ストレイトロード:ルート140(46周目)

オリジナル短編「ストレイトロード」のコンビが毎日お届けしている、掌編という名の習作。今回は2251~2300+おまけ。 終盤のリクエスト回以降を除き「動画(映像)」を共通テーマとして書いていました。各話の内容につながりはありません。 今後も引き続き1日1組つぶやいていきます。 続きを読む
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2020年を迎えましたね。
引き続きよろしくお願いいたします。

Rista(化屋月華堂) @Rista_Bakeya
【謹賀新年】 「本当に好きなのね、このおもちゃ」 新年のご挨拶……の合間のひとこま。なんて。 2020年も化屋月華堂をよろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/6KmJH4oMHE
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Rista(化屋月華堂) @Rista_Bakeya
bakeya-gekkado.booth.pm 化屋の通販、最後に追加したのがストラップだったので謎の魚がいっぱいいるサムネイルになってますが、本もあります。 というか本の方が多いです。 風の魔女が旅先でいろんな出来事に触れる話が一番多いです。

今回の本編

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「こんな時代じゃなければって上司は言うんですよ」藍を取材していた記者が録画を止めてから言った。愛嬌ある少女として映えるのに、恐ろしい能力の印象がついたのが惜しいと。「じゃあその路線でもっと撮ってよ」本人にカメラを奪われた。記録された映像を勝手に再生する姿は確かに魔女らしくはない。
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140文字で描く練習、2251。愛嬌。
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ゴーグルを装着すると正面に昨日会った怪物が現れた。見る者を威圧する迫力はよく再現できていたが、直後に手足の不自然な動きが脱力を誘った。合成映像を作る機器の性能が足りないようだ。「わたしが送った動画ちゃんと見たの?」装置から脱出した藍が同じポーズを取った。こちらも威圧できていない。
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140文字で描く練習、2252。威圧。
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有名人が撮影機材を従えて歩けば、浮かれた人々がレンズの前に立とうとついてくる。理由はどうあれ地元が取材されること自体を特別に感じるのはいつの時代も同じらしい。「やめろと言っても聞かないでしょ?」藍は取材班に提案した。翌朝、彼らは一人歩く魔女を遠くから撮影した。乱入者はいなかった。
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140文字で描く練習、2253。浮かれる。 特別なのは何か。
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「あの、助けて」藍の後ろにいた男が気の抜けた声を発した。敵意に囲まれた現場には場違いな一人を、無言の指示を受けて連れ出した。「怖い人達の会社とは知らなくて」製品の営業に行ったら絡まれたと言う。震える彼に警察への通報を任せ、扉を大きく開けた。魔女が売り込むのは悪事を暴く手さばきだ。
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140文字で描く練習、2254。営業。 ひとつの活躍が次を呼ぶ。
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打ち合わせの後、取材班は次の町で魔女の到着を撮る為先に発った。が、その一人が支度中の私達の前に現れた。「気づいたら皆いなくなってて」話を聞いた藍が空を見上げ、難しい顔をした。「一応みんな無事。目的地に向かってる」事件性はないと安堵した直後、置き去りの意味を悟った職員が泣き出した。
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140文字で描く練習、2255。置き去り。
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封鎖された建物の中で古い携帯端末が見つかった。幸い充電池を交換しただけで問題なく再起動し、持ち主に繋がる情報も取り出せた。「写真も残ってる」連絡を試みる間、藍はずっと端末を見ていた。何か気になる画像でも出てきたのか。「わたしのより画質いい。欲しい」気になったのは本体の方だったか。
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140文字で描く練習、2256。画質。 混乱した世界ではきっと技術の進展の方向が変わる。
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今より資源が不足した世界を疑似体験できる。そんな看板の先は一見ただの空き部屋だった。「これのどこが疑似なの?」藍が天井の防犯カメラを睨むが、触れたスイッチはどれも作動しない。電力や水の喪失を演出したのかと拍子抜けした矢先、隣室から着ぐるみが飛び込んできた。壁の強度も失われていた。
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140文字で描く練習、2257。疑似。 「擬似」との違いを調べて驚いた。言葉はどんどん枝葉を生やすものらしい。
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集めた画像を取り込み室内に投影すると、子供達の空想を詰め込んだ世界が壁一面を覆い尽くした。天井を飛び回る拙い絵の多くは空への憧れを形にした内容だった。平たい翼は鳥か飛行機か。鉛筆のロケットが道を切り開き、月の蟹は赤いはさみを振り回す。昨夜藍が語った旅の話に影響されたのは明らかだ。
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140文字で描く練習、2258。空想。
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「こいつは模造品だ。騙されると思ったか」商人は言うが、藍の手に戻された鱗は紛れもなく怪物退治で得た本物だ。その時の映像を見せようと端末を出したら、雇い主に制止された。「現物を見たいのね?」撤退表明ではなく確認だろう。商人には今の内に断ってほしい。現物と称して何を呼ぶかわからない。
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140文字で描く練習、2259。現物。
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練習道具を抱えた怪物が飛翔した。もう警察を呼ぶ時間はない。呆然とする少年の一人に藍がボールを押しつけた。「あいつに向かって投げて!」「届くわけないよ」「わたしが届かせるから早く!」半信半疑の投手が直球を投げた。豪速球が追い風に乗り空を駆け上がる。端末を向けるも撮影が追いつかない。
Rista(化屋月華堂) @Rista_Bakeya
140文字で描く練習、2260。豪速球。
Rista(化屋月華堂) @Rista_Bakeya
「中身は映さないでね」藍が冗談めかした発言と撮影者と笑い合う間に、私は彼女から預かった財布を点検した。細工された紙幣も不自然な切れ込みもない。「特におかしな点は」青年は微笑み、懐からカードを出した。「これと同じものは?」再び見ると、確かにあった。細工されたのは探す私の意識だった。
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