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2020年2月10日

【文学】拙訳『ツァラツストラはかく語りき』(随時更新)

本年三月頃まで、活動に多く時間が割けなくなりました。そこでアカウントの活動維持のための苦肉の策として、急遽ニーチェの『ツァラツストラ』の翻訳をします。
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前置き

ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

中の人「会議をするぞ」 独語独文「拝承」 中の人「最近、あまりに忙しすぎたり体調が優れなかったりして活動ができない」 独語独文「昨日何ツイートしたかの報告がボットで入ってるだけで、しかもツイート数ゼロが続いてますよね」 中の人「これではフォロワーさんに申し訳が立たない」

2020-01-19 13:51:39
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

独語独文「そこで苦肉の策として、プロジェクトグーテンベルクのテキストから『ツァラツストラ』を翻訳しようとしたわけですが」 中の人「頓挫しかねない状況だな」 独語独文「3月ごろまではこんな有様が続きますよね」 中の人「そうだな。だからせめて優先事項を立て直すぞ」

2020-01-19 13:51:40
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

中の人「俺としては文法の短編を書きたい。ネタもある。しかし文章にする手間がかけられない」 独語独文「無理は元も子もなくなる元ですよ。やりたいこととやれることを分けましょう」 中の人「そうだな。当座3月までは『ツァラツストラ』を訳せる限り訳すが、他は手がつけられない」

2020-01-19 13:51:40
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

独語独文「では3月までは地道に翻訳しましょう。ツイートできる時に。何もしないよりはマシです」 中の人「そうだなあ。残念というか、それも大変なんだが、やれることをしていくしかないか」 独語独文「ではそのように決議いたしますか?」 中の人「そのように決議だ。よろしく頼む」

2020-01-19 13:51:40

本編 第一部 第一章

ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 原文1 Erster Theil Zarathustra’s Vorrede. 1. Als Zarathustra dreissig Jahr alt war, verliess er seine Heimat und den See seiner Heimat und ging in das Gebirge. Hier genoss er seines Geistes und seiner Einsamkeit und wurde dessen zehn Jahr nicht müde.

2020-01-12 14:02:53
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 訳文1 第一部 ツァラツストラの序文 ツァラツストラは三十歳の時、故郷とその湖を離れて山に分け入った。ここで彼は 精神と孤独とを楽しんみ、十年間は飽きることを知らなかった。

2020-01-12 14:03:10
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

解説/疑問 1 genoss は genießen (味わう・楽しむ)の過去形だが、何故か後ろに2格(属格)を取っている。辞書によると4格(対格)の用法しか載っていない。古い使い方なのだろうか?

2020-01-12 14:06:30
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 原文 2 Endlich aber verwandelte sich sein Herz,—und eines Morgens stand er mit der Morgenröthe auf, trat vor die Sonne hin und sprach zu ihr also:

2020-01-12 15:04:13
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 訳文 2 しかしながらついには彼も心を変えた。そしてある朝、曙光の中で目を覚ますと昇り来る太陽の前に出でて、太陽に向かってこう言った。

2020-01-12 15:04:57
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 解説/疑問 2 zu ihr (jmd3) sprechen は手持ちのマイスター独和辞典に載っていない。しかしながら、zu + 3格で「〜に向かって」と解せるので、「sie (太陽)に向かって」とした。

2020-01-12 15:05:05
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 原文 3 „Du grosses Gestirn! Was wäre dein Glück, wenn du nicht Die hättest, welchen du leuchtest!

2020-01-12 16:14:49
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 訳文 3 「汝、偉大なる天体よ。もしも汝が光で照らす者がいなければ、汝の幸福が何になろうか!

2020-01-12 16:15:07
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 解説/疑問 接続法第II式で非現実に「もしもこうなら、これはどうなる?(果たしてそうなるだろうか?)」と置いた上で、Die と welchen を対応させて「このような人/ものをもし持っていなければ」としている。

2020-01-12 16:15:12
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 原文4 Zehn Jahre kamst du hier herauf zu meiner Höhle: du würdest deines Lichtes und dieses Weges satt geworden sein, ohne mich, meinen Adler und meine Schlange.

2020-01-19 14:09:05
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 訳文 4 十年というもの、汝は我が洞穴を差して登って来た。もしも我と我が鷲と我が蛇が無かりせば、汝は己が光にも、進む道筋にも飽きてしまっていたであろう。

2020-01-19 14:09:23
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 解説/疑問 4 「2格(属格)+ satt sein」で「(2格に)飽き飽きしている」という用法には調べた結果行き当たった。しかし、werdenを用いた用法には行き当たらず。

2020-01-19 14:09:36
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 原文5 Aber wir warteten deiner an jedem Morgen, nahmen dir deinen Überfluss ab und segneten dich dafür.

2020-02-10 15:35:55
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 訳文 5 しかしながら我等は毎日汝を待ち、汝より溢れ出る光を受け取り、以て汝を祝福してきた。

2020-02-10 15:36:22
ドイツ語学ドイツ文学たん @germanist_tan

ASZ 解説/疑問 5 warten + auf 4格(対格)で「〜を待つ」、+ mit 3格(与格)で「〜を先延ばしする」だが、ここでは前者の意味で前置詞が省略され、しかも3格になっている。der Überfluss は「贅沢、余剰品」。この語からツァラツストラはいかにこの生活に飽きているか読み取れる。

2020-02-10 15:36:39

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