マンガ「商人勇者は異世界を牛耳る」はなろうスコッパーとしての腕が試される。
今回紹介するマンガ。
意外と面白かった!!ただ、なろう的にも経済方面でもガチなものじゃないから読みながら色々考えていく面白さやね 十一屋翠 の 商人勇者は異世界を牛耳る!~栽培スキルでなんでも増やしちゃいます~ 1巻 (マッグガーデンコミックスBeat'sシリーズ) を Amazon でチェック! amzn.to/2RHAb8P
2020-01-23 13:03:38この作品はなろうスコッパーほど評価に悩むと思う。
「商人勇者は異世界を牛耳る! 」の魅力としては ・1話があまりにもシュールで笑える ・2話以降は意外としっかりと経済もの(であることをふりかざさないでカジュアルに描いてる) ・なろうの弱点を真似しないで、設定とストーリーがちゃんと噛み合ってる この3点ではないかな? pic.twitter.com/Sj3UzEZj3w
2020-01-23 13:08:15まず、1話がくっそシュールだったので、ぼくは 「これは笑って楽しめるクソマンガ枠で、紹介したらいいや」 とあんまり期待しないで1巻を購入。 だって、酒の勢いで酒を埋めて「おおきくなーれ」ってやったら、大きくなるんですよ!? なんですか、このバカマンガは!? これに良作判断は下せんよ… pic.twitter.com/ody3H5lclE
2020-01-23 13:08:21いや、1話からなろうのテンプレを細かく破ってるから実は「良作の気配」はあるんだよ? 主人公が生前から夢や目標がしっかりしてて、それを異世界で叶えるって話、割といい話だから実はちゃんとしとるねんで? せやけど、これで良作判断したら、商用作品に失礼やから…無理やって。安心できんわ pic.twitter.com/XSxzDgedei
2020-01-23 13:08:281話での良作の気配はもう1つあって、それが主人公が(酒の勢いで)偶然見つけたスキルの使い方が他にやってる人がいなかったということ。 コレ自体はリアルな描写で面白いんだけど…「スキルの行き過ぎた応用」ってもうなろうの失敗作が散々やってるじゃん? だから、これを見てもまだ確信できず pic.twitter.com/ZvZo3jgRX3
2020-01-23 13:08:31失敗から生まれた発明、市場がまだ気づいてない強み…この辺のことって面白いし、実話でも似たような事例は存在するんだけど…なろうはこれを悪用したり、メルヘンチックにしちゃう作品が多くて安心できないんだよ。 だから、良作だと1話で判断するのはすごく難しくなってる。 故に最初はクソかと…
2020-01-23 13:08:322話以降を読んで行くと…怪力娘のヒロインを仲間にする話に突入していく。 これも即落ちじゃないところで良作っぽい気配を出してくるんだけど…まだ、安心できない。 安心したのは「この怪力娘、主人公が仲間にしないと活躍できないなぁ…」と納得できる設定が色々出てきたから。 pic.twitter.com/JptxGvwvi9
2020-01-23 13:08:35ただ、なろうの駄作でも「主人公のところでしか活躍できないやつ」を出すところまでは行く。 奴隷とか、魔物とかを手懐ける形で。 だからしばらくは頭抱えてた。 ただ、安易に仲間にならないでちゃんと段階を描いているのを見てこのマンガすげーなぁ…と思うようになってくる。 これは良作だと
2020-01-23 13:08:35この作品って商人要素を経済として厳密に正しいことよりも 「世の中が気づいてないことにいち早く気づく」 「自分のスキルにマッチした仲間や商法を確立していく」 というカジュアルな方向で本質をなぞっていく作品だからこそ誰でも読める敷居の低さと面白さが両立されてる。 だからこそ、評価むずい
2020-01-23 13:08:36作品のポジショニングが独特で 「これ、なろうファン的にはクソ濃度が足りないし、経済小説っぽい良作なろうが好きな人にはちょっとライト過ぎない?」 という間のステップに位置する作品なんだ。 だからこそ(さりげない描写が)すごいと思った反面、どう語るか悩んだ。 この位置の作品って難しいよ
2020-01-23 13:08:36もっと経済に寄せたものを読みたい人にはぼくは戦国小町苦労譚と、異世界薬局をおすすめする。 戦国小町苦労譚は現代の技術で当時高価だったものを下げるイノベーションを起こす話。 異世界薬局はナーロッパに医学を持ち込んだ結果政治や人々の先入観とも向き合う話。 この2つはガチ寄りな作品
2020-01-23 13:08:36戦国小町苦労譚のまとめ
カジュアルに経済をなぞってて面白いなろうって森田季節さんの 「若者の黒魔法が深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です(amzn.to/2tzllJF)」 があるだけで、他にこのポジションの作品って見たことない。 ちなみに黒魔法、お色気マンガと扱われがち
2020-01-23 13:08:37森田季節さんのなろう作品が頭おかしすぎてみんな馬鹿だと思ってるけど、あの人くっそ頭ええからな??(京大卒&大学院在学中デビュー)
自然体で頭良すぎて、なろうレベルまで偏差値落とさないと読まれたりアニメ化しないだけだぞ!
ついでにいうと、森田季節さんのブログ読んでほしい。
なろうではっちゃけてる方が仮の姿だとよくわかるから。
森田鉄道
尖らせていないからこそ、初心者や小難しいマンガが苦手な人でも読みやすいから是非読んでほしい…と思う。 一方で、尖らせてないからこそ「この作品の立ち位置はどこだろう?」と読みながらしばらく判断に困った作品でもあります。 良さであり、敷居の高さはそこかな…と。
2020-01-23 13:08:37さて問題の経済描写だけど…色んなところを浅く広く抑えてる。 イノベーターポジションとして試行錯誤する話を描いたり、 商人の才能を活かして問題のある怪力娘を自分だけが雇えるパートナーとして引き入れてみたり、 値段や相場について考えてみたりとけっこう商人をちゃんとやってる。 pic.twitter.com/NnJEPTRfJ2
2020-01-23 13:08:41この扱いがカジュアルだから、これが経済系の作品だと思って読む人はほぼいないレベルだけど…実はゲームやナーロッパレベルの商人を描いているようで、経済やビジネスの本質を押さえて描き入れられてる作品。 いい意味で初心者向けというか、子どもにわかりやすいからこそ逆にこれから入ってほしい
2020-01-23 13:08:42このカジュアルながら堅実に抑えてくる感じがぼくは読んでて面白かった。 しばらく、色んな作品とのバランスや失敗するパターンなど色々考えすぎてしまったが、逆に先入観なしで読むとちゃんと抑えるところ抑えてて面白いのかな…と思いました。 毒されてますね…ぼくも。
2020-01-23 13:08:43というわけで、イロモノに見えて意外と堅実な面白さを持つ「商人勇者は異世界を牛耳る!」。一度手にとって見てはいかがでしょうか。 十一屋翠 の 商人勇者は異世界を牛耳る!~栽培スキルでなんでも増やしちゃいます~ 1巻 を Amazon でチェック! amzn.to/2RHAb8P
2020-01-23 13:08:43経済色や作品のリアリティーの部分、もっと語って欲しい人はブログでどうぞ。
【ブログ更新】これは掘り出し物でした。原作かマンガ家がかなりおちゃらけて描いてるけど、意外とちゃんと経済を描いた作品で良作でした マンガ「商人勇者は異世界を牛耳る」が思いの外、経済の本質の詰まった話だった!! tm2501.com/entry/post-244…
2020-01-23 11:57:18おまけ
マンガ家の画風で賛否分かれているけど…俺はけっこうこの絵柄かわええと思うで?
癖はあると思うけど、シリーズ続いてくうちに受け入れられていきそう…。