歴代プリキュアシリーズ作品 5段階評価喋り ②（ふたりはプリキュア Splash☆Star）#precure

猫 @nekolovercat

歴代プリキュア5段階評価喋り ・ふたりはプリキュア Splash☆Star 　好み度：☆☆☆☆☆ 　完成度：☆☆☆☆ pic.twitter.com/vJAVcuRAp2

猫 @nekolovercat

ふたりはプリキュア（初代）、MHから、カラッと明るい雰囲気に一新された作品 初代、MHがなぎほの・ひかりの人間関係中心とした女子中学生の‘リアル’を描こうとした作風なのに対し、こちらは咲舞が自然豊かな街に生きる人々の生活の中に入り込んだ様の雰囲気描写に重きが置かれている pic.twitter.com/fM1KHRbhBL

猫 @nekolovercat

人々が街で生き生きと生活する明るさの雰囲気描写を重視したため、設定が男女共学の普通の公立中学になったり、咲舞の性格・部活上の立場もなぎほのほど強烈だったり責任感が強いものでなかったりして、主人公のキャラ個性面は初代に比べてかなり希釈された感 視聴者受けが悪かったのはそのあたりか

猫 @nekolovercat

今も少数の根強いファンがいる、1年で打ち切られた不遇の作品というのが一般評だが、歴代プリキュアでの様式比較を行った場合、直接の後継作品がこのS☆Sだけという初代・MHと違い、（S☆Sは）まほプリ、ハグプリ、スタプリ（まだ1話放映前なのであくまで予想だが、恐らくヒープリとも）と共通項が多い

猫 @nekolovercat

S☆Sの特徴（歴代での独自性）として豊かな自然描写、精霊の力による戦い方があるが、初代・MHをある程度踏襲しているともいえる 優れた自然描写は特定回で初代・MHにもあったし、精霊の力による戦い方はMHのプリキュアスパークルブレスを召喚する際の、希望の力への訴えによるパワーアップに似ている

猫 @nekolovercat

個々の作品論にはさほど寄与しないが、よく好まれる『歴代最強プリキュア』には、大体S☆Sかハピネスチャージが引き合いに出される 飛行可能＋技のデパートのハピチャは言うまでもないが、S☆Sの精霊の力はバリア・遠隔攻撃・集中力による部分強化なども出来、汎用性が高すぎる 二作品は妥当でしょう pic.twitter.com/m3DXbCMipp

猫 @nekolovercat

初代・MHとの決定的な違いは、映像の明度を上げて明るい雰囲気を演出したことと、その明るさ基調による一層のコミカル重視路線からダークフォールの敵幹部が数多く人々の生活に直接入り込んでくること 1クール過ぎたあたりから、ほぼ全ての敵幹部が入り込んでくる

猫 @nekolovercat

この敵幹部の（人々の生活に）入り込む様から、街の人々の生活描写に重きを置いたS☆Sの作品特徴が一層明らかになる 自分で店を開く、主人公咲の家にパンを買いに来る、祭りを楽しむ… 入り込むというより‘溶け込む’と言っていいレベルで、単なるネタとしての賑やかしを超えて街の生活感を演出している

猫 @nekolovercat

この敵幹部の咲舞（人々）の生活への溶け込みで最も重要なのが満と薫だが、彼女達の（潜入からの）改心過程は後の他プリキュアシリーズと似ているようでやや特殊

猫 @nekolovercat

後のプリキュアシリーズでの敵幹部の改心はプリキュア・妖精との個別接点によるところが大きい プリキュア・妖精の人徳や過去の関係性がほぼ全てのウェイトを占める

猫 @nekolovercat

しかし、人々の生活描写を重視するS☆Sでは、満と薫の改心は必ずしも咲舞二人の人徳面に打たれてだけのものではない もちろん咲舞の満と薫への接し方は極めて重要だが、学校の他生徒や街の人々、咲の妹みのりといった、プリキュア以外の人々の温かみに触れてもまた心が動いていく

猫 @nekolovercat

いわば人々の包容力と言っていいものが改心にあたって重要な契機となっている 改心プリキュアとして最も名高いラブせつ関係と異なり、咲も舞も別に（ラブがしたようには）満と薫を特別扱いはしない 世間の生活面を知らない転校生としての配慮はあるが、触れ方は他クラスメイトと何ら異なるところは無い

猫 @nekolovercat

もちろん改心にあたって決定的なのは咲舞と咲の妹みのりだが、学校生徒や街の人々に触れて微かに心が動いていく様も丁寧に描かれている この風にそよぐ草葉のような繊細な機微は後のプリキュア作品にはまず見られないものとなっている 人々の生き生きした生活描写重視のS☆Sならではといえるでしょう

猫 @nekolovercat

この人々の生活雰囲気を描写する様 意外なところでハグプリに受け継がれている お仕事体験やえみルー絡みでです

猫 @nekolovercat

えみルーは一部に鮮烈な印象を与えたが、それはルールーの改心がはな達プリキュアだけの影響によるものでない点、有名な他プリキュア作品の改心過程と異なったからでしょう（最後はえみるもプリキュアになるが） また、気まずい結果になる歓迎会や、お仕事体験での保育園にもルールーは深く関わった

猫 @nekolovercat

えみルーがプリキュアへの願望を発した際の、「ふたりはプリキュア！」の名乗りパロが話題となったが、これは初代でなくS☆Sの方でしょう ルールー（えみルー）絡みの多くがS☆Sリスペクトしたらしき話作りとなっている

猫 @nekolovercat

作品としての生活感描写を演出する咲舞周辺の人々（？）では特に咲の妹みのりと飼い猫コロネが印象強いです

猫 @nekolovercat

咲の妹みのりのキャラ造型は際立っている なぎさの弟亮太もいい感じだったが、みのりさんは歴代でも最高度にリアリティある登場人物でしょう 行動、会話内容、（声優）演技、全てが現実の小さな女の子のそのまま その性質そのままでストーリー上重要な役割を果たさせるのですから、奇跡的と言っていい

猫 @nekolovercat

コロネは愛猫家にはたまらない プリキュアシリーズにはスイプリ、まほプリ、プリアラ他で、数多くの猫（妖精含む）が出てくるが、緑豊かな自然描写に力を発揮したS☆S作品におけるコロネさんは毛の質感が素晴らしすぎる みのりさんが膝の上に乗せてなでなでしてるシーンは猫好きを痺れさせます

猫 @nekolovercat

S☆Sに最も似た作品を歴代で他に探すなら10年後のまほプリでしょう（私は現時点で未放送のヒープリにより近い後継性を期待していますが） ふたりプリキュア、何気ない日常描写を重視した明るく爽やか・健全な雰囲気、敵幹部の作り 奇しくもみのりさんとモフルンの声優一致も togetter.com/li/1447320

猫 @nekolovercat

また、大きな反響を巻き起こした直近のスタプリ映画の「私達は星」の歌詞を聴くとこれもまたS☆Sを想起してしまう 明るく生き生きとした人々の生活、街の豊かな自然の様によってかえって浮き彫りとなる生命の儚さ、貴さ 『Splash☆Star』のタイトル回収の仕方は歴代で最も美しい pic.twitter.com/IpazSooT5R

猫 @nekolovercat

その他 S☆Sのラスボスは歴代で最も‘美学’を感じさせます ムープは全妖精でトップレベルに好きだったりして。声が可愛すぎる 数多くのダークフォールボケで一番好きなのは、 アクダイカーン「ミズ・シタターレよ…お前の使命は何だ…」 ミズ・シタターレ「えっ!?　名前!?」

猫 @nekolovercat

ここまで述べてきたように、私にとってS☆Sは様式比較面でまほプリ、ハグプリ、スタプリ（あとひょっとしてヒープリ）に近しさを感じさせます 最近のプリキュア作品が好きという人にはS☆Sはぜひ視聴していただく思います

猫 @nekolovercat

（プリキュア活動面以外での）大きな外部事件や人間関係の確執といった派手さを求めるより、明るく美しい映像を通して、咲舞たちの日々の生き生きした生活に没入し、共に過ごす感覚を得る 『ふたりはプリキュア Splash☆Star』はそうした視聴態度が最も相応しい作品に思われます

猫 @nekolovercat

幻となった二期ですが、もし実現していたら咲さんの妹のみのりさんが野球を始めるストーリー等考えられたでしょう 名門校のエース・天才として極めて重大な立場のなぎほのは3年に進級したMHで部長としての深い物語を見せたが、より広く人々の生活を描くS☆Sではみのりさん達が重要な位置を占めそうです