#2019下半期短歌大賞 30首
サリンジャーの新訳読めば若者は「すごくうれしいかも」と喜ぶ /松村由利子『光のアラベスク』 #2019下半期短歌大賞 1/30
2020-01-01 17:47:13しわしわのチューブの端をまるめたり思いがけなくほとばしる赤 /加藤治郎『ハレアカラ』 #2019下半期短歌大賞 4/30
2020-01-01 17:48:46おとなしい人やと噂されしのち落ち込んでいるということになる /小川佳世子『ゆきふる』 #2019下半期短歌大賞 5/30
2020-01-01 17:49:17蝙蝠傘(かうもり)はさすとき恐ろしき音したりゴワッと黒き空はひらきぬ /川野里子『硝子の島』 #2019下半期短歌大賞 9/30
2020-01-01 18:13:34他人(ひと)の記憶に入りゆくような夕まぐれ路地に醤油の焦げるにおいす /久々湊盈子『世界黄昏』 #2019下半期短歌大賞 10/30
2020-01-01 18:14:05蛇を首にかけた写真があるといい母は自分の部屋に戻った /小坂井大輔『平和園に帰ろうよ』 #2019下半期短歌大賞 13/30
2020-01-01 18:15:29街遠き電光ニウス夜の闇に消え行きながらかぎりなきかも /近藤芳美『静かなる意志』 #2019下半期短歌大賞 16/30
2020-01-01 18:56:56暗くしてパソコン画面を特別な四角だと思って映画みる /永井祐『短歌研究』2019年6月号 #2019下半期短歌大賞 18/30
2020-01-01 18:58:53あちこちに同時にじぶんがまんかいになつてゐてぶきみなんだな サクラ /渡辺松男『短歌研究』2019年6月号 #2019下半期短歌大賞 19/30
2020-01-01 18:59:23ああとなる あそこでスルーしていてもここでクリックしていただろうと /新道拓明『短歌研究』2019年9月号 #2019下半期短歌大賞 20/30
2020-01-01 19:00:05目を細めてばかりの夏で、あなただけがぼくを知ってるようだったから /初谷むい『短歌研究』2019年9月号 #2019下半期短歌大賞 21/30
2020-01-01 19:00:31クレッシェンドで終わる曲きくそういった言葉に反論しなくてもいい /佐藤真美『未来』2019年6月号 #2019下半期短歌大賞 22/30
2020-01-01 19:19:52戸を開ければピアノの練習などするが閉じれば止まるオルゴール少年 /野樹かずみ『未来』2019年8月号 #2019下半期短歌大賞 23/30
2020-01-01 19:20:41イヤリング落として探す指先がパイナップルの皮を拾いぬ /佐藤真美『未来』2019年8月号 #2019下半期短歌大賞 24/30
2020-01-01 19:21:08うつむけば泣けてしまえる家路にてこころのぽん酢の蓋は開きおり /御殿山みなみ「みずつき8」 #2019下半期短歌大賞 25/30
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