カロウシ・ノー・リモース #1(再放送版)

公式note https://diehardtales.com/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ ニンジャスレイヤー「はじめての皆さんへ」 http://togetter.com/li/73867
書籍 Twitter小説 ニンジャスレイヤー 文学
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
ドーモ。当アカウントではサイバーパンクアクション小説「ニンジャスレイヤー」をTwitter上で連載しています。今回、連載エピソードの切れ目で、キリが良いタイミングなので、再放送プログラムとして、初見の方にもインパクトがあり面白いエピソードをお送りしています。 #NJSLYR
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
(前提知識) ・話の舞台は近未来。サイバネティクス(機械化義肢)と電子ネットワークが高度に発達した世界だ。 ・普通の人間に、ある日突然ニンジャソウルが憑依し、超人的な身体能力を持つニンジャとなる。 ・邪悪なニンジャ組織が暗躍している。 ・ニンジャスレイヤーはそれを殺す。
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
今回再放送するエピソードは、現行シリーズ「AoM」のお話。AoMでは3部作時代の10年後の世界を舞台に、新たなニンジャスレイヤー「マスラダ・カイ」が戦っています。年齢は20代で、性格も口調も当然違う。しかしナラク・ニンジャを引き継いだ彼の「忍」「殺」のメンポや赤黒の装束色は一緒だ。
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
(AoM第1シーズン) 【ニンジャスレイヤー】マスラダ・カイ。仇敵「サツガイ」を追う 【サツガイ】ニンジャに力を授ける謎の存在 【サンズ・オブ・ケオス】邪悪なニンジャのネットワーク 【ソウカイヤ】ネオサイタマ最大のヤクザ組織 【ザイバツ】ニンジャスレイヤーを狙う異次元のニンジャ集団
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
シーズン1において、マスラダ・カイは仇敵「サツガイ」を追い求める中、謎のニンジャネットワーク「サンズ・オブ・ケオス」を知る。彼らはサツガイに神秘的な力を与えられたニンジャ達で、全員邪悪である事くらいしか共通点がない。サツガイに辿り着く為、マスラダは情報屋のタキと共に彼らを狙う!
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
(再放送プログラム) ニンジャスレイヤーAoM第1シーズンより:【カロウシ・ノー・リモース】 pic.twitter.com/8Lj4z6PzQC
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
ネオサイタマ、ニトベ・ステーション付近、地下シャッター商店街。うすら錆びた金属シャッターの表面には、店ごとに思い思い不統一のコマーシャル・アートが描かれていたが、どれも今は色褪せていた。空気はひんやりと冷たく、地上の重金属酸性雨の中よりもなお肌寒い。 1
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
明滅する蛍光ボンボリ・ライトの影から影へ歩き進む黒装束のニンジャは、ときおりつんのめるようにバランスを崩しながら、ひたすらに先を急ぐ。道の端にうずくまる浮浪者から無雑作にボロ布を奪うと、マントのように身を覆う。ニンジャ装束は目立つからだ。 2
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
尤も、目立つからといって、誰も咎める事はあるまい。ニンジャの恐怖を多くの人々が伝聞のうちに深く心に宿し、いたずらにその行いに好奇の心を持てば不幸が待つ事を、なかば本能のように知るからだ。そしてそもそも現在のネオサイタマにおいて、異質な佇まいである事に何程の注意の意味があろうか。3
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
だが今この時、このニンジャは執拗な追跡者から逃れるべく動いていた。人気のないシャッター街を抜け、ニトベ駅構内に至れば、雑踏に紛れる事は容易だからだ。……彼が去った数十秒後、新たなニンジャが同じ地点を通り過ぎた。赤黒の装束と「忍」「殺」のメンポ。ニンジャスレイヤーである。 4
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
ニンジャスレイヤーは途中、半分シャッターを開いたガレージ・ショップに立ち寄った。出てきたときには装束の上からキャスケット帽とコートでニンジャらしさをやはり隠していた。その足取りと殺気は少しも緩まない。彼はあの黒いニンジャを……エッジウォーカーを、必ず追い詰め、殺すつもりだった。 5
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
彼の手を染める血は高温で熱され、蒸発していった。エッジウォーカーの血だ。既に彼はイクサを終えた。一度は。確かに彼は心臓を貫いた。だが終わらなかった。黒装束が塵と化して崩れ、そこにカロウシした死体が残り……黒装束は事件を目撃していた市民の一人に移ったのである。その者は逃げ去った。 6
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
極めて奇妙な体験だ。「サツガイ」の残り香はカロウシした死体にはもはやなく、逃げ去る市民の背中から発せられていた。エッジウォーカーは複数居るのか?バカな。いまだその正体はわからぬ。だが、まだ取り逃がしてはいない。前方の照明が明るさを増し、やがてニトベ駅の改札が現れた。 7
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
近い。感じる。ニンジャスレイヤーは改札を通過する。構内には通勤サラリマンがごった返している。「名刺を受け取ってください!お願いします!」安物のスーツを着た若いサラリマンが中年サラリマンの行く手を遮り、名刺を差し出そうとして、逆にカバンで殴打され、転倒した。ナムアミダブツ! 8
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
「邪魔だ!」「アイエエエ!」あれは社員研修中のニュービー・サラリマンだ。腕時計で音声と心拍数をモニタされながら、彼は名刺ホルダーいっぱいの名刺を見ず知らずのサラリマンと交換し終えるまで、決して駅構内から出る事を許されない。ニンジャスレイヤーは彼らを一瞥し、なお先を急ぐ。 9
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
駅のホームにはちょうど、十両編成の電車が走り込んできたところだった。ニンジャスレイヤー側が最後尾だ。彼の目が細まった。その赤黒い眼差しは、確かに捉えていた。サツガイ接触者の後ろ姿を。エッジウォーカーは周囲を素早く睨み、ドアが閉まるギリギリのタイミングで車内に滑り込んだ。 10
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
「……」ドアが閉じる。混雑率5割の車内、エッジウォーカーはようやく息を吐いた。だがそれもつかの間。ニンジャスレイヤーの視線に気づき、その目を見開く。ニンジャスレイヤーも車内に入り込んでいた。撒けなかったのだ。「久しぶりだな。エッジウォーカー=サン」ニンジャスレイヤーが言った。11
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
エッジウォーカーは苦々しく答えた。「そうだな……10分ぶりか」「未練を捨てるには充分過ぎる時間だ」ニンジャスレイヤーは言い放つ。通勤サラリマン達は椅子に座ったり、吊革につかまったまま、手元の新聞や携帯IRC端末をじっと見ている。ニンジャスレイヤーは敵めがけ決断的に接近する! 12
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
「イヤーッ!」「イヤーッ!」二者のチョップがかち合い、火花が散った。次の瞬間、ニンジャスレイヤーが繰り出した逆の手はエッジウォーカーの喉笛を抉りぬいていた。「グワーッ!」血飛沫をあげて転がるエッジウォーカー!「アイエエエ!?」そのさまを目撃したサラリマンが悲鳴を上げた! 13
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
「ニンジャ?ニンジャナンデ!?」ナムサン!ニンジャの実在がほぼ規定事実となったこの時代においても、ニンジャのイクサを否応なしに見せつけられれば、やはりNRS(ニンジャ・リアリティ・ショック)症状は避けられぬ。「ニンジャナン、アバーッ!」後ずさるサラリマンが突如黒い霧を吐いた!14
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
黒い霧はサラリマンの身体を瞬時に覆い、装束を形成する!そして邪悪な悪意を込め、落ち着き払ってニンジャスレイヤーを見返すのだった。「これは!」ニンジャスレイヤーは呻いた。彼の足元にうずくまるエッジウォーカーの装束は崩れ落ち、ただのカロウシ死体になり果てた。先刻と同じだ! 15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは瞬時に飛び掛かり、内臓破裂の中段蹴りを叩き込んだ。「グワーッ!」「アイエエエエ!?」後方で悲鳴!サラリマンが椅子から立ち上がり悲鳴を上げた。エッジウォーカーはサラリマンを見た。「アバーッ!」サラリマンは黒い霧を吐き、装束を纏う! 16
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
「イヤーッ!」「グワーッ!」跳び蹴りを叩き込む!そのコンマ5秒後!「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーは背中にチョップを受けた。真後ろでエッジウォーカーは会心の愉悦に目を細め、ニンジャスレイヤーを見ていた。「イヤーッ!」「グワーッ!」後ろ肘打ち!だが……! 17
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR
「イヤーッ!」「グワーッ!」またも死角から「新たな」エッジウォーカーによる攻撃を受け、ニンジャスレイヤーは倒れ込んだ。「アイエエエ!」「アイエエエエ!」今や車内は、NRS症状を起こしたサラリマン達が悲鳴を上げてぶつかり合う、阿鼻叫喚のありさまとなっていた。このままでは……! 18
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