TDMとはのtherapeutic drug monitoring略です。 患者個人にあわせた薬剤の投与設計を行い、薬の血中濃度などで適切な治療を行えるようモニタリングすることをさします。
2020-02-23 00:12:00医薬品の中には、治療に有効な血中濃度と副作用が出てしまう血中濃度が近いもの、個人差が大きく有効血中濃度が予測しづらいもの などがあり、そのような薬にはTDMが推奨されています。
2020-02-23 00:15:46血中濃度を測りながら、薬物の血中濃度が治療域にうまくおさまるように薬の投与量、投与方法などを調節していくわけです。 pic.twitter.com/NF2Ai0Rdqz
2020-02-23 00:17:45TDMの対象となる薬剤として代表的なものが、フェイトインなどの抗てんかん薬、バンコマイシン、テイコプラニンなどの抗MRSA薬、タクロリムス、シクロスポリンなどの免疫抑制剤、ジギタリスなどがあります。
2020-02-23 00:21:20お薬をずっと使い続けていくと、ある頃から体外に排出されるくすりと、外から入ってくる薬が釣り合い、血中濃度が安定する状態になります。これを定常状態といいます。
2020-02-23 00:28:32定常状態となるまでには、一般的に半減期(体に入った薬の濃度が1/2になるまでの時間)の5倍くらいの時間が必要だと言われています。
2020-02-23 00:30:59またTDM用の採血タイミングは多くの場合、トラフの値を使用します。 トラフ値とは薬剤の濃度が最低になっている時点のことです。 通常、投与の前に計るのが一般的です。
2020-02-23 00:35:51薬剤にも色々あり、平均血中濃度が薬効につながる時間依存型薬剤と最高血中濃度が薬効につながる濃度依存型の薬剤があります。前者ではトラフ(最低血中濃度)が大切になります。後者ではピーク(最高血中濃度)が重要です。
2020-02-23 13:42:39患者さんの体内で薬剤がどのような血中濃度推移をしているかを見るためには、細かく何度も採血をしたいところですが、実際にそんなことはできません。
2020-02-23 13:44:24実臨床では少ない採血ポイントのデータで血中濃度を予測します。 これは母集団データを使用したベイズ推定を使用して解析し、投与計画をたてます。
2020-02-23 13:45:59ざっくり言うと、数多くの過去のデータから一般的な薬の体内動態を予測し、実測値を追加情報として加えることでより事実に近そうな濃度予測をたてるというわけですね。
2020-02-23 13:47:49こうかくと難しそうですが、最近は解析ソフトが色々あって、必要なパラメータを入れるだけで解析が行えるようになっています💡 拾い物ですが、こんな感じで解析ができます♪ pic.twitter.com/6yRIK5r8a1
2020-02-23 13:53:08薬物動態学をしっかり学んでいるのは薬剤師の強みだと思います。しっかりマスターして日常業務に活かしていきたいですね💡
2020-02-23 13:54:56まとめ ①副作用域と有効域が近い薬はTDMが有効。 ②時間依存型薬剤と濃度依存型薬剤では効果を見るためのポイントが違う ③現在は母集団データを用いたソフトウェアがあり簡単に解析が可能
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