこういう風に演出すれば良かったのか! という悔しさがあった。
2019-10-25 19:23:41筒井康隆「顔面崩壊」。小学五年生のブブミツ少年が読んで、小説で初めて戻した作品。 オエーってなった作品。こういうのは案外忘れられないものだ。この小説のせいで一時期、豆が食えなくなった。
2019-10-25 19:27:07飛鳥部勝則「王国」。 吸血鬼という「お題」が先にあり、じゃぁ短編でとなり、人はここまでの作品、創作物を捻りだせるものかと悔しくなった作品。読み終わった後、貴方はある作家に見える思いが変わるかもしれない。ある侍への視方が変わるかもしれない。その時、時代が動いた。
2019-10-25 19:30:04飛鳥部勝則「穴」。 再び登場飛鳥部先生。異形コレクションより。 「憑依」というお題、しかも短編で、隙を生じぬ三段構えのアレをやってのけるというキワ物本格。それがきちんと「憑依」し読者にも「憑依」するという恐ろしさが際立った一編だろう。
2019-10-25 19:35:16京極夏彦「すべてがデブになる」。 『どすこい』収録。開口部のある密室と言う、足跡の無い密室とはまた違う、異次元ミステリ。ただ、この作品に関しては連鎖式なので順番に読んでいってほしいという面もある。
2019-10-25 19:40:35清涼院流水「木村間の犯罪×2」。 ノベルス『19ボックス』にしか収録されていない本作。傑作なのだ。奇想の復活として申し分無い。木村彰一はある日、四人に分裂した。しかし一人の木村が殺された。ダイイング・メッセージには「犯人はき」と書いており、という謎の発端からして興味をそそられる。
2019-10-25 19:48:11