医療安全の考えかた

医療関係の施設で医療ミスを防ぐためにどのようなことを考えて実行しているかについて解説していきます。
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

これは、旅人が雪原だと思い込んでいた(安全だという誤ったメンタルモデルを持っていた)場所が、実は落ちたら死んでしまうような凍った湖の上だったということを知って驚いたという図式ですね。これは言ってしまえばインシデントでしょう。湖に落ちてしまえばアクシデントですが・・・

2020-01-25 22:59:02
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

医療現場でもこれはあり得ます。 例えばKCLの注射液の原液を注射のシリンジに詰めて、それを患者に静脈注射しようとしたスタッフがいるとします。 私がそれを見たら、取り乱して何が何でも止めるでしょう。患者の心臓が止まってしまいますからね。

2020-01-25 23:00:55
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

しかしながら、知識がない人から見れば、なんてことのない風景に見えるわけです。 つまり、KCLの静注は危ない、というメンタルモデルが共有されないからわからないわけですね。

2020-01-25 23:01:52
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

医療安全の確保のために、国は全職員対象の講習会を定期的に開催することを求めています。(義務です) そのような場で各スタッフが医療現場にどのような危険が潜んでいるかを共有して、同じメンタルモデルを持てるように職員の教育をしているのです。

2020-01-25 23:03:18
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

医療安全は学問として研究され、医療のミスを減らすための取り組みをたくさん行っています。 前に述べた、ハインリッヒの法則では300件の些細な失敗が1件の大きなアクシデントにつながるとされています。細かなミス自体を減らしていく事が、大事故を防ぐ一番の近道、というわけですね。

2020-01-25 23:06:26
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

長くなりましたが医療安全の考え方についてまとめます。 ①人はミスを犯すものなので犯しづらくするための仕組み作りが大切。 ②ミスが起こった場合は速やかに共有して、分析、対策が重要。 ③起こりうる潜在的な危険について日頃から共有しておくことも大切。

2020-01-25 23:08:24
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

人命を預かる以上、アクシデントは起こしてはならないものです。 正しい対応をして少しでもミスが減らせるようにしていきたいですね。

2020-01-25 23:09:11