歴代プリキュアシリーズ作品 5段階評価喋り ⑥(ハートキャッチプリキュア!)#precure

前回フレッシュプリキュア!のまとめはこちら https://togetter.com/li/1466880
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プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

歴代プリキュアシリーズ作品 5段階評価喋り ・ハートキャッチプリキュア!  好み度:☆  完成度:☆☆ pic.twitter.com/gNQlzu7BLL

2020-02-11 10:00:56
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

これほど世間的評価と私の好み・価値判断が乖離した作品も無い あまりに絶賛されることが多いので何度も観返し、内容面について考えたが、結果、構成の緩さ・構造の散漫さ・キャラ造型上の問題点が明らかになるばかりだった 最後に分からなかったのが世間での人気理由だったが、これも今は説明がつく pic.twitter.com/gHUJqnJPqB

2020-02-11 10:11:08
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

まず、毎回プリキュアが戦うこととなるデザトリアンの設定自体がそもそもの物語上の陳腐さを生み出すもととなっている よほど注意して扱わないと毎回の話が駄目になるわけ

2020-02-11 10:19:51
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

一応言っておくと、人間精神から化け物が生み出される手法はハトプリが歴代初で、3作後のドキプリからスタプリまで、まほプリを除いて近作におけるスタンダード手法の先駆けとなった(ヒープリで破られたが) その点は評価されて良い

2020-02-11 10:22:13
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

ハトプリの毎回の話作り構造 誰かが周囲に出せない悩みを抱えている ↓ 砂漠の使徒によるデザトリアン化 ↓ デザトリアンとして暴走中に悩み披歴(プリキュアや関係者がそれに触れて内心を知る) ↓ デザトリアン被害者がすっきりするか内心を知った周囲が寄り添う対応を見せる これが陳腐さに繋がる

2020-02-11 10:56:25
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

まず誰かが悩みを抱えているわけだが、作中描写では ・悩みがあることを視聴者に分からせる ・その人物がやたら暗くなったり、当たり散らしたりと、周りの人々を心配に陥れる→原因がわからないながらも当人の苦悩を周囲が察し、何とかしてあげたく感じる→問題提起 がデザトリアン前の基本前提となる

2020-02-11 10:57:56
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

多くはデザトリアン前に悩みゆえの暗さ・鬱憤を周囲への態度で大なり小なり表している そこで悩み(発露)描写は十全に視聴者に伝わっているわけだが、その次に続くのは何か デザトリアン化で大声で苦悩を吐露するパターンです

2020-02-11 10:58:43
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

そこで直接デザトリアンに対峙するつぼみ達プリキュア、場合によりデザトリアン被害者(の悩み)と直接関わる近しい人々が、何となく様子がおかしかった当人の悩みの原因に触れることで「そうだったのか」と納得して、(当人がすっきりするか、周囲が理解を示して)悩みが取り除かれる終わり方をする

2020-02-11 11:03:17
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

この屋上屋を架す毎回の物語構成 一度視聴者に提示した当人の苦悩描写(視聴者はこの時点で悩みの根本原因に思い当っている)を、デザトリアン状態でもう一度繰り返す行為 このくどくどしさこそがハトプリをどうしようもなく陳腐な作品に仕立ててしまっている ラーメン・カンフー・婚約話等がその極点

2020-02-11 11:09:46
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

また、多くはつぼみ達プリキュアにとってごく僅かな(時にその時一回限りの)接点の人間関係 周辺より周縁と言ってよく、プリキュアの活動メインで鑑賞する視聴者にとっては多くが感情移入し難い対象です ここらへん初代と違う(その上デザトリアンのくどくどしさ) まあここらは好みもあるでしょうが

2020-02-11 11:17:53
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

しかし例外的に上手くいって、視聴者(少なくとも私)に感銘を与えた例もある もも姉話やなみなみの母の日回です 詳しく見ると、逆説的に先に述べたデザトリアン化による話作りの(構造上の)問題点が明らかになるのだが…

2020-02-11 11:25:09
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

プリキュアとの(例外的な)距離の近さは恐らくさほどの問題ではない もも姉はえりかの姉だし、なみなみは最後ファッション部に入部することで周縁から周辺に距離を詰める関係になるが、少なくとも後者は同じ女生徒という近しさはあるにせよ、視聴者にとって初めはラーメン・カンフー男子と同じ距離感

2020-02-11 11:34:54
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

もも姉、なみなみ話の共通点としては、二人が(デザトリアン化の前振りとなる)日常パートで過度に悩み表出を行っていないところにある もも姉は妹のえりかを煽るし(その後少しは憂いを出すが、重く色濃い形ではない)、なみなみは心配するつぼみを逆に諭し、常に「笑顔が一番!」とふるまってみせる

2020-02-11 11:45:44
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

もちろん他の話と同じように、視聴者にとって二人の悩み(内容)は明らかなのだが、それはいつもの話作りで行われる当人のしつこいぐらいの感情表出の押し付けによるものでなく、それとなく“察する”レベルにとどまっている そして作中キャラは何らかの悩みを本人が抱えていることすら承知していない

2020-02-11 12:13:04
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

こうした、過度に悩みを表出しない、言ってしまえばうじうじせず外見上気丈にふるまってみせる二人だからこそ、デザトリアン化以後の悩みの吐露爆発が強い印象効果を持つ

2020-02-11 12:13:34
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

特になみなみの方は出色の出来と言って良い 襲われ、変貌した姉を見て動揺する幼い妹描写といい、作中での悩みからのデザトリアン化設定が、陳腐・くどくどしさと正反対に視聴者に最大限感銘を与える話作りにつながっている 歴代プリキュアシリーズでの母の日話ではこのハトプリを最も好みます

2020-02-11 12:13:57
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

全体の構成面 時にハトプリをGoプリに匹敵する作品とする論者がいるのだが、私には驚き(というか有り体に言って噴飯もの)でしかない むしろハトプリは歴代プリキュア中最も平板かつ劇的起伏に乏しい作品に位置する(並ぶのはスマプリぐらいだが、スマプリは1話完結スタイル重視のためああなった)

2020-02-11 19:04:44
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

ハトプリの平板さ ・主人公キュアたるつぼえりが1年通して人間としてもプリキュアとしてもほとんど成長せず、また他者に寄り添う態度も見せなかった ・敵幹部とプリキュアの関係性・敵組織の内部事情が一切変らなかった ・後半明らかになる諸々が「実はこうでしたー」以外の物でなく構造上重要でない

2020-02-11 19:08:26
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

つぼえりと敵幹部は後で触れるとして、構成上後半に持ち越された(秘匿)事情の発覚 恐らく多くのハトプリファンはこれをもって、「Goプリに匹敵する」としているのだろうが、到底比べられるものでない

2020-02-11 19:12:35
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

ハトプリで長きに渡って持ち越され、後になって解決した(明らかになった)問題は ・月影ゆりのキュアムーンライト復活 ・イケメンさんの正体 ・ダークプリキュアの出自とサバーク博士の正体+背景 このうち真に価値があるのはゆりさんの復活過程だけで、下2つははっきり言って構造上無意味である

2020-02-11 19:16:54
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

イケメンさんの正体、ダークプリキュア・サバーク博士の背景 どれも後半・終盤になって視聴者に対して明らかになるのだが、「実はこうでしたー。驚いた?」の種明かし以上のものではない この単なる“種明かし”の何が問題かというと、つぼみ達プリキュアとの事前の関係性を揺るがすものでないからとなる

2020-02-11 19:24:29
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

後半・終盤になって「実はこうだった」の事実(背景)が明らかになる作品として最も洗練され、壮大なものとなったのがドキプリで、他にフレプリなども名高い作品に入るが、いずれも事前にプリキュア達が事実発覚以前から当該対象に対して真摯に接して密接な関係を築いてきたからこその衝撃となる

2020-02-11 19:30:43
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

ドキプリでキュアハート達が数十話にも渡って、対象と直接触れ、真剣に向き合い、一生懸命探し、時に(対象への)対応を巡ってプリキュア内で言い争いに発展しかねない議論を交し合った物語 それら密接な関係構築の過程があるとないとで、事実背景発覚の衝撃、後の展開が大きく変わるのは誰でもわかる

2020-02-11 19:42:21
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

一方ハトプリの方はつぼえり達プリキュアはイケメンさんに対しても、ダークプリキュアに対しても何ら積極的な関係構築をなしてこなかった(サバーク博士はまあそもそもがあれだから置くとするが) せいぜいゆりさんがダークプリキュアに「あなたはなぜそんなに私を憎むの…」と口にしたぐらい

2020-02-11 19:48:47
プリキュ@ひろ.プリ過激派 @nekolovercat

イケメンさんがもっと現れ、つぼみが彼に対して特別な思いを強めていく プリキュア達がダークプリキュアの憎悪に真剣に向き合って互いに徐々に心を近づけていく こういった過程描写後の正体・背景発覚なら、関係構造が揺らぐショックが生じ、その上で双方がどういう道を選ぶかのドラマも描けたでしょう

2020-02-11 20:02:59