【ノーホーマー・ノーサヴァイヴ】#1 再放送版(2回目)

公式note https://diehardtales.com/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ ニンジャスレイヤー「はじめての皆さんへ」 http://togetter.com/li/73867
書籍 文学 Twitter小説 ニンジャスレイヤー
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NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ドーモ。当アカウントではサイバーパンクアクション小説「ニンジャスレイヤー」をTwitter上で連載しています。今回、連載エピソードの切れ目で、キリが良いタイミングなので、再放送プログラムとして、初見の方にもインパクトがあり面白いエピソードをお送りします。 #NJSLYR
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(前提知識) ・話の舞台は近未来。サイバネティクス(機械化義肢)と電子ネットワークが高度に発達した世界だ。 ・普通の人間に、ある日突然ニンジャソウルが憑依し、超人的な身体能力を持つニンジャとなる。 ・邪悪なニンジャ組織が暗躍している。 ・ニンジャスレイヤーはそれを殺す。
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現在連載中の「エイジ・オブ・マッポーカリプス」では、マスラダ・カイが令和のニンジャスレイヤーとして戦っていますが、このエピソードは、先代フジキド・ケンジがニンジャスレイヤーだった頃のお話です。敵は邪悪陰謀組織アマクダリ・セクト。ニンジャスレイヤーが邪魔なので消そうとしています。
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーとはその名の通りニンジャを殺す者であり、ネオサイタマを闇から支配する絶対的存在「ニンジャ」を殺す、特異な存在です。今回、アマクダリ・セクトがニンジャスレイヤーを誅滅するために打った卑劣な手段とは。そしてニンジャスレイヤーがとった対抗手段とは?カラテ・レッツゴー!
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オニタマゴ・スタジアム。ウシミツアワー。 1
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深夜の球場照明プレートは、当然、消灯されている。代わりに、観客席(当然、無観客である)のポイントポイントに設置された蝋燭のジゴクめいた灯火と、墓碑めいて白く四角いベースの蛍光発光装置が、グラウンドをかろうじて照らし出す。 2
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オニタマゴ・スタジアムは湾岸のイルカモノ・スタジアムと並んでネオサイタマが誇るハイ・テックなドーム式球場だ。しっかりと照明が働いていれば、ドーム天井に描かれた聖ラオモトの禍々しきブッダ戦士図画を見上げることができただろう。だが今この空間は、さながらブードゥー闇儀式の場である。 3
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……聖ラオモト?今、聖ラオモトと記述されていたか?然り。察しの良い読者の方は、恐るべき認識に至った筈だ。すなわち、この球場をスポンサードするのは、故ラオモト・カンの息子、ラオモト・チバ……ネコソギ・ファンド社主にして暗黒ニンジャ組織アマクダリ・セクトの首領なのである! 4
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そして、おお、何たることか。暗視サイバネアイをお持ちでない諸氏には目を凝らして頂くしかない。グラウンドは無人ではない。ファースト、セカンド、サード、ショート、レフト、ライト、センター……各ポジションでグローブを構えるのは完全武装のサイボーグ野球ヤクザ達だ。では、投手・捕手は?  5
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キャッチャーは壁めいた巨体だ。スモトリ?否、彼はニンジャソウル憑依によってこの巨体を手に入れた。全身を鎧うスパイクプロテクターの胴体部には、「天下」の漢字と下り矢を重ねたエンブレム……アマクダリ・セクトの荘厳かつ謎めいた意匠!ケンドーめいたフルヘルムの隙間に眼光が浮かび上がる! 6
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「シューフフフ……」呼吸孔とバイクのマフラーじみた左右の管から煙を吐きながら、そのビッグニンジャは、残忍な視線をバッターボックスに立つ者へ向けた。「ニンジャのスポーツマンシップは甘くねェぞ……」そして彼はピッチャーマウンド上のニンジャを見やった。「楽しくなるぜ……」 7
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闇の中、ピッチャーマウンド上のニンジャの恐るべき瞳が光った。目だけではない。その右肩から指先が、不穏な薄紫の燐光を纏っている。ニンジャ腕力を強化する何らかのエンハンスメント・ジツだ。「普段、奴は手加減している……非ニンジャ相手に投げる時はな……」キャッチャーニンジャは囁いた。 8
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「非ニンジャのクズには到底、奴の全力投球を受けきる事はできねえ。ミットを、プロテクターを、貧弱な肉体を貫通し、背中から抜けちまう。だが今夜は違う。俺はニンジャだ。俺がキャッチャーならば奴は全力を出せる。絶望しろ。奴は……サブスティテュート=サンは暗殺野球のプロフェッショナルよ」 9
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「奇遇だな」それまで黙っていた打者が、その時初めて答えた。「私もオヌシらを、このスタジアムから生かして帰そうとは思っておらん」……バットを構えたのは、赤黒装束に身を包んだニンジャであった。彼のメンポ(面頬)には、恐怖を煽る字体で、「忍」「殺」の文字がレリーフされていた。 10
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(ニンジャスレイヤー再放送プログラム) 第3部「不滅のニンジャソウル」より:【ノーホーマー・ノーサヴァイヴ】
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ニンジャ投手とニンジャ打者の視線がぶつかり合った。鋼ヘルメットのつば越しに、赤黒のニンジャは……ニンジャスレイヤーは、マウンド上の敵の全挙動を追う。彼らは既にアイサツを済ませていた。マウンド上のニンジャの名はサブスティテュート。キャッチャー役のニンジャの名はフォートレス。 11
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アマクダリ側のベンチには腕組みしたヤクザが満載されている。彼らは皆同じ顔をし、同じ姿勢で、無表情にグラウンドを凝視している。クローンヤクザ、それも野球用にサイバネ強化された個体群だ。対するニンジャスレイヤー側のベンチは?……無人である。 12
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スコアボードLEDは送り火めいている。一回表。この段階でニンジャスレイヤーは最初の罠を回避し、辛くも命を拾った形だ。一球も投げられていない現時点で、既にイクサは始まっている。協力者ナンシー・リーがかろうじて行った介入行為。UNIXシステムの一部をハックし、先攻をもぎ取る事ができた。13
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ニンジャスレイヤーが後攻であれば、どうなったか?ニンジャスレイヤーは独りだ。ゆえに、投球を受けるキャッチャーがいない。試合は続行不可能となり、ニンジャスレイヤーは自動的に敗北する。当然アマクダリもその算段に嵌めるつもりであった筈だ。だが、その目論見は破られた。 14
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
依然として状況は予断を許さない。圧倒的不利なゲームのスタートラインになんとか立つ事ができた、それだけだ。ナンシーはアマクダリの防衛システムによってbanされ、これ以上の工作は行えまい。「お前、後悔するぜ」フォートレスが笑った。「大人しく失格処刑されていれば楽に死ねたッてよ」 15
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サブスティテュートが片脚をほぼ真上、垂直に高々と上げた。砂埃が舞い、その輪郭がぼやける。ニンジャスレイヤーは己の心臓の鼓動を聴いた。ゴウ!砂埃が渦を巻き、次の瞬間には、フォートレスのミットがズシリと音を立てていた。フォートレスはキャッチ姿勢のまま1フィート後ろへ滑っていた。 16
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「……ストライク!」アマクダリ審判がボディランゲージを繰り出しながら叫んだ。フォートレスはサブスティテュートにボールを投げ返した。「こういう事だ。そして、今のはウォームアップ、ちょっとした遊びよ。お前、これからジゴクを見るぜ」「……」ニンジャスレイヤーは再びバットを構えた。 17
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サブスティテュートが高く脚を上げた。砂埃が渦巻く!「イヤーッ!」ゴウ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはバットを振り抜く!SMASH!ボールは斜め後方へ高く跳ね上がった。フォートレスはフェイスガードメンポを引き上げ、素早く振り返ってボールを目で追う。ボールは後部客席に落下! 18
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「ファウルボール!」アマクダリ審判が判定した。「……」フォートレスがボックスへ戻るニンジャスレイヤーを睨んだ。ニンジャスレイヤーは彼を一瞥した。「遊びとやら、いつ止める」「フン……減らず口を叩けるうちに叩いとくがいいぜ」サブスティテュート第三球!「イヤーッ!」 19
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