nagayaさんにフクシマ東電核災害での甲状腺検査を学ぶ

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nagaya @nagaya2013

初期被曝をまったく回避させなかったこと、被曝影響の予防的検診において多発が確認されたこと、自然発症であるという証拠がないこと。この3つを理由に賠償に乗り出しましょう。 医学的には「検診と自覚症状後受診での甲状腺機能の維持、闘病負担の違い」の見極めが必要です。 twitter.com/nagaya2013/sta…

2017-12-27 11:54:33
nagaya @nagaya2013

相当因果認定での甲状腺がん救済制度案 ・現行の検診受検者を対象に認定 ・全国の甲状腺専門医にて検診、方法を統一 ・所定データを第三者機関に報告 ・甲状腺の検診および治療費は無料 ・ガンで手術をした者には賠償金 ・年齢を定め、将来の発ガンも賠償 ・原資は、賠償は東電、医療費は県(経産省)

2017-12-27 11:48:15
nagaya @nagaya2013

「例外なく100%確実に病気の期間が伸びます」←違う ・小児甲状腺がんを検診で早期発見。部分摘出で済み、以降は1年に1度の再発検査で済んだ。 ・5年後に自覚症状で発見。転移もあったので全摘、アイソトープ治療になった。甲状腺機能を失ったため生涯の薬の服用も必要。 どっちが病気の期間が長い? pic.twitter.com/iYbPnqRXTa

2019-08-17 14:07:37
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nagaya @nagaya2013

さすがにこのツイートは看過できないので、菊池誠への反論をきちんと書くことにします。専門医でも被害者でもないのにこのツイートはまずいです。大阪大学教授という公職として責任が取れますか。現状、福島ではガイドラインに従った早期発見を有効化するために甲状腺の機能の維持に取り組んでいます。 pic.twitter.com/vzt4pMUeSL

2020-02-06 13:23:58
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nagaya @nagaya2013

まずは「この福島の小児甲状腺がんの多発は被曝が原因と考えないと説明がつかない」という論証から。とりあえず会津の問題です。と思ったんですが、バイク便で原稿がきたんで後ほど。論証に使う予定の資料だけ置いておきます。 pic.twitter.com/R8biV7HuuS

2020-02-06 13:33:20
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nagaya @nagaya2013

こうして並べただけでは説明になってませんが、結論からいうと、会津だって楽観はできない。ということです。すいません。いったんここで。 pic.twitter.com/FmoShP2wFi

2020-02-06 13:41:04
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nagaya @nagaya2013

会津は盆地になっています。原発から出た放射能は阿武隈高地を越え、主に奥羽山脈の猪苗代湖上空を抜け、新潟との境の越後山脈にぶつかるんですね。で、3月15日には盆地で風が舞っていたんです。最悪ですよね。ヨウ素は沸点が低く昇華しやすく、水に溶けにくいので大気中に長く存在していたはずです。 pic.twitter.com/7dFEQIBwjh

2020-02-06 18:32:41
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nagaya @nagaya2013

ヨウ素の挙動はセシウムとは違います。拡散力が強く沈着しにくい。だから空気中の測定をしないと正確な汚染はわからないんです。土壌からの推測やセシウム比にはあまり意味がない。もともと会津には観測点がほとんどありませんから、汚染が少なかったはずとは少なくともヨウ素に関しては言えません。

2020-02-06 18:37:03
nagaya @nagaya2013

これはチェルノブイリの汚染と日本のスケールを重ねたものです。菊池誠は福島の放出量はチェルノブイリ10分の1だったと言いますが、汚染面積が10分の1だと汚染量は同程度になりますよね。もちろん地域差はあります。でも隣接市町村や北関東にもいえますが、被曝防護が不要だった地域ではないんです。 pic.twitter.com/NiLZLajDxj

2020-02-06 18:45:24
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nagaya @nagaya2013

ヨウ素は甲状腺に集まりますから、等価100mSvというのは防護をしないと簡単にいってーしまいます。それに確率的影響ですから発症に閾値はないんです。よく100mSv以下だから発症しないと言われますが違います。現にヨウ素剤の服用基準は50mSvに下げられましたし、チェルノブイリでも発症例はあります。

2020-02-06 19:00:01
nagaya @nagaya2013

発表されている初期被曝は信用できない。他にも論拠はありますが、これを前提とします。で、話を被曝因果に移しますと、これを証明するには対照群を設定して、比較する必要があります。福島では10年経ってやっと「地域」と「被曝年齢」が比較対照群として比較に耐えるようになりそうです。以下また。

2020-02-06 19:00:02
nagaya @nagaya2013

この検診は「被曝の影響を検討する」ように設計されていません。むしろ逆です。発症者個々と初期被曝を結びつける調査はしていませんし、事故から検査時期までの年数に地域で差があるので逆に「地域差」が検討しづらくなっています。この制度は資源エネルギー庁の事業費なのですが、忖度がみられます。

2020-02-07 09:51:35
nagaya @nagaya2013

それでも「地域差」というのは重要で、初期には津田さんの論文があり、最近でも2巡め以降も含めた検証がなされています。1巡めでは事故から2年後と4年後の検査時期の差がありその補正が難しいのですが、10年経つと事故後年数がほぼフラットになります。周辺自治体も併せて検討すれば差が出るはずです。

2020-02-07 09:51:35
nagaya @nagaya2013

もう一つ、これはあまりなされていないのですが、「被曝年齢」別の差の検討が有効でしょう。もしこの現象が自然発症ならば1巡めに観察された発症年齢は経年で同じことが起こるはずです。すなわち特定年齢での累積発症数は同じになる。ところが事故時年齢で発症数を見たときに差があるのがわかります。 pic.twitter.com/mn8AXO7dOy

2020-02-07 10:19:24
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nagaya @nagaya2013

具体的にいうと事故時に中高生だった年代が発症数が多い。よく「乳幼児は感受性が高いのでここの被曝が少ないのはおかしい」と言われますが、自然発症であれば逆に年齢層別で差が出るのもおかしいんです。それに呼吸による被曝の場合、感受性を呼吸量の少なさが相殺しますのであまり差がありません。 pic.twitter.com/nhjkR154is

2020-02-07 10:19:27
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nagaya @nagaya2013

なぜ乳幼児に少なく中高生に多いのかといえば、事故後2週間の被曝防護に差があったからです。乳幼児は母乳制限、一時避難と防護がなされましたが、中高生に活動の制限はありませんでした。あと5年、事故後15年になればこの差は傾向として出てくるでしょう。これは事故という起点のある流行なのです。

2020-02-07 10:28:05
nagaya @nagaya2013

あと検討する必要があるのは「甲状腺がんは乳児から老年までどういった自然史(発症進行傾向)を持つのか」です。これは過剰診断などの不利益や検診の有効性を考えるうえでは必須です。よく過剰診断を引き合いに被曝因果が否定されますが、事故の起点のある流行のほうが過剰診断リスクは高いのです。続

2020-02-07 10:36:09
nagaya @nagaya2013

被曝による多発のほうが過剰診断のリスクは高い。これは発症=診断対象の絶対数が増えることと、検診を受ける必要性=動機ができてくるからです。甲状腺がんの場合、剖検学などから微小ガンには進行しないものがあるというのが推測されますから、成人に比べて進行が速い小児でもリスクはあるんです。

2020-02-08 16:02:28
nagaya @nagaya2013

福島で検査を設計したのは甲状腺がんの専門家でチェルノブイリを経験した人もいて、その辺のことは当時、今の菊池誠よりよくわかってました。そこで導入されたのが「足切り」「経過観察」でした。10ミリ以下(浸潤は5ミリ以下)の腫瘍については診断そのものを行わないという画期的なプロトコルです。

2020-02-08 16:02:29
nagaya @nagaya2013

福島のプロトコルには韓国の反省が含まれているんでしょう。全部見つけて全部切ったら大変なことになる。少なくとも今の知見で必要なものだけを診断し手術しよう。こうした試みが福島では行われています。1巡目と2巡目の比較やチェルノブイリを見てもわかりますが、小児ですから進行の速いものは多い。

2020-02-08 16:02:29
nagaya @nagaya2013

それだけをピックアップして手術すれば、少なくとも過剰診断のリスクは大幅に減らせるだろう。そうした意思を感じさせる試みでした。それでも甲状腺ガンというのは自覚症状後に発見されても命に関わらないものが圧倒的に多い。だったらそれでいいじゃないか。検診が必要なのかという問題が残ります。

2020-02-08 16:02:30
nagaya @nagaya2013

もし検診制度がなければどうなっていたか。防護してませんから団体や個人で検診にかかる人が多かったはずです。そこで多発がいわれだし、ますます検診に殺到する。個人の医師ではガンを診断しないというリスクは負えませんから韓国同様になったはずです。検診制度は結果的に過剰診断を抑制しました。続 pic.twitter.com/fb7nTfZH93

2020-02-08 16:02:32
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nagaya @nagaya2013

現行の検診制度では、5ミリ以下の腫瘍はガン診断をせず次回検診となります。診断が行われるのは5ミリ10ミリの腫瘍か5ミリ以上で浸潤のあるものです。甲状腺がんの場合は10ミリ以下が微小ガンとされ、特に5ミリ以下で進行が止まるものがありますから(逆に10ミリ以上は止まりにくい)妥当だと思います。 pic.twitter.com/FIUP2D1sIv

2020-02-12 13:18:57
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nagaya @nagaya2013

もう一つ過剰診断を避けるために行っているのは、経過観察です。この制度は2年ごとに検診をしますから制度全体で経過観察をしているようなもになんです。なるべく「ガンである」という診断を抑制的にする。これは、小児ガンでも5ミリ以下なら2年は放置しても大丈夫という見込みに従ってるんでしょう。

2020-02-12 13:18:58
nagaya @nagaya2013

逆にいうと速いものは2年以上放置するとQOLに影響するということです。実際には1巡めで「異常なし」で2年後に手術適用のガンが多く発見されましから、経過観察2年というのは妥当なんでしょう。この2巡めやチェルノブイリを見ると小児甲状腺がんが自覚症状を持つのは速くて5年くらいだと推測されます。

2020-02-12 13:18:58
nagaya @nagaya2013

これは18歳までの甲状腺自体の成長パターンですが、この時期は組織の増殖能が強いんでしょう。成人後は20年、30年かけて自覚症状に至り特に60歳以上だとほとんどが過剰診断になるような甲状腺がんですが、小児期は一定の速度を持つと考えて対処すべきで、実際にもその通りのことが観察されています。 pic.twitter.com/eZHokNHWgi

2020-02-12 13:19:00
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