北信
@k_tash_n
藤子F不二雄先生の短編『カイケツ小池さん』について語ろうと思う。
物語は主人公の小池さんが怒るところから始まる。「東京都のマークがワイセツでけしからん!」といった理由だ。変更させる為ならば都知事に電話をかけるほどガチクレーマーな小池さん。
……おや、どこかで見たような。
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北信
@k_tash_n
「ガーンと人をどなると、なんかこう、じぶんがえらくなったような……」
タバコ屋のお婆さんの人物評が鋭い。クレーマー人間の心理を正確に言い当てている。それに対して小池さん、
「ぼくがイカリを感ずるのは世の不正に対してだ」
なかなか立派なことを言う。しかし……
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北信
@k_tash_n
彼は仕事もせず、新聞社への手紙を書くような人間だった。こんな給料泥棒以外の何者でもないクズに対して、
「ゴカツヤクごくろうさまです‼︎」
みたいな弄りで勘弁してくれる上司って優しすぎない? 周りもめっちゃニコニコしてるし。勤務先のホワイトっぷりが僕の目に眩しすぎます。
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北信
@k_tash_n
ここで物語は急展開を迎える。小池さんはある日、突然に(本当に突然に)超能力に目覚めてしまう。
自分の能力を十全に活かし、ヒーロー気取りの小池さん。『正義』を執行する快感に彼は次第に酔いしれ、ついには犠牲者が。
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北信
@k_tash_n
初めての殺人。さすがにショックを受けたものの、それを「正義のため」と正当化するのに時間はかからなかった。
吹っ切れた小池さん。もはや悪を裁くのに暴力は必要ない。ただ「くたばれ」と叫ぶだけで事足りるのだ。
『正義の暴走』が始まる。
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北信
@k_tash_n
さて、この短編が描かれたのは1970年。実に半世紀前です。そんな昔から、こういう何にでもワイセツだなんだと言いがかりをつけ、自分の『正義』を押しつけようとする人間がいたのだな、と。そういう重苦しい要素を漫画に落とし込む藤子先生の実力も、また素晴らしい。
↓
北信
@k_tash_n
【おまけ】
新たな能力に目覚めた小池さんの『正義執行』
①犯罪者をテレビや新聞で調べます
②紙に名前を書きます
③「く、た、ば、れ、」
④死刑終了(死因は心臓マヒ)
……おや、どこかで見たような。 pic.twitter.com/nQTVHROEJX
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