「物語分析のいろは」とは?「個人的2010年代映画ランキング」から共通項を分析!

個人的な2010年代映画のベストを決め、その共通項を探る過程で物語分析の仕方の一例を紹介します。 前半はランク付けの経緯、後半が分析です。
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まずランク付け。分析だけ読みたい方は後段へ。後半だけで内容はわかります。

齋藤 雄志 @Yuusisaitou

2010年代映画ベスト、難しいな~ 上位五つくらいなら絞れるんだけど・・・

2019-12-22 22:04:58
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

ダメだ~やっぱ決めらんね。 評価点が違うもの10年間の好みの推移があって下位は順位に意味を成してない だので上位だけにする

2019-12-22 22:26:47
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

①マッドマックス 怒りのデスロード ②この世界の片隅に ③若おかみは小学生! ④007/スカイフォール ⑤スリービルボード ⑥ヒックとドラゴン&スパイダーバース 特別賞:エンドゲーム 以上! #2010年代映画ベスト pic.twitter.com/7DjRjJaVfX

2019-12-22 23:42:39
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

『自分の中で特別な位置を占める作品』のみにした。 完成度の高さ等を基準にするとそれこそキリがない。 見た回数、熱中度、ハマった期間が長いモノ、自分の中の理想の作品像に近いモノ等。 以後各作品の雑感を。

2019-12-23 00:13:42
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

①マッドマックス 怒りのデスロード:問答無用説明不要の一位 ②この世界の片隅に:一位でもいいけどリピート率が低いので ③若おかみは小学生!:個人的な好み。完成度は他より少し劣る ④007/スカイフォール:10年代見た回数一位か? pic.twitter.com/Jm7xX7jCal

2019-12-23 00:13:44
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

⑤スリービルボード:ドラマ部門一位。何から何まで好み ⑥ヒック1&スパイダーバース:エンタメ指数No.1の二作 特別賞エンドゲーム:10年間お疲れ様を込めて pic.twitter.com/entoqJaPmG

2019-12-23 00:13:45
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

次点 ・ROMA ・アイリッシュマン ・マンチェスターバイザシー ・レディバード ・M:i/ローグネイション ・ウィンターソルジャー ・各ジブリ作品 ・イーストウッド諸作 ・フィンチャー諸作 ・ヘレディタリー/継承 等

2019-12-23 00:13:46
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

ROMAは個人的に片隅クラスだが複数回見たいかというとNO。 アイリッシュマンはまだ一度しか見てないうえにあの長尺、基本的に「10代の頃夢中になったスター達」の映画なので。今年のオスカーはこれ推し。 マンチェとレディバは脚本の素晴らしさ故だがスリビルに代表してもらった。 pic.twitter.com/Yju5DETGIY

2019-12-23 00:13:47
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

ローグネイションはフォールアウト公開前ならアリだったかも。個人的にFOが「ナシ」だったので(ダークナイト→ライジング萎え現象) ウィンターソルジャーはマーベル系はエンドゲームで統一(面白いけどそこまでアツくもない) ジブリ映画は風立ちぬ、マーニー、レッドタートル辺りだが若おかみが継承。 pic.twitter.com/g9QTiDxWim

2019-12-23 00:13:49
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

イーストウッド諸作はどれも素晴らしい「コレ」といったものがない(00年代のほうがいい) フィンチャー諸作は編集術は好みだが作品はそうでもない。 ヘレディタリーは初見の衝撃は凄かったが色々な意味で二度と見たくない気が。 pic.twitter.com/7nEMExFKYG

2019-12-23 00:13:50
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

デスロードの一位は揺るがない。そもそも人生ベスト級に入ってるので。 ハマった度、期間の長さでいえば若おかみが一番かも。何せ原作全巻読んだので。最速で見に行って自分で発掘したって思い入れも大きい。 pic.twitter.com/wAy1cunAqT

2019-12-23 00:13:51
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

個人的に昔はアクションや演出中心に見てたのが、16年後半から脚本を勉強し始め脚本を重点的に見るようになったので、10年間での評価の統一が難しい。 例えば「ヒック」は昔は超面白いと思ってたけど最近見返すと脚本の評価は下げざるをえなかったり。 pic.twitter.com/DhxYpu7I9G

2019-12-23 00:13:53
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読んだ本リスト

齋藤 雄志 @Yuusisaitou

だので脚本も演出もアクションも最高なデスロが一番になる。デスロが無ければ全体的なバランスでいえばスカイフォールが一番だったかも。アクションとアートが融合した傑作。暇さえあれば見る映画 しかしこの中でよりにもよってデスロだけ映画館に行ってないという。

2019-12-23 00:13:54
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

「今更マッドマックスなんて砂漠しか映せねーのにどうやって面白くすんだよw」といった感じでついに劇場に行かなかった。あの頃はちょうど脚本への興味が強くなってアクション映画熱も冷めてたので。正直評価の高さもあまり耳に入ってなかった 3DBDを買ってHMDで見て「アワワワワ」となったのであった pic.twitter.com/WwT8yVoCk0

2019-12-23 00:13:55
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ここから分析

齋藤 雄志 @Yuusisaitou

自分の2010年代ベスト映画を確定させたので、その傾向を分析してみようと思う。 全ての作品について完全ネタバレなので注意。 #2010年代映画ベスト #映画レビュー twitter.com/Yuusisaitou/st…

2020-01-01 19:31:13
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

作品の共通項を分析するというのは物語分析の基礎中の基礎である。 「物語の構造」を分析したウラジミール・プロップは、1928年の「昔話の形態学」において『全てのロシア魔法物語は単一の類型である』という研究結果を発表した。 物語の共通項を探る際に用いられるのが「人物の行為」という観点だ。 pic.twitter.com/6bSm17tqsQ

2020-01-01 19:31:14
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

プロップが重視した「人物の行為」とは「物語の筋に影響を与える行為」である。 お茶を飲むといった動作のことではない。「旅に出る」とか「〇〇と出会う」といった「抽象化された単位行為」である。

2020-01-01 20:44:58
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

プロップはこれを「機能」と称した。後に他の研究者達が細分化、多様化させていったが、プロップの機能論は今でも物語の構造を大雑把に捉える時に非常に役立つ。 本レビューではプロップの機能論を用いて私が選出したこれらの作品の共通項を抽出したいと思う。 (特別賞のエンドゲームは除外とする) pic.twitter.com/tghHkrEIYL

2020-01-01 19:31:16
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

一見共通項のなさそうな作品群だが、私が気に入ったこれらの作品にはハッキリと共通する大きな特徴が見受けられる。それは アイデンティティが不明確で未熟な人物が、道中の苦難を乗り越え自身のアイデンティティを確立してコミュニティ(あるいは誰か)を救う』 という点だ。

2020-01-01 19:31:16
齋藤 雄志 @Yuusisaitou

以下、列挙していこう。 マッドマックス:「救えなかった」という過去の亡霊に憑りつかれたマックスが、自身のトラウマと向き合いフュリオサ達を助けコミュニティに平穏をもたらす この世界の片隅に:流されるまま生きてきたすずが戦争の苦難を乗り越え北條家に平穏(当たり前の日常)をもたらす pic.twitter.com/XcxShyeDzP

2020-01-01 19:31:18
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齋藤 雄志 @Yuusisaitou

若おかみは小学生!:両親を亡くしたおっこが自身のトラウマと向き合い、他者に平穏を与える 007/スカイフォール:上司に裏切られ自信を失ったボンドが自らの過去と対峙し、コミュニティに平穏をもたらす pic.twitter.com/bJ3ImFwoAh

2020-01-01 19:31:20
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コメント

ええな@手を洗うネコ🐽 @WATERMAN1996 2020年1月2日
アイデンティティを確立していない人物が物語を通じて自己の立ち位置を確かめ何かを成す、というのは物語の基本骨格の一つであり定番でもある。そして「悪を倒す」というのは、悪は何をもって悪と定義されるかと言うと他者を苦しめることなので、「悪を倒す」は「弱者を助ける」につながる。悪がいかにも悪と描かれないとこの点が弱くなってしまう。
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mee @mee76800317 2020年1月2日
映画の中で起きる人物の変化を「アーク」と呼ぶ。アークがあるのが主人公。主人公と視点人物が別なことがある。
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