- motidukinoyoru
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進化心理学(EP)「遺伝子とは、無意識のうちに私たちを動かすものなのだと頭に入れておいてほしい」byロバートライト.心の働きは母なる進化に設計されている.サピエンスの行動を生物学的動機から解明する.▼noteマガジン「HUMATRIX」講談社「現代ビジネス」に寄稿。All tweets are hypotheses
進化心理学が嫌いな人たちは、まずその誤った思い込みや信念や感情等をまず捨てる覚悟を決めて、フラットな視野からこの「進化心理学に対するよくある誤解一覧」というまとめを読むべきだ。皆さんと同じような批判をした人はこれまでも多くいたし、これからも現れるだろう。 areomagazine.com/2019/08/20/sev…
2019-09-29 13:34:24ここで紹介されている”Seven Key Misconceptions about Evolutionary Psychology”(『進化心理学に関する7つの重大な誤解』)が興味深いので、以下に要約してみる。 twitter.com/selfcomestomin…
2020-01-02 00:10:12誤解1:進化と学習は行動に関する対立的な説明だ ・人やサルが蛇への恐怖を抱きやすいのは、他への恐怖に比して進化的に学習しやすいという話。 ・そもそも学習は進化的に脳に備わった機能。 子供と子犬に言語や理論を教えた際の学習成績が異なるのは、脳神経認知メカニズムが進化的に異なるから。
2020-01-02 00:14:23・学習と進化は分析次元が異なる。学習は至近的説明で、進化は究極的説明だ。学習と進化は矛盾・対立せず、適合的に成り立つ説明である。 twitter.com/motidukinoyoru…
2020-01-02 00:14:42誤解2:進化産物は生誕時点で存在していなければならない(あるいは発達初期に発生しなければならない) ・進化心理学者は意思、身体、脳の全てに関する相互作用説に同意している。つまり、遺伝子と環境で共同的に決定すると考える。 ・むしろ、環境が適応・進化を駆動する。
2020-01-02 00:15:42誤解3:進化論は遺伝子決定論だ ・大多数の人々は、 適応に遺伝子的基礎があることと、遺伝的に決定されることを混同してしまっている。 ・また多くの人々は、種特異的な進化メカニズムにおいて遺伝率がゼロである(*元々多型のもととなる遺伝子は普遍的に共有されているため)ことに無知である。
2020-01-02 00:17:21誤解4:文化ごとに行動が異なるならば、それは進化による産物ではない ・進化心理学が想定するのは、行動の超文化的共通ではなく、情報処理メカニズムの超文化的共通。 ・例えば、我々は別の地域で別の言語を習得するが、言語を学ぶという認知機能自体は進化的産物であり、文化超越的に共通する。
2020-01-02 00:18:40誤解5:進化心理学は個人差に注意を払っていない ・進化心理学の勃興当初は、全体的および各性別の傾向に基づいたlow-hanging fruitsの研究に終始していたことは否めない。 ・しかし、ここ20年で個人差(性内個人差も含む)に関する進化心理学的研究が次々と出ていることも事実である。
2020-01-02 00:18:56誤解6:進化心理学者は、全てが適応の産物だと考えている。 ・進化心理学者は明示的に、「進化は適応、副産物、ノイズの3つを生み出す」と述べ、副産物に関する仮説提唱や研究を行なっている。 ・例えば、レイシズムは進化上の副産物ではあるが、断じて適応ではなく、また除去可能である。
2020-01-02 00:20:18誤解7:進化心理学的仮説はJust-So Stories(尤もらしい作り話)に過ぎない ・Top-Down(理論から仮説を形成して検証する手法)にせよ、Bottom-Up(事実・観察から仮説を形成して検証する手法)にせよ、進化心理学者は仮説検証実験・研究を豊富に行なっており、Just-So Storyに範疇に留まらない。
2020-01-02 00:22:27