茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2422回「ゴーン被告という呼称を無反省に使うたびにアホさをさらけ出す日本のメディア」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２４２２回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ゴーンさんが国外逃亡したことについての続報がいろいろあるけれども、日本の司法が大きな問題を抱えていることは事実で、ゴーンさんに言われなくても本当は自分たちで考えて改善しなければならないのだと思う。それと連動して、日本のメディアもまた、致命的な欠陥を抱えている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

相変わらず日本の新聞やテレビは「ゴーン被告」と報じている。最初は「ゴーン容疑者」でそのあと「ゴーン被告」と書いて、さらに「ゴーン受刑者」と書く予定だったんだろう。本当にダサい。単に「ゴーン氏」とか「ゴーンさん」でいい。このような肩書呼称の無反省な使用は予断を与える。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ある人が、刑事手続の対象になっているということと、その人の人間としての存在は別である。少なくとも一部でしかない。だから、容疑者だろうが、被告だろうが、受刑者だろうが、「ゴーン氏」でいい。それをメディアが横並びでなんの批評性もなく使っているところに、ジャーナリズム精神ゼロを感じる。

茂木健一郎 @kenichiromogi

「ゴーン容疑者」などと言うようになった前は、日本のメディアは呼び捨てにしていた。カルロスゴーンを逮捕しました、などと報じていたのである。呼び捨てはあまりにも失礼だというので「容疑者」と呼ぶことにしたのだけれども、つまり背後にあるのは差別意識、社会的制裁を加えようというチンケな発想

茂木健一郎 @kenichiromogi

ゴーンさん指摘の、欠陥だらけの日本の司法。の司法と一体となった日本のメディアも無反省にしかも横並びに（ここが信じられない。各メディアで、各記者が、自分の判断で呼称を決めればいいのに、横並び思考停止でだらだらとゴーン被告などと言い続けているところが全く信用できない）愚行を繰り返す

茂木健一郎 @kenichiromogi

誰かが、テレビの情報番組かなにかで○○容疑者と言わずに○○さんとか言ってたら、アナウンサーが○○容疑者と訂正していた場面があったが、こういう思考停止の形式主義がいかに人権に反するかを、日本のメディア関係者はなぜ気づかないのか。「ゴーン被告」と書くたびに、アホさをさらけだしている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２４２２回、「ゴーン被告という呼称を無反省に使うたびにアホさをさらけ出す日本のメディア」をテーマに６つのツイートをお届けしました。