子育ての指針

エリートコースを歩ませるという子育ては、落伍したら終わりという価値観を押し付けることになりかねない。もっとたくましい、ロバスト性(環境変動への強さ)を備えた子育ての指針はないだろうか。
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shinshinohara @ShinShinohara

親が立派過ぎると子にはプレッシャー。ガンジーの息子もグレた。そりゃそうだ。周囲がみな「お父さんは立派、見習うように」と言ったら、反発して当然。 親は立派じゃなくていいと思う。むしろ「虚)があるくらいがちょうどよい。 news.livedoor.com/lite/article_d…

2019-12-29 22:57:28
shinshinohara @ShinShinohara

大企業の幹部にまでなった人。息子全員がグレてしまったという。中学生くらいの思春期に仕事で忙しく、十分ケアできなかったことを悔やみ、泣いていた。子どもが全員道を外して、出世の何が役に立つのか、と。私は高校生の頃にその話を聞いて、今も忘れられない。

2019-12-30 07:17:04
shinshinohara @ShinShinohara

熊沢氏は、息子の面倒をよく見たという。そう、アフターケアは相当のものだったのだろうと思う。しかしおそらく重要だったのは思春期。それもできれば思春期に入る前からのケア。それがないと、仕事にかまけて子どもを構わなかったという恨みが残る。

2019-12-30 07:20:46
shinshinohara @ShinShinohara

農業では苗半生という言葉がある。苗を健全に育てられるかどうかでその後の収穫が半分決まったようなもの、という意味。熊沢氏は、苗の時にどれだけ世話できたのだろう。当時の事務次官の仕事ぶりを考えれば、全く時間をとれなかったのでは。農水省で、苗半生。なんとも皮肉で悔やまれる。

2019-12-30 07:28:56
shinshinohara @ShinShinohara

あと、「お父さんを見習うように」は不要。父親が輝かしい経歴を持てば持つほど不要。父親と比較するのは不毛。偉大な父に勝てない自分だとふてくされて当然。それよりはデコボコな父親の方がいい。そして、子どもが成長するごとに子どもに一つ一つ負けていくとよい。

2019-12-30 07:33:01
shinshinohara @ShinShinohara

進学校に進んで東大に、というエリートコースの人生しか思い浮かべないのも残念。子どもが途中で疲れ、歩みが止まったとき、落伍感、脱落感を味わうことになる。偉大な父親にもはや追いつくことはできないという焦りと絶望で、自分の将来を灰色に塗りつぶしてしまう。もうオレはダメだ、と。

2019-12-30 07:39:58
shinshinohara @ShinShinohara

「お前らエリートは」という熊沢氏の息子の発言は、子供時代にエリートコースだけを歩むように親が期待していたことを窺わせる。それ以外の生き方は落伍者、という世界観を植え付けてしまったのかもしれない。それが息子氏を自暴自棄に追い詰めたのかもしれない。

2019-12-30 07:43:03
shinshinohara @ShinShinohara

私は思う。人生、楽しんだ者勝ちではないかと。出世して周囲からチヤホヤされたいというのも「楽しみ」の一つだが、会社辞めたら関係ないのは、今回の熊沢氏の事件を見て痛感するところ。私は、出世なんかせんでええやん、楽しければ、と思う。

2019-12-30 07:45:54
shinshinohara @ShinShinohara

子育ても、それでよいと思う。子どもが愉快な人生を歩んでくれたらそれでよい。社会的成功は、たまたまついてきたら享受したらいいけど、自分だけではどうしようもない運もあるから、そこ、期待しても仕方ない。それよりは、どんな苦境の中にも楽しく生きるしぶとさを。

2019-12-30 07:48:52
shinshinohara @ShinShinohara

私が今も憧れている人物がいる。たまたまテレビで一度きり見た、中国残留日本人婦人。 他の婦人はみな、日本に帰れなかった不幸を嘆いていた。それは仕方のないことだと思う。けれど一人だけ、全く嘆かずに笑い声を立ててばかりの女性がいた。

2019-12-30 07:51:31
shinshinohara @ShinShinohara

笑ってばかりだが、その人生は凄まじい。満州から父、義母、弟と逃避行。父は途中で病没。三人で日本に帰国する船を待っていたが、船賃が足らず、二人しか乗せないと言われた。当時14歳だったその女性は、義母に「あなたは跡継ぎを無事日本に帰す義務があります)と言い、自分が残った。

2019-12-30 07:55:05
shinshinohara @ShinShinohara

一文無しの14歳の少女が、日本軍への恨みの残る中国大陸に残ることの凄惨さは想像するに余りある。義母と帰れと言われた弟は、中国に残った姉の話になると、大粒の涙をボロボロ流しながら、姉には本当につらい思いをさせたと思う、と語った。

2019-12-30 07:59:25
shinshinohara @ShinShinohara

中国に残留し、そのまま中国人男性と結婚して暮らしているその女性は、カラカラといつも笑ってばかり。自慢げなことは自らは話さず。 スタッフから、つらかった時期のことを話されたとき、たまらず涙が出たが、すぐに笑ってこう言った。

2019-12-30 08:02:08
shinshinohara @ShinShinohara

「あらまあ、こんなことで泣いて、お釈迦様が見て笑ってるよ」と言って、またカラカラと笑った。私は心の底から尊敬した。ああ、こんな強い人に私もなりたい、と。 どんなつらいことがあっても人への優しさを失わず、明るく楽しく日々を過ごし、人に恨み言も言わず。ああ、すごい。

2019-12-30 08:05:12
shinshinohara @ShinShinohara

社会的にどれだけ成功した人物であろうと、その女性と同じ生き方ができる人はどれだけいるだろうか。どれだけつらいことがあっても、人への優しさを失わず、生きることを楽しむことができる人はどれだけいるだろうか。 私はそんな人に憧れる。また、子どももそうした強い人に育ってほしい。

2019-12-30 08:07:54
shinshinohara @ShinShinohara

こういう人こそ周囲を勇気づけ、自分も強く生き、みんなが楽しく暮らしていく原動力になるのではないか。人々を優しく、幸せにする人とは、こういう人をいうのではないか。社会的地位なんて、こうした人になることと比べたら、何ほどのことがあろう。比較にもなりはしない。

2019-12-30 08:32:39
shinshinohara @ShinShinohara

子育ての目標を立てるなら、人への優しさを失わず、どんな苦難にも笑って楽しむことを忘れず、恨み言も言わずにたくましくしぶとく生きる人に。もしこうした人間に育てば、どんなに心丈夫か。どこへ持って行っても恥ずかしくない。そんな子育てができるか、研究中。

2019-12-30 08:35:42