日本を動かしている人々を支配する「タブー」な気分
- reservologic
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1 この20ヶ月ほどの間にツイッターを通して日本社会のさまざまな面が見えましたが、ぼくにとって特にこれまで印象的だったのは、国を動かす中枢が目には見えないある力によって動いているということでした。
2011-06-04 16:28:262 いわゆる「反権力」の言論は、この日本を動かす「目に見えない力」を直接的な外部からの力(たとえば、「米国」、たとえば「検察」、たとえば「東電」)と見る傾向が強いですが、実際にはそのような圧力がかかる前に現場が自主規制しているケースも多々指摘されています。
2011-06-04 16:28:273 そんな、日本を動かす「目に見えない力」で、ぼくが思い出したのは、シュールレアリズム映画作家として知られたスペイン人映画監督、ルイス・ブニュエルの「皆殺しの天使」という変な映画(El Ángel exterminador http://bit.ly/javLtj)です。
2011-06-04 16:28:284 「皆殺しの天使」という変な映画の中では、パーティーに招かれて、ある上流階級の家にやってきた登場人物たちがだれも帰らないのです。帰れないのではなく、なぜか帰ろうとしない。
2011-06-04 16:28:285 「皆殺しの天使」では、パーティーを催している家の、上流階級ではない雇い人はどんどん出ていくのに、上流階級の客は、帰ろうというそぶりを見せてもなぜか気が変わって帰らない。だれも原因がわからないし、自分たちが帰れないのだという自覚もないので、ただ帰らないという状態がそこにある。
2011-06-04 16:28:296 おそらく「タブー」というのはそんなものです。つまりある特定の社会に属する人々はタブーがあることすら気づかないまま非常に強くその「タブー」に支配されている。
2011-06-04 16:28:307 ぼくはその「タブー」を「外務省北米局」に見、「記者クラブシステム」に見、こんどは「原子力村」に見ています。彼らは、自分たちがどのような力に支配されているかまったくわからないまま、自分の意志で動いていると信じているから、その力に対する認識も批判も生まれない。
2011-06-04 16:28:328 原子力発電所関連の「想定不適当事象」というようなものは、そんな「タブー」の典型的な産物です。原子力村の「中の人」は、「それを考えることが恐ろしいから」などの理由があって考えないのではなく、考えようという気がそもそも起こらない。なぜ起こらないのかすら考えようとしない。
2011-06-04 16:28:339 米国に対して沖縄基地問題で民主党政権に妥協しないように進言した外務省北米局の人間や、核をめぐる密約調査に協力しないように進言した外務省北米局長に対して、交渉相手側の米国側担当者を含む「タブーの外部」にいる人間は全員おかしいと思ったはずです。
2011-06-04 16:28:3410 その「外」にいる人がいくら変だと思っても、「タブーの中」にいる本人たちは、たぶん大真面目であり、そして、その姿は外から見れば滑稽ですらあります。滑稽なだけならいいけど、それは時に「タブーの外」の人に迷惑をかけることになります。
2011-06-04 16:28:3411 原子力村に見られるような、「無自覚的にタブーに支配されている状態」をある種の催眠状態であると言ったのはゲオルギー・ロザノフというブルガリアの心理療法家です。
2011-06-04 16:28:3512 ロザノフによると、その「催眠状態」はだれか特定の催眠術師の術中に落ちた結果ではなく、その人の周囲に存在する社会規範に順応しているうちにいつの間にか陥ってしまった精神状態であり、まず自分がそのような状態にあることに自発的に気づかない限りそこから脱することは不可能だといいます。
2011-06-04 16:28:3613 おそらくアメリカは日本に圧力などかけていないと言い、東電はマスコミに圧力などかけていないと言うでしょうが、それは多分事実です。
2011-06-04 16:28:3714 「米国」や「東電」にも、また彼らに圧力をかけられたとみんなが思っている「現場の人間」も、だれもそのような自覚はなく、自覚がないままに、みんなが「自主規制」と呼ぶような行為に及んで、「タブーの外部」に迷惑をかけている。
2011-06-04 16:28:3815 もし機会があったら、ぜひルイス・ブニュエルの「皆殺しの天使」を見ることをお勧めします。そこに、日本を支配している力の縮図を見ることができます。 以上、日本を支配するらしい「タブー」的気分について、でした。
2011-06-04 16:28:39ふむふむ、と読んでみたオーストラリア在の萩原さん( @reservologic (cont) http://tl.gd/asv0ml
2011-06-04 16:42:28私も似た事を疑問に思っていて、この方のこの一連のつぶやきがドンピシャでしたのでRTします。RT @pinokipino RT @hikonyan1111 RT @reservologic: 1 特に印象的だったのは、国を動かす中枢が目には見えないある力によって動いているということ
2011-06-04 16:44:35@reservologicさんつぶやき編集~日本を動かす中枢が目には見えないある力(催眠状態)によって動いている http://bit.ly/lBQmvi
2011-06-04 16:48:54私もふむふむ、と読みました。RT @ky00950: ふむふむ、と読んでみたオーストラリア在の萩原さん( @reservologic (cont) http://tl.gd/asv0ml
2011-06-04 16:49:58タブーの内側に住む。そうなんだ。ふむふむ。観る機会つくろうか「皆殺しの天使」RT @ky00950: ふむふむ、と読んでみたオーストラリア在の萩原さん( @reservologic (cont) http://tl.gd/asv0ml
2011-06-04 16:54:32なるほどタブーについてわかりやすかったです。NHKかぶんのツイッターも、東電や政府の圧力はないといいながら、無意識に東電批判を避けていて変だなと思ってました。洗脳状態ですよね。 @SA2KI_ @pinokipino @reservologic
2011-06-04 22:24:551点疑問なのは、直接原子力ムラに取り込まれてないはずの一般の人々が、無意識に原発をタブーとしていく過程です。原子力ムラ内の人がタブーとするのはわかるんですが。。あれがなんとも気持ち悪く。 @SA2KI_ @pinokipino @reservologic
2011-06-04 22:30:13それにしても、原子力ムラの内部のひとが持つ均衡を保とうという力はすさまじいですね。脱原発派への攻撃は恐ろしいものを感じます。その攻撃も無意識にやってそうです。@SA2KI_ @pinokipino @reservologic
2011-06-04 22:37:00タブーに支配されたマスコミの報道が世間を「タブーの中」に取り込んできたのだと思います。それで「世間」の中にいる人と外にいる人で違いが生まれたと。逆に言うとマスコミが「世間」から追い出しにかかった人は「タブーの外」にいる人だということになるのかと。RT @hikonyan1111
2011-06-04 22:39:11