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初めて泣いた作品って何?「キョロちゃん 第23話 きらきら星の涙」レビュー

テレビアニメ「キョロちゃん」の第23話、「きらきら星の涙」のレビューです。ネタバレ全開ですが、見たことがない方にもわかるように書いています。
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

#お前らガチ泣きしたシーン晒せよ 初めて「作品を見て涙する」という行為を意識した時ははっきり覚えている。 98年公開の「#帰ってきたドラえもん」と、99年のテレビアニメ「#キョロちゃんだ。 #アニメレビュー pic.twitter.com/4J1aqYrWgM

2019-12-18 14:49:56
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

子供の頃は「泣く」ということが何故か恥ずかしがったり、そもそも作品を見て泣くという作用は、対象の感情の動きを捉え、理解し感情移入出来る程度の知能がないと出来ない。 自分は88年生まれで、ドラえもんとキョロちゃんが98~99年なので、ちょうど10歳くらい。

2019-12-18 14:49:56
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

そのくらいの年齢で「他者に感情移入して涙する」という行為が出来るようになるのかなと個人的に思ってる。 (当然個人差はあり、女の子はもっと早いと思うけど) 「感動する」はそれまでもあるけど、涙が出るほど感情移入することはなかった。

2019-12-18 14:49:56
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

「帰ドラ」は、わかりやすく主人公の視点と子供の目線で泣かせにいってるからわかる。 あの歳で「きらきら星の涙」で涙するのは我ながらなかなか感受性豊かだと思う。 あれは個人的に最も完璧なエピソードの一つだと思ってる。あの回で泣くのには「普段感情移入しない対象に感情移入する」必要がある。 pic.twitter.com/vlyOz5fUbj

2019-12-18 14:49:57
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

子供嫌いで人を寄せ付けない頑固な老人「メヤニーさん」の話で、関わるキョロちゃんはあくまで事情がよくわかってない。 メヤニーさんの孤独と悲しみと感情の氷塊が理解出来なければ泣けないはず。 「自分の想定外の相手の事情を理解する」という大人な感情を教えてくれた作品。 pic.twitter.com/1pVYNWZpFN

2019-12-18 14:49:59
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

「きらきら星の涙」は、脚本も演出も本当に素晴らしい。 ナレーションの使い方、音楽、絵コンテ、オチ、どれを取っても完璧。 最後にキョロちゃんがメヤニーさんの顔を見るシーンでわざわざカメラが回り込みをするところを見ても演出がしっかり施されてるのがわかる。 pic.twitter.com/K6lOkyRXkS

2019-12-18 14:50:02
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

折角なのでアニメ「キョロちゃん」屈指の名作回「きらきら星の涙」のレビューを。 まず「キョロちゃん」の補足情報から。99年から01年まで放送されたテレビアニメで、子供には分からない風刺や寓話的なエピソードが多く、カルト的人気作となった。 DVDBOXの買い取り額の高さが有名。今は配信で視聴可能 pic.twitter.com/VR6UQdluwI

2019-12-18 14:50:04
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

その第23話「きらきら星の涙」 「キョロちゃん」にはいくつか感動回があるが、中でもトップだと思う。 脚本が本当に素晴らしい。泣けるだけじゃなく笑いもちゃんとあるし、情報の伏せ方、明かし方が非常に的確。 これで感動しない人が居たら人の心を持ってないと思っていい。 pic.twitter.com/xpmXjS5WRJ

2019-12-18 14:50:05
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

※ちなみに完全ネタバレ全開です。見たことがない方は出来れば本編を見てから本ツイートを読んでいただきたい。 とは言え古い作品なので、布教もかねて見たことがない方にもわかるように、筋を追ってレビューしていきます。 あらすじを知った後でも感動出来る作品です。

2019-12-18 14:50:05
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

物語は、急な雨に打たれて避難する子供達の姿から始まる。行きついた先は怖ろし気なオンボロ屋敷。そこでいじわるなばあさんに出会う。 pic.twitter.com/NQENNK97cp

2019-12-18 14:50:06
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

ばあさんは「勝手に入るな、出ていけと怒鳴る。子供達はたじろぐ。しかしキョロちゃんは興味津々。ばあさんの「ふん」という仕草が面白いという。 pic.twitter.com/0P4Ce0hAcD

2019-12-18 14:50:08
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

この作品はまず「キョロちゃん」の性格設定がいい。固定観念に縛られず、独自の哲学を持っていて、周りに流されない。周囲からはズレている、ボケていると思われてるが、実は物事の本質をよく見てるというパターン。 pic.twitter.com/7aQl1ULkNq

2019-12-18 14:50:09
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

ばあさんの意地悪をみて「うわぁ~おもしろ~いw」と拍手するキョロちゃん。「笑う時もそうするの?笑ってみて笑ってみてw」と要求する。 キョロちゃんは純粋な好奇心から言ってるのだが煽りに聞こえて面白い。 両者の対立とコミュニケーションのズレが笑いを生んでいる。マヌケなBGMが流れている。 pic.twitter.com/4GBBWnKVzm

2019-12-18 14:50:11
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※↓ここ、身体を拭いてるので「翌日」ではない模様

齋藤 雄志 @Yuusisaitou

翌日、子供達はパン屋のお姉さんからばあさんの情報を知る。 「メヤニーさんという意地悪で有名なおばあさん。誰も近づかない」キョロちゃん以外の子供達はボロクソに言う。 しかしキョロちゃんだけは「凄いなぁボクなんか一日に100回も笑っちゃうのに」と目を輝かせる。 pic.twitter.com/etKDOOm91I

2019-12-18 14:50:12
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

場面転換。 ナレーション「ここでちょっとだけメヤニーさんのことをお話しておきましょう」 この作品は絵本のような演出が特徴で、故 納谷六朗氏の優しい声のナレーションが良いアクセントになっている。 ここでメヤニーさんの一日が説明的に描かれる。

2019-12-18 14:50:12
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

ナレ『メヤニーさんは朝がキライです。その朝もお日さまを見て、いつものようにため息を一つ、つきました。』 「なんて憂鬱な朝だ」一人なのにこう言っている。よほどひねくれた老人らしい。 お屋敷の美術が中々凝っている。屋敷の外観のエスタブリッシングショットで焦点移動が施されてるのも細かい。 pic.twitter.com/NADEZrz0LB

2019-12-18 14:50:16
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

冒頭からパン屋までは普通の描写で、ここからは『メヤニーさんの一日』のシーン。ここでわざわざ手前の水滴が溜まった葉っぱから屋敷に焦点移動する表現を施してるのが細かい。 ちゃんと「ここからは少し違うモードですよ」という切り替えを演出してる。 pic.twitter.com/9jpQ39VFiA

2019-12-18 14:50:20
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

メヤニーが洗濯をしていると、性懲りもなくキョロちゃんが現れる。笑わせようと試みてもやはり笑わない。 追い返すメヤニーだが、キョロちゃんは食い下がる。 「僕、悲しい時でもすぐ笑っちゃうから笑わないコツを教えて」 当然メヤニーは追い払い、立ち去る。 pic.twitter.com/JbwETge6Us

2019-12-18 14:50:22
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

引き続きメヤニーに日課 ナレ『メヤニーさんは毎朝目玉焼きを作ります』「ああなんて不味い目玉焼きだ」 そこでもやはりキョロちゃんがからかいにくる。「どうすれば笑わないのか」と聞く するとメヤニーは「人を嫌いになることだ。あんたもあたしを嫌いになればいい」と言う。 pic.twitter.com/uXyPayUo4M

2019-12-18 14:50:23
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

キョロちゃんは「無理無理、だって僕メヤニーさん好きだもん」と返す。唖然とするメヤニー。 「メヤニーさんは他の大人と全然違うもん。ウソっこ笑いしないし、どんどん怒って、どんどん意地悪して、かっこいいよ」 この台詞は大人になって見るとグサリとくる。子供の純真な目線がよく表現されている。 pic.twitter.com/d2uK3upCII

2019-12-18 14:50:24
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

ここでキョロちゃんの行動動機を安直に憐憫に振らないのが上手い。「天涯孤独の老人が可哀想で…」といった理由はカケラもない。 彼はただ「自分が気に入ったから」来てるのである。 後述するが、この回の「感動」を語るうえで、この「ある種の利己性」は重要だ。 pic.twitter.com/ZX6QDHKSEV

2019-12-19 10:34:29
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

食い下がるキョロにメヤニーが「あんたはあたしがどれだけ意地悪か本当の凄さを知らないのさ」と言うと、キョロは是非見たい絶対見ると言う。ここでAパート終了。 pic.twitter.com/Tecsp7FLLX

2019-12-18 14:50:26
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

Bパート 約束通り毎日通い詰めるキョロ。綺麗なお花があったから持ってきたという。 メヤニーは「屋敷の部屋全部を掃除しろ」と無理難題を吹っ掛ける。キョロは「それ全部終わったら本当の凄さ見せてくれる?」と言い、はりきる。 pic.twitter.com/kjQ7l3IMMk

2019-12-18 14:50:27
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

床掃除をせっせとするキョロに、わざと水をぶちまけて意地悪してやろうと苦戦するメヤニー。そこにキョロが手を貸す。「歳なんだから力仕事は任せてよ」 「な、なんて子なんだい…」メヤニーはたじろぐ pic.twitter.com/RDGqS4XEX6

2019-12-18 14:50:28
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コメント

名無しさん@お腹いっぱい @vicy 2019年12月18日
一時期アニマックスでアホほど再放送してたな
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吉野八重 @sakura_saku105 2019年12月18日
てっきりシバシバでガチ泣きした方の話かと…
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abukuma @abukuma 2019年12月18日
自分はコメットさんの「メテオさんの涙」かな
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うつわ @tomtomga 2019年12月18日
権利関係が色々難しいでしょうけれど、DVDBOX再販してほしいですね……
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目白皐月 @bluecherrylove 2019年12月19日
キョロちゃん自体がいろいろぶっ飛んだアニメでしたよねえ……。キョロちゃんの友人三人が、全員「二親が揃っていない家庭の子供」というのはかなり珍しいように思います。ときどき「日本の子供向けアニメは複雑な家庭が出て来る作品がない!」と批判される方がいますが、見るたびに「あるよ!『キョロちゃん』を見てくれえっ!」と思ってしまいます。
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カルパッチョ @carucarun 2019年12月19日
まだ小さかったからそういうのよく分からないで見てたなあ、今だからこそもう一度見てみたい
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やし○ @kkr8612 2019年12月19日
whiteberryの「通学路」好きだったな。ED1だっけ?
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