謎の肺炎再び (2) 日本でも初の武漢肺炎感染者/タイで二人目の感染者/韓国でも感染者確認/中国の死亡者6名に

「謎の肺炎再び (1)」 から続いています。

【ベトナム】14日、新型コロナウィルス（武漢肺炎）の疑い例が２件確認された。二人とも新型肺炎が発生した中国武漢帰りで、隔離入院し検査中。

【香港】1月16日正午までに疑い例2件増え計78件に。香港では最新の入院患者6人を除き既に退院しており、現在までに確認された感染者は出ていない。

【香港】中国武漢当局から提供を受けていた新型コロナウィルスの遺伝子配列をもとに、香港大学で新しい検査方法を開発。これにより検査時間が更に短縮され、６～８時間で結果がわかるという。

【武漢】新型肺炎で二人目の死亡者が出た。昨年12月31日に発病し、今月４日症状が悪化した69歳男性が15日0時45分亡くなった。

これまでに公表されている感染者は41人で、うち12人は回復し退院。重症者が５人残っている。患者と密接な接触があった者は計763人にのぼり、うち119人は現在観察下にあり、644人は観察期間が終了している。

【香港】日本でも新型肺炎の感染者が出たニュースは、翌17日に香港最大手の「東方日報」などでも一面で大々的に報道された。

【香港】17日正午までに疑い例4件増え計82件に。

新しく増えた患者は24歳から43歳の男性3人と女性1人で、現在あわせて6名が隔離入院中。他は退院しており、感染が確認されたケースは出ていないが、武漢の死者が２名に増え、日本など海外でも感染例が確認されていることから、引き続き厳重な警戒態勢を取る。過去14日以内に武漢に滞在し、発熱や呼吸器系統など肺炎のような症状がある者は隔離の必要がある。

【タイ】17日、二人目の新型肺炎感染者が確認された。患者は武漢から来た74歳の中国籍の女性で、今月５日に発熱などの症状があり、13日バンコクに到着。現在隔離病棟で治療を受けている。

タイ衛生当局によると、患者と言葉が通じないため患者の身元について詳しいことはわかっていないが、退院したら観光を続けたいと語っているという。

【武漢】新型コロナウィルス肺炎感染者4名増え計45名に。うち2名は死亡、重症5名、退院15名。

新しく増えた４名と密接な接触があったのはあわせて763人、うち98人は観察下にあり、665人は解除された。

写真は患者が治療を受けている金銀潭医院。

【香港】18日正午までに疑い例9件増え計89件に。

うち80歳の女性が、新型肺炎への感染は確認されていないが重症。

9歳男児　アデノウィルス
50歳女性　不明
80歳女性　不明　重症
55歳女性　A型インフルエンザH1
57歳男性　不明
4歳女児　アデノウィルス、A型インフルエンザH3、RSウィルス
2歳男児　アデノウィルス、呼吸道合胞病毒
39歳男性　ライノウィルス、エンテロウィルス
60歳男性　不明

【武漢】19日深夜０時の更新情報によると、30歳から79歳までの男性12名、女性5名、あわせて17名の新型コロナウィルス肺炎（通称「武漢肺炎」）感染が確認された。うち2名は重症、4名は既に退院している。

武漢では夫が発病した後、主要発生源と見られる市場に立ち寄っていない妻が遅れて感染した例があることから、ヒトからヒトへの感染の疑いが強まっている。

【上海】武漢肺炎は中国本土では武漢以外では公式発表がないが、日本やタイに既に飛び火していることから、他の地域にも拡散しているとみられている。

香港の中国語メディアではかねてより香港と隣接する深圳などで新型肺炎の疑い例が出ているとの報道をしており、英字紙「South China Morning Post」でも18日、上海や深圳でも疑い例が出ていると報じたため、日本など海外メディアも後追い報道している。

China coronavirus: at least three suspected cases found in Shenzhen, Shanghai, sources say
(South China Morning Post　2020-1-18　18:23HKT)
https://www.scmp.com/news/china/society/article/3046681/china-coronavirus-least-three-suspected-cases-found-shenzhen

【香港】19日正午までに疑い例11件増え計99件に。

新規患者は3歳から87歳までの男性6人と女性5人で、4名を除きインフルエンザなど一般的なウィルスを確認。

【北京】中国では武漢以外でも北京と深圳で感染者が確認された。

中心地の武漢では過去２日の間に感染者の公表数が136人に急増、うち1名が死亡した。これまでの患者あわせて計198人、3名死亡、25人退院、治療中の患者は170人でうち危篤9人、重症35人、軽症126人。

深圳の患者は66歳の男性で、昨年12月29日に武漢に帰省し、今年1月3日に発熱などの症状が現れたという。翌日深圳に戻り医者にかかった後11日に市内の指定病院に隔離。19日に新型肺炎が確認された。

【香港・マカオ】20日までの広東省各地と香港・マカオの状況。

香港　疑い例117件　感染確定は無し
マカオ　疑い例13件　感染確定は無し
珠海　3件確定
深圳　9件確定
湛江　1件確定
恵州　1件確定

【広州】2003年のSARS蔓延で一躍有名となった鍾南山教授が広東省政府の記者会見で、新型肺炎はヒトからヒトに感染すると断定。今のところ有効な薬はないという。

謎の肺炎再び (3) につづく